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2013年8月25日 (日)

『リーン・イン』といってもオートバイのライディング・フィームじゃない

 リーン・インというのはオートバイのライデイング・フォームで、バイクの上に乗った形でバイクと同じ傾きをするのがリーン・ウィズ、バイクより内側に傾くフォームがリーン・インであり、基本的にはバイクを傾ける際の最初のポーズがリーン・インなのである。リーン・インからリーン・ウィズになるのか、もっと内側にライダーがバイクからはみ出すのがハング・オフ(日本風にはハング・オンというのだが、本当はこれは間違い)というフォームで、1970年代にヤマハで活躍したヤーノ・サーリネンが最初に採用し、アメリカのケニー・ロバーツが完成させたライディング・フォーム。これに対してリーン・ウィズというのはハング・オフよりもバイクを傾けなければならなく。かなり転倒の危険性が増すライディング・フォームで、これはフランスのクリスチャン・サロンがその「優雅なライディング・フォーム」で有名だった。クリスチャン・サロンも後半は多少ハング・オフしたライディング・フォームになったけどね。

 ということとは関係なく、この本の場合の「リーン・イン」は、言ってみれば「前のめりに、人生を踏み出そう」とでも言う意味。別にオートバイのライディング・フォームとは関係ない。というか、多分著者のシェリル・サンドバーグはオートバイのライディング・フォームのことなんか知らずに、このタイトルを付けたんだろうな。無理やりにでも関連付けしたかったのだがなあ……。う~む、残念!

2013_08_20_0919_edited1 『リーン・イン 女性、仕事、リーダーへの意欲』(シェリル・サンドバーグ著/村井章子訳/日本経済新聞出版社/2013年6月15日刊)

 最初は「あっKindle版が出ている!」と思ってクリックしてしまったのだが、実はそれは日本語版ではなくて原語(英語)版なのであった。まあ、しかし読んでみると小説家の書いた文章ではないので、それほど読むのには苦労はしなかった。ただし、読み終えるまで5日もかかってしまったがね。

 で、誤読を避けるために日本語版も買ったわけなのであるが、結果として同じ本を二度読みしたわけだ。

 で、どうなのよと言わせれば、別にどうってことのないことが書いてあったというだけのこと。

 面白いのは、リーマ・ボウイーというリベリアで女性たちの抵抗運動を指導して独裁政権に終わりを告げることにによって2011年にノーベル平和賞を受賞した女性の、自伝の出版記念パーティーをシェリル・サンドバーグの家でやった時に、招待客の一人がリベリアのような国で戦争の恐怖や集団レイプに苦しむ女性を助けるためにアメリカの女性はどうしたらよいのかと聞いたときのリーマの答えだ。

『もっと多くの女性が権力を握ることだ』

 という、ごく当たり前の返事がかえってきたのである。

 1980年代の初期にアメリカの大学生の50%が女性になったにも関わらず、フォーチュン500社の中でエクゼキューティブ・オフィサーは14%、ボード・メンバー(役員)は17%という数字は10年以上も変わっていないという。しかし、これは日本の比ではない。日本では大企業の社長や会長を勤めている女性は皆無なんだから。

『女性よ大志を抱こう――そう言いたくて、この本を書いた。障害物を乗り越えて道を切り拓き、もてる力を思い切り発揮しよう。一人ひとりが自分の目標を決め、それに向かって心から楽しんで進めるようになることを願っている。そしてまた、すべての男性が職場と家庭の両方で女性の支えになり、それを楽しめるようになることを願っている。男女を問わずすべての人の能力を総動員すれば、職場の生産性は高まり、家庭はよりしあわせになり、そこで育った子供たちはもはや狭量なステレオタイプに囚われなくなるにちがいない』

『女性がトップになったら同性に手を差し伸べるという信念を鼻で笑う人がいることは、承知している。たしかに、女性のリーダーは必ずしも互いに助け合ってきたわけではない。でも私は、それに賭けるつもりだ。トップの座に就いた第一世代の女性たちは、数がきわめて少なく、散在していて、生き残るために順応するのに必死で、互いに助け合う余裕などなかった。だが、現役世代の女性リーダーは、次第に声を上げはじめている。もっと多くの女性がリーダーになれば、現状への同化と順応を要求する圧力は和らぎ、女性のためにさまざまな措置を講じられるようになるだろう。女性リーダーの多い企業では、家庭と仕事の両立を容易にする措置が講じられる。役員報酬の男女格差が縮小する。中間管理職に就く女性が増える、といった好ましい結果が見られるという調査結果もすでに出ている。
 先行世代が奮闘したおかげで、平等は手の届くところまで近づいている。いまはもう、リーダーの数に見られるかくも大きな差を縮めるときだ。一人の成功は、次の人の成功を容易にする。自分自身のために、他の女性のために、娘のために、そして息子のために、それをしよう。私たちの努力で、次の世代を女性リーダーの最後の世代にすることができるかもしれない。その先は、もう女性リーダーはいない、ただリーダーがいるだけだ』

 というシェリル・サンドバーグの「女性解放宣言」は、まるでマルクス・エンゲルスの「共産党宣言」みたいに、大きな力を持っている。

 ただし、問題は女性による女性に対するジェンダー・バイアスである。

『女性によるジェンダー・バイアスは正当なものと見なされる傾向がある。女性が女性に対してバイアスをもっているはずがない、というわけだ。だが、そうとは限らない。女性は、多くの場合そうと気づかないまま、女性を軽視する風潮を自分の中に取り込み、無意識に態度に表している。だから、女性は性差別の犠牲者であると同時に、加害者にもなり得る』

 ということにも注意を払う必要がある。つまり、『できる女は嫌われる』というのは、男性から嫌われるだけではなく、実は女性自身からも嫌われてしまうのである。いわく「男勝りの女」というレッテルを女性自身がつけてしまうのだ。

 これはマズい。男性側が女性リーダーを受け入れようとしているにも関わらず、女性自身の側が出来る女を嫌うようになってはいけない。むしろ、自分もそんな女性を見習い、自らを高める意識を持って付き合う必要があるのだ。そうやって、女性自身が自分たちの身を守り、より権力を上るりつめる意識をもって始めて、女性リーダーが社会に受け入れられるようになるだろう。

 もうすぐ、そんな時代が来るのだろうか。

 ま、日本では当分来そうもないけどね。

『リーン・イン 女性、仕事、リーダーへの意欲』(シェリル・サンドバーグ著/村井章子訳/日本経済新聞出版社/2013年6月15日刊)Ki dle版では原本以外にもこんな解説本が出ている。まあ、原本読むのが面倒なアメリカ人用なんだろうな。その辺、如何にもアメリカン。

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