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2013年5月 5日 (日)

小千谷 牛の角突き 雑感

 昨日に引き続き小千谷牛の角突きを見てきての雑感集である。

1、村祭りとしての牛の角突き~牛持ちと勢子が一番楽しい

 いまでこそ国から「重要無形民俗文化財」に指定されている「越後二十村郷・牛の角突き」であり、遠くからも観戦者を集めている越後の闘牛であるが、もともとは昔の農家がそれぞれの家で農耕用に飼育している牛の力比べをして遊んでいたものなのだろう。

 滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」の挿絵を見てみると、今のような立派な闘牛場じゃなくて簡単な仕切りだけでやっていた江戸時代の牛の角突きの様子がわかるが、しかしこれとて既に「興行」として行われていたわけで、もっと素朴な時代の資料はない。

 でも、今見ていてもなんか一番楽しそうなのは牛持ちと勢子たちなのである。つまり興行として行われているのだが、それ以上に実は祭りの中心人物たちが一番楽しい「村祭り」の延長線上にあるのが現在の牛の角突きなのだ。

 こんな祭りが年間18戦あるわけで、男たちは祭りの準備で酒を飲んで、祭りの最中も酒をのんで、祭りの打ち上げでまた酒を飲むわけである。結局、男って「酒」なんですね。

2013_05_03_2796togyu

2、大学教授と牛の関係

 牛持ちの中に異色の存在がいる。

 一人は東京大学東洋文化研究所教授(民俗学)の菅豊氏であり、もう一人は駒澤大学教授(経済学)の荒木勝啓氏である。

 菅氏は「人間と動物の関係史」という研究課題を持っていて、多分その研究課題から牛の角突きに近づいてきて、その内牛持ちになったしまったのだろう。「天神」という横綱牛の牛持ちなんだからたいしたものである。

 荒木氏の経緯の方が面白い。

 荒木氏が牛持ちになったきっかけは、実はお嬢さんのNHKアナウンサー荒木美和さんなのだ。まず最初に美和さんがNHK新潟に配属されたことから、取材で知った牛の角突きに興味を持ち、「虎王」という牛を持つに至る。ところが闘牛場は女人禁制のため自らの牛を引いて土俵に上がることができないため、お父さんの勝啓氏が娘の名代として虎王を引いていた。

 その内、自分でも牛が欲しくなった勝啓氏は、いまや「雷電」という牛の持ち主になったというわけなのだ。ということで、娘がきっかけで親子二代の牛持ちというわけ。

2013_05_03_2794suga菅豊氏と天神(実は、1の写真も菅氏。礼儀として対戦相手の清号の鼻を取ろうとして「先生、危ない!」と言われているところなのである)

3 日本で唯一の牛持ち小学校

 小千谷闘牛場の前にある小千谷市立東山小学校は全校生徒20人位の小さな小学校なのだが、全国でも唯一の「闘牛の牛を持っている小学校」なのだ。って、当たり前だよなあ。でも、鶏や兎を飼育している小学校は沢山あるけれども、牛を飼育している小学校はまずないだろう。小動物だけではなくて大きな動物を飼うっていうのも、なかなかに刺激的であまり経験を持てないだろうから、それはいいことかも知れない。牛の名前は「牛太郎」。

 普段牛太郎が出場するときは、小学校の男の子たちが綱を引くのだけれども、この日は「初代牛太郎」が引退して「二代牛太郎」に引き継ぐ日だったので出場はなし。その代わりに中入りに東山小学校の上級生の子供たちによる『闘牛の歌』の披露があった。

2013_05_03_2682higashiyama

2013_05_03_2877sake「初代牛太郎」の雄姿はもう見られないが、地元の高の井酒造が作る「新潟清酒 雪の越後寒仕込み」のラベルに面綱(大相撲の化粧まわしのようなもの)をつけた牛太郎の姿がのっている)

高の井酒造のサイトはコチラ

4 「世界遺産」もいいけれど

 中入りに谷井靖夫小千谷市長、宮崎悦男新潟県議(小千谷市選出)、久保田久栄小千谷市議会議長の挨拶があったのだが、富士山の世界遺産登録が6月に行われる見通しになったことを受けて、三者ともども「牛の角突きを世界文化遺産に!」なんて息巻いていた。

 しかし、世界文化遺産となると、途中の道路整備やら街の整備やら、外国からのお客さんへの対応など、インフラその他の整備・準備が大変なことになる。まあ、「国指定重要無形民俗文化財」でのんびり行こうじゃないですか。富士山を見に来た外国人を如何に小千谷、山古志に誘うかっていうね。

 世界文化遺産なんかになっちゃったら、酒なんか飲んじゃいけないなんてことになるかもしれませんよ。

 シャカリキになるよりはのんびりの方が、この地域の文化には貢献しそうだなあ。

2013_05_03_2854ishi闘牛場脇にある「みまもり岩」。ちょうど闘牛場を見守る場所にあって面綱をつけた姿はうずくまる牛のようなイメージ。対照的な子どもたちの表情がいい。

Nikon D7000 55-300mm, Gicho GRDⅢ @Odiya, (c)tsunoken

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