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« 『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』と聞かれたって、答えられる人はいないだろう | トップページ | 静岡市葵区呉服町通り・街は生きている »

2013年7月19日 (金)

『非情の常時リストラ』というよりも、既に始まっていることの方が重要だ

 結局、バブル世代のリストラはほぼ終わり、次が団塊ジュニア世代のリストラに取組中、というのが今の日本社会なんだろうな。

 そこさえ乗り越えてしまえば、次の世代か次の次の世代あたりからは「新人一括採用関係なし」「終身雇用関係なし」「年功序列関係なし」という世代になってしまうので、経営者はラクになるということなんだろう。

 つまり、あと数年頑張れば……。

2013_07_17_9650_edited1 『非情の常時リストラ』(溝上憲文著/文春新書/2013年5月20日刊)

 あと数年頑張れば、今度は経営者が勝手に社員を選別して、個別に対応してクビにできる時代が来るのである。そうなれば「リストラ」なんて変な言葉はいらなくなる。「斬首」「解雇」「首切り」と何をやっても、別に問題にされない時代がやってくるのである。さて、労働組合はその時にどんな対応ができるのであろうか。問題は、そこだな。

 何度も書いてきたが、私のいた会社は出版業界では最大手と言われてきたが、その実態は中小企業中の中小企業、たかだか資本金3億円、従業員1000人規模の東証2部上場基準ギリギリくらいの会社であった。でも、というかだからというか、毎年新人採用は10人程度であるが、秋には経験者採用という形でほとんど同じくらいの数の採用を行ってきている。勿論、それでも「終身雇用」「年功序列賃金」という神話は今でも生きているが、これもいずれはなくなっていくのだろう。でないと、優秀な経験者採用が出来なくなってしまうからね。今でも、経験者採用で入ってくる人たちは、まあそんなに優秀な人たちではないもんな。

 それはいい。問題はその「あと数年」をどうやって凌ぐかということなのだ。

 つまり、その段階の経営者って、結局はまだまだサラリーマンとして「上がり」の人たちの集まりに過ぎないということなのだ。そんな「サラリーマンとしての上がりの人たち」が「サラリーマンとして上がれなかった人たち」の首を切らなければいけない、というのが今の「リストラ」の現状なのだろう。だから「リストラ」なんて変な言い方をしている。だって「リストラ」って言うのは「リストラクチャリング=再構築」ということであり「首切り」ということではない。「首切り」「解雇」という英語は「sack」とか「fire」とか、如何にも「らしい」言葉があってそれを使うのがアメリカ語である。勿論、正式にはそんな言葉は使わないがね。

 つまりそんな今の「サラリーマンの上がりの人たちが行うリストラ」の後は、そんな「サラリーマンの上がりの人たち」を解雇して、キレイになった会社で、これからの普通に「新人一括採用関係なし」「終身雇用関係なし」「年功序列関係なし」で入社してきた人たちが経営を行うんだろう。そんな意味では「サラリーマンの上がりの人たち」も大変だと思うが、まあ「サラリーマンとして上がり」になった以上はそんな汚い仕事もやって頂かなければいけないということなんだろう。

 溝上氏はその後の世界について;

『その結果が日本社会に何をもたらすのか。個人的には、アメリカ、ヨーロッパ型の格差社会に突き進んでいくのではないかと予測している。いうまでもなく正社員の選別と二極化は、正規社員と非正規社員という二層にとどまらず、本書で触れたように「グローバルとナショナル社員」、国内においては「正社員と地域・職務限定社員」が出現し、多段階の所得の階層化が進むことを意味する。それが現実のものになれば、多くの人が抱いている「中流意識」など吹き飛んでしまうだろう。』

 というのだが、それはその通りだろうし、その通りでどこが悪いのだろう、という気にもなってくる。勿論、それへの対応策としてのセーフティネットとかは必要になってくるだろうが、しかし、溝上氏が言うような『もちろんそうなった場合には国の対策が必要だ。日本の雇用政策はブルーカラーの支援がメインで、ホワイトカラーの転職や職業訓練、労働市場の整備などの公的セーフティネットが極めて脆弱だからだ。ここに大規模な投資が必要になるだろう』というのだが、そこまでしてホワイトカラーの職を守らなくてもいいのじゃないだろうか。

 基本的にはホワイトカラー層は「額に汗して働く」ことを拒否した人たちなんだから、そんな連中を社会的に守る必要はないんじゃないか、というかそんな人たちの次の職場は自分で勝手に見つければいいのである。自分で次の職を見つけられなかったらどうするのかって? そんな人たちは非正規労働でも何でもやりゃあいいじゃないか。そのくらいにホワイトカラー職の人たちは突き放した方がいいのではないだろうか。その位にしないと、人はどんどん自分に甘くなってきて、自分で自分の将来を考えなくなってしまうのだ。

 というか、そんな時代になってしまえば、ちゃんとそんな時代に合ったビジネスが生まれてきて、ちゃんとホワイトカラーの人たちの第2市場を作る企業が出てくると思うよ。そこは、ビジネスというのは何でもありだから、何かでダメになった人がいれば、その人を対象にしたビジネスが生まれてくる。

 問題は、そんな時代になっても、時代に合わないで「昔風の会社のやり方しか知らないサラリーマン」が生き延びれるかということなんだけれども、まあ、それは無理だろう。そんな人は直ちに退場していただこう。

 基本的には、本書の結論で書かれていることなのだ。

『会社が、何かを与えてくれる時代は終焉を迎えている。自分の人生を切り開くのは会社でもなければ経営者でもない。何かを実現したい、何かになりたいと思う自分しかいない。その覚悟を持つことがいま最も求められているのだ。』

 ま、それが当たり前でしょ。

『非情の常時リストラ』(溝上憲文著/文春新書/2013年5月20日刊)

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