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2013年5月18日 (土)

『衝動買い日記』は普通の「買い物日記」じゃん

 深謀熟慮検討の上買ったものだって、結局後悔するものはある。なので、それが衝動買いなのか熟慮の結果なのかは、実は何の関係もないということなのである。

20130511_2249『衝動買い日記』(鹿島茂著/中公文庫/2004年8月17日刊)

 で、鹿島先生が「衝動買い」したものリストは以下の通り。

「腹筋マシーン/ふくらはぎ暖房機/通勤鞄/挿絵本/財布/猫の家/男性用香水/サングラス/体脂肪計/ごろねスコープ/パラオの切手/時計/封書用ペーパーナイフ/ヴィンテージ・ワイン/本棚/中華健康棒/格安パックツアー/ミュージアム・グッズ/パソコン/しちりん/ブリーフvs.トランクス/シュレッダー/毛沢東・スターリン握手像/チーズ」

 といったところ。

 さしずめこの中で一番衝動買いに似合う「無意味なもの」の代表は、最後から2番目の「毛沢東・スターリン握手像」だろう。香港のキャットストリート(摩羅上街/Upper Lascar Row)という骨董品街で買ったもののようだ。

 問題はその毛沢東・スターリン握手像の前に購入を検討したのが「毛沢東を真ん中に挟んで、左に林彪、右に江青女史」という、文化大革命時代の大事な宝物、ということは文革を否定する現在の中国政権では基本的に認められないものであり、多分大陸中国では存在しないものだろう。さすがに大陸中国とは一線を画する香港ならではの「表現の自由」なのだろう。一国二制度のよい部分であると考えるべきだ。勿論、鹿島先生。妻のそしりにもめげず、「毛沢東・スターリン握手像」と「毛沢東・林彪・江青三人像」の双方を手に入れようとするのだが、結局「三人像」は入手できず、骨董品の「衝動買い」のすべてを成功させるには至らなかったようだ。つまり「衝動買い」は「欲しい」と思った瞬間に即買う。でないと後から「やっぱり買っておこう」なんて思って買いに走っても、その時は既に遅し、ということになってしまうのだ。やっぱり後悔は先にはたたないのであった。

 なるほど、香港キャットストリートね。私も香港に行ったらまずここだな。

 で、この香港買い出し紀行の元になったのが、台湾周遊パックツアーだそうである。

『数年前から、飛行機代、ホテル代、ガイド代すべてコミコミで五万円前後という海外格安パックツアーが大好きになり、ひまを見つけてはあちこち出掛けている。大当たりもあれば大はずれもあって、「賭け」の醍醐味も味わえるから、一度懲りてもなかなかやめられない』

 ということなのだが、このツアー『台湾五都市(高雄、台南、日月潭、台中、台北)周遊、七福神巡り、四日間、高夫圓山大飯店に宿泊、名物料理を含む全食事付き、便利な羽田発着で五万九八〇〇円ポッキリ』という何やら怪しげなツアー。つまり『実際に台湾の高雄に到着して、三鳳宮の毘沙門天から旅程が開始されてみると、「五都市周遊、七福神巡り、四日間」の旅とは、観光バスで台湾に散在する七福神を次々に訪れ、与えられた掛け軸にスタンプを押してもらうだけの「スタンプラリー」であることが判明した』ということなのである。

 当然、パックツアーであるから、お土産はバスで連れていかれた免税店で買わなければならないし、ホテルに帰ってからの飲み食いも指定のコンビニで買わなければならないし、行く先々でパックツアー客を撮影するカメラマンまでついてくるわけである。

 つまり「衝動買い」したのは、ツアーの行く先々での「不要なお土産品」ではなくて、格安パックツアーそのものだったというオチ。

 とまあ、衝動買いについてはネタには困らない鹿島先生なのだが、そんなものは鹿島先生じゃなくっても、誰でもやるもの。で、普通は「衝動買いをする夫と、それを呆れて眺める妻」という構図が多い筈なんだけれども、実は我が家では「健康グッズを衝動買いする妻や家族と、それをバカにする夫」という構図になっている。

「ビリーズ・ブートキャンプ」「スレンダートーン」「レッグマジック」「オムロン・マッサージャー」「シンプルステッパー」「アブゴーイング・マシーン」とか知っていますか? 多分、以上に上げたモノのすべてを知っている人はよっぽどの健康オタクだろう。まあ知りたい人はググッてください。

 それらを全てが「貴方の健康の為よ」と言って通販で購入するんだが、そんなもので健康になれないことを熟知している私は、最初はちょっとだけお付き合いで使うが、結局は面倒なのでほっぽりだしてしまう。それを脇で見ていた子供たちが面白がって使うが、それもやがて飽きてしまい、我が家の倉庫の肥しになってしまうのだ。

 まあ、私も衝動買いではそんなに人のことを言えた義理ではないので、妻の健康グッズ衝動買いにも別に怒りはしないが、結局人がものを買うのは基本的に「衝動買い」しかないのだという良い見本のような家族の姿であった。

 本当に健康になりたいのだったら、酒もタバコもとっくに止めてるワイ。

『衝動買い日記』(鹿島茂著/中公文庫/2004年8月17日刊・Kindle版は320円オトク)

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