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2013年7月15日 (月)

ちきりん『未来の生き方を考えよう』についてなぜ書くのか

「ちきりん」という人とその本については、2011年2月8日のブログ『ブログ本はやはりブログで読むほうが面白いということ』で書いた通り、私はちきりんさん最初の著書『ゆるく考えよう』の時から注目しており、その後『自分のアタマで考えよう』(2012/9)、『世界を歩いて考えよう』(2013/5)とすべて読んできて、『世界を歩いて考えよう』では覆面ブロガーちきりんの素顔が出ているなんてことまで知っているのだが、今回はもう「ちきりんはいいや」という気分になっていたのだ。がしかし、何故また読んでしまったのか?

2013_07_04_8505_edited1 『未来の働き方を考えよう 人生は二度生きられる』(ちきりん著/文藝春秋/2013年6月15日刊)

 基本的にはリンダ・グラットン『ワーク・シフト』が本書の執筆のモチーフになっている。しかし、書いてあることは最初の著書『ゆるく考えよう』の主旨からはあまり変化はない。『ゆるく考えよう』の基本線は、これからの若い人は『(1)「雇ってもらう」ことを諦め、自営業でたべていこうと考える(2)若者にしかできないこと(高齢者にはできないこと)を学ぼうとする(3)経済成長を続ける中国やインドなど海外に行って働こうとする』という考え方なんだけれども、それに『ワーク・シフト』の考え方を併せれば、『ワーク・シフト』で書かれていた;

『<第一のシフト>で目指すのは、専門技能の習熟に土台を置くキャリアを意識的に築くこと』でゼネラリストから、専門技能をいくつか連続して習熟して、その度その度に、そのジャンルでの専門家になる「連続スペシャリスト」になるということ。
『<第二のシフト>は、せわしなく時間に追われる生活を脱却しても必ずしも孤独を味わうだけではないと理解することから始まる』で孤独な競争からポッセ(頼りになる同志)を作って協業したり、<ビッグアイデア・クラウド>でおおきな繋がりを持った生き方をすること。
 そして『時間に追われる日々を避けるうえで最も有効なのは<第三のシフト>だろう。消費をひたすら追求する人生を脱却し、情熱的になにかを生み出す人生に転換すること』で、大量生産・大量消費という産業革命以来の人間の欲求から離れることである。

 という部分に日本でのこれからの人の生き方を考えれば、この『未来の働き方を考えよう』で書かれている「職業人生は二回選ぶ」という考え方になってくる。

『具体的には、働く期間を20代から40代後半までの前期職業人生と、40代後半以降の後記職業人生に分けます。今40代の人は「さて、いよいよこれから、新たに職業を選びなおす時期だ!」=「二回目の就活タイミングがやってきた!」と考えればいいし、今20代の人は最初から、「今は二回あるうちの、最初の就活をしているのだ」と考えればよいのです。今30代なら、10年後にどんな働き方を選ぶのか、あれこれ夢想するのも楽しいでしょう』

 つまりそれが、『第二章 世界を変える3つの革命的変化』に書かれている『パワーシフトその1 大組織から個人へ by IT革命』『パワーシフトその2 先進国から新興国へ by グローバリゼーション』『パワーシフトその3 ストックからフローへ by 人生の長期化』ということによて表される結果としての「新しい働き方」なのである。

 ちきりんさんは一回目の就職と二回目の就職をパッケージ旅行と自由旅行に例えて解説するが、その辺はパッケージ旅行というものは学校の修学旅行以外は経験したことのない私にはよくわからない。『大半の人が同じ場所を訪れたいと考えるため、初めての旅行にはパッケージ旅行がお勧めです。自分で調べなくても、観るべきものを漏れなく見せてもらえ、道に迷ったり、言葉がわからなくても困ることはありません』というけれども、実はそれが旅行を豊かなものにするのではないだろうか。旅行から帰ってきて「あれ? こんなところもあったのか」とか、道に迷ったり、言葉が伝わらなくて苦労するということのすべてが、旅の楽しみなのである。そんな旅の楽しみをすべて捨て去って、ラクにツアーコンダクターに任せた旅なんてしたって面白いわけはない。

 同じことは、就活にも言えて、20代から40代後半までの前期就職人生だって、もっともっと冒険をしていいはずである。別に大企業になんて勤めなくたっていいじゃないか。と、ベンチャーの時期は過ぎていたけれども、基本的にベンチャー企業の性格を持っている出版社に37年間勤務した私なんかは考えてしまうのだ。私が入社した時期でもすでに起業から60年余りを過ぎていた会社だから、多少「前例主義」に陥っている人もいたけれども、基本的に会社が持っているベンチャー性は残っている訳で、そんな会社にいるスリリングな気持ちと、一方大舟に乗ってる気持ちよさの両方を楽しんだような感じかな。

 実は人生は初めから「安泰」なものなんてのはないのだ。超大企業に入ったってその会社が倒産してしまうところはいくらでも目撃できたし、そんな倒産してしまう大企業は、なるほど外部から見れば倒産する理由はいくらでも見つけられる。中にいる人だけが分からないというのが企業倒産の実態なのだ。

 ということなので、初めから「自分がいるこの会社は、未来永劫にわたって大丈夫」なんてことは考えずにいれば、別に人生を二度に分けて考えなくても、いくらでも別の人生を生きることは可能なのだ。

 まあ、ちきりんさんが考えるような、「この会社に入ってしまえば自分の人生は安泰だ」なんてことを考えている人がいるならば、その考えはすぐに捨てなさい、といえばいいだけのことなのであるが。まあ、捨てられないのだろうから、こういう本が売れているのだな。

 なにしろ、ちきりんさんに「人生は二度生きられる」なんて言われなければ、そんなことに気づかない人が多いってことなんだろうな。

 ということで、損馬油(そんばーゆ)…………、じゃなくて

 そんじゃーね

『未来の働き方を考えよう 人生は二度生きられる』(ちきりん著/文藝春秋/2013年6月15日刊)

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