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2013年7月 3日 (水)

『キャリアポルノは人生の無駄だ』という本も人生の無駄なのではないのか?

「キャリアポルノ」とはいったい何なのか? 要は日本では「ビジネス書」というくくりで本屋さんに並んでいる「自己啓発書」のことなのだ。

 でも、読書そのものが人生の無駄でしょ? 違うかなあ?

Photo (谷本真由美著/朝日新書/2013年6月30日刊)

 つまり

『自己啓発書というのは、目に見えない部分での努力や行動、勉強をすっ飛ばして、読むだけで自分の手に届かないもの、例えばかわいい彼女、素敵な家、もっとやりがいのある仕事、高い給料、楽しい友達などを想像し、自分が求めている欲望を満たすだけの「娯楽」に過ぎないのです。読むだけ、聞くだけ、見るだけでは、自分の欲しいものは手に入りません』

 ということ。で、そのキャリアポルノとしての自己啓発書の分類は;

①説教系/②俺自慢系/③変われる系/④やればできる系/⑤儲かる系/⑥信じる者は救われる系/⑦エンタメ系/⑧ノマド系

 などなどあるそうで、びっくりしたのは②俺自慢系にアンドリュー・カーネギー『カーネギー自伝』やウォルター・アイザックソン『スティーブ・ジョブズ Ⅰ・Ⅱ』が入っていること。これらは自己啓発書じゃないと思うんだけど、まあ、見方によっては自己啓発書なのかなあ。

 まあ、本田健氏や本田直之氏の本が入っているのは何となく理解できるし、ナポレオン・ヒル氏やロバート・キヨサキ氏、与沢翼氏なんかは典型的な自己啓発書のやり方なのである。まさに与沢氏なんかは『自己啓発書の著者が大金持ちになったり、大成功したり、有名人になっているのは、「キャリアポルノを売ったり、講演をした結果」であって、自身の推奨する手法なり考え方を実践して成功しているわけではないのです』と谷本氏が書く通り、『秒速で1億円稼ぐ条件』や『スーパーフリーエージェントスタイル』なんかを売って稼いでいるんであって、それ自体が彼のビジネスになっているわけなのである。

 じゃあ、そんな自己啓発書を一生懸命になって読んでいる読者ってどういう人たちなんだろうと見てみれば、『今売れている自己啓発系ビジネス書は、これまであまり本を読まなかった層に受け入れられ、部数を伸ばしたのでしょう。このような人たちに共通するのは、『ダメな自分を変えたい、人生を変えたい』という、一種のコンプレックスの克服意識です』という若者向けの自己啓発書を発行しているフォレスト出版の取締役の発言があるようだ。

 アメリカ(日本と同様、自己啓発書が売れている)で自己啓発書を読む人々というのは『本当は仕事や私生活で華々しく成功してお金持ちになりたい、自分は愛されたいと思っていても、実際の生活はボロボロで、そのように成功する資質はなく、かといって努力する気力もないので、自己啓発書を読んで「成功した時の夢」を見ている人々だというわけです。これは、ダイエット本を読む人が痩せる気はあるがそのための努力をまったくしない人だったり、恋愛指南本を買う男性が身なりをきれいにしようという努力をいっさいしなかったりすることと同じです。本当は自分の生活を変える気などないのです』という人たちのようだ。つまり『実際に自己啓発書に関わったアメリカ人ジャーナリストのスティーブ・サレルノ氏は"SHAM : How the Self-Help Movement Made American Helpless"というアメリカの自己啓発書業界の内側を書いた本で、自己啓発書を手に取る人々は「人生の負け組である」とはっきり指摘しています』ということなのだ。

 ここまで言われてしまうと自己啓発書の立場もなくなってしまうが、考えてみれば本なんてものは、映画と同じでその本を読んでいる数時間だけ別の時空に遊んでいるもので、現実世界とは別のものである。普通の本読みはそんなことは重々承知で本を読んでいるわけなのであり、その本の中に書かれていることが現実世界にある訳はないことは理解している筈である。だって、『秒速で1億円稼ぐ』なんてことが出来るはずないじゃん。でも、それがもしかすると自分にもできるかな、と思わせることが自己啓発書の著者の力量であり、読者を騙すテクニックなのだろう。で、それを信じている(と自分で思っている)読者が「負け組」っていう構図なら見て取れる。まあ、だから『これまであまり本を読まなかった層に受け入れられ』ているんだろうな。

 つまり、普段あまり本を読んでいない人たちってのは「本に書いてあることは本当のことだ。この通り自分もやれば著者と同じような成功者になれる」と考えてしまうのだろうか。でも、そこで現実世界に戻った時に自分がそんな人間ではないことを発見して愕然としてしまうのだが、それでもまだなんかあるんじゃないか、と別の自己啓発書を探してしまう、という自己啓発書の出版社からしてみれば大得意様になる訳なのだった。

 ありがとうございます。

 でも、考えてみれば上のキャリアポルノの8類型の代表として谷本氏が上げた本は全部で30冊。ってことは、それは全部谷本氏が読んだ本なわけだ。ってことは、谷本氏も元々は自己啓発書の熱心な読者だった訳だ。

 う~む、それを考えた方が面白い。

(谷本真由美著/朝日新書/2013年6月30日刊/Kindle版も同日出版である。朝日新書頑張ったな。なお、7月7日まではKindle Fireが3000円お得なのでこちらをオススメ)

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