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2013年9月 7日 (土)

『液体燃料ロケットをDIYしてみた』は夢を見させてくれる

 8月15日のブログで3331 ARTS CHIYODAの展示を紹介した「なつのロケット団」のドキュメントが、「なつのロケット団」のメンバーでもあるあさりよしとお氏の文で刊行された。

2013_09_03_22732宇宙へ行きたくて 液体燃料ロケットをDIYしてみた 実録なつのロケット団』(あさりよしとお著/学研科学選書/2013年9月11日刊)

 本書を読んで一番感心したのは、北海道大学と協働してCAMUIという民間ロケットを開発した植松電機の植松専務の言葉だった。

『だれもやったことがないから無理というのは、やらない言い訳』『世界初のことは教えてもらえないので自分で試すしかない』

 というのは、言われてみれば至極もっともである。まさに、これまた「なつのロケット団」のメンバーである堀江貴文氏が一番気に入りそうな言葉であるし、私たちにもグッサリ刺さることばでもある。

 あさり氏は高校卒業後、税務署に勤務した後、漫画家としてデビューしたわけなのであるが、元々理系の人だったようで、これまた元々理系の漫画家、藤島康介氏の『逮捕しちゃうぞ』だったか『ああっ 女神さまっ』だったかのアニメ・イベントの取材をお願いした関係で、一度、大阪へ同行したことがあるが、その行き帰りの新幹線の中でずっと理系に興味を持つ子供をどうやって養成するのか、といった話を延々としていた覚えがある。

 そんな理系のあさり氏や志を同じくする人たちの『ずーっと文化祭前夜のヒャッハーな高揚感』の有り様が、本書の基底にある雰囲気である。

 今、アメリカでは宇宙開発が政府主導から民間主導に移りつつある。日本もタテマエ上ではそんな方向に進んでいるように見えるのであるが、実際にはほとんど宇宙開発の民間主導というのは進んでいない。まあ、官僚の利権囲い込みやら、結局、安い民間ロケットなんかが実現してしまうと「お前ら高い予算を使って何をやっていたんだ」なんて批判を浴びてしまうJAXA何かの思惑が働いているのだろう。

 で、『だれも連れていてくれないのなら、自分たちでロケットを作って行くしかないね』と考えて立ち上がったのが「なつのロケット団」である。

『なつのロケット団』というのは、あさり氏が描いた漫画のタイトルで、小学校5年生の仲間たちが「本物のロケット」を打ち上げてしまうお話で、川端裕人氏の小説『夏のロケット』がベースになっている。

 つまり、そんな漫画の夢をそのまま実現してしまおうというのが「なつのロケット団」であり、そんな「なつのロケット団」の活動を支えているSNS株式会社は堀江貴文氏が作った会社であり、いずれは民間のロケット打ち上げを事業化しようというのが目的なのである。まあ、その会社がいつ黒字になるのかは、現在、まったく見えてないけれどもね。

 で、そのロケット開発コンセプトが面白い。

○国を頼らず完全民間主導で開発を進める
○ホームセンターやネットショップで入手できる材料を使う
○10年以内を目処に地球周回軌道に到達できるロケットを開発する
○そのロケットで安価な人工衛星打ち上げサービスをビジネス展開する
○そこで得た資金と技術で有人宇宙船を作る

 というもの。

 とは言うものの、数秒で失ってしまう液体酸素や液体窒素、エタノールなんかを燃料にして莫大な推力を得るのがロケットであるから、一度の打ち上げに際してもかなりの大金がかかるものになるだろう。それを支えるのが堀江氏が作ったSNS株式会社であるわけであるが、まあ、ライブドアよりは夢を見られる会社であることは確かだよな。取り敢えず、まだ宇宙飛行は成功していないってことはね。まあ、成功しちゃうと、これまたライブドアの時と同様に横槍を入れる連中なんてのが出てきそうだ。

 取り敢えず、「なつのロケット団」のロケット開発顛末記は本を読んで楽しんでください。子どもの時に、模型屋さんで買った固形燃料ロケット・エンジンなんかでロケットを作った人。模型エンジンでラジコンやUコンを楽しんだことのある人にとっては、少年時代の夢を今でも追いかけている「大人」がいることに、大いに楽しめるのではないだろうか。

 なお、「なつのロケット団」のこれまでの打ち上げ実績は以下の通り。

○はるいちばん 2011年3月26日 打ち上げ成功
○なつまつり    2011年7月23日 打ち上げ成功
○ゆきあかり   2011年12月17日 打ち上げ成功
○いちご     2012年7月28日 打ち上げ成功
○ひなまつり   2013年3月29日 打ち上げ失敗
○すずかぜ   2013年8月10日 打ち上げ成功 最高到達高度:6535m 最大速度:マッハ1.12

 立派なもんです。

 私も固形燃料ロケット・エンジンでもまた買って、ロケットを打ち上げてみようかな。固形燃料のロケット・エンジンならAmazonでも買えるし、キットもある。液体燃料のエンジンは売ってないけどね。そこが凄いよな。

宇宙へ行きたくて 液体燃料ロケットをDIYしてみた 実録なつのロケット団』(あさりよしとお著/学研科学選書/2013年9月11日刊)

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