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2013年5月31日 (金)

『巻き込み型リーダーの改革』がなるかどうかは市民次第だ

「独裁制」って、誰のことを言ってるのかな……、な~んてね決まってるじゃん。

2013_05_29_54042『巻き込み型リーダーの改革 独裁制では変わらない!』(山中光茂著/日経BP社/2012年12月25日刊)

 で、この山中光茂三重県松阪市長なわけであるが、慶應大学法学部在学中は児童養護施設でボランティアをしたり、外交官を目指す専門学校に通いながら、新宿歌舞伎町でキャバクラのスカウトやホストクラブでアルバイトをし、卒業後は今度は群馬大学医学部に編入して医師となるが、その後、松下政経塾に通いながらもケニアでエイズプロジェクトを立ち上げるなどしてきた。

 なんかすごいスーパーな人生なのだが、民主党から三重県議になるあたりから、方向が変わってきて、2009年に松阪市長選挙に「3回連続の無投票は許されない」と建議を辞職して、自民党・民主党相乗りの下村前市長を破り33歳で全国最年少の市長となったわけだ。

 議員というのは、まあ付和雷同でも構わないのだが、首長となってしまうと、そこは行政官であるから「自ら体を動かさない」といけない立場になってしまう。で、そこで山中氏は自ら市民の中に飛び込んでいき、市民とともに歩む姿勢を明らかにしていく。

 2010年には民主党政権が成立させた「子ども手当」法に対して批判的立場から活動を行っており、山中氏を中心に全国11人の地方自治体首長による政策提言グループ「現場から国を変える首長の会」を発足させる。

 2011年3月1日現在でこの「現場から国を変える首長の会」のメンバーは37名になっており、その構成は「栃木県足利市長大豆生田実/三重県松阪市長山中光茂/神奈川県大和市長大木哲/鎌倉市長松尾崇/群馬県太田市長清水聖義/みどり市長石原条/藤岡市長新井利明/中之条町長入内島道隆/みなかみ町長岸良昌/片品村長千明金造/千葉県我孫子市長星野順一郎/成田市長小泉一成/浦安市長松崎秀樹/柏市長秋山裕保/香取市長宇井成一/長野県佐久市長柳田清二/長野市長鷲澤正一/須坂市長三木正夫/中野市長小田切治世/茅野市長柳平千代一/埼玉県川越市長川合善明/さいたま市長清水勇人/和光市長松本武洋/富士見市長星野信吾/ふじみ野市長高畑博/鶴ヶ島市長藤縄善朗/北本市長石津賢治/本庄市長吉田信解/深谷市長小島進/美里町長原田信次/富山県南砺市長田中幹夫/福島県飯舘村長菅野典雄/岡山県玉野市長黒田晋/愛知県知立市長林郁夫/京都府京丹後市長中山泰」の各氏。これからはこれらの地方自治体の行政や活動をウォッチしていこう。

 そこには地方分権に繋がる何らかの方向性が見えてくるかもしれない。

『近年、古い体制を維持し続ける「悪玉」の役割に行政職員を仕立てあげ、それを打破する姿勢で自らのリーダーシップを強調し続ける「改革派首長」が目立ってきています。市民にとっても「公務員」とは、自分たちが支払った税金から必要以上に高い給料をもらいながら、市民目線ではない、いわゆる「お役所仕事」をしている人たちというイメージが根付いていることは否めません。市民にとってプラスのイメージが乏しい公務員を一つの対立軸に捉え、「改革派首長」のリーダーシップでその古い体質を打ち破っていくイメージは、一見、爽快に見えるかもしれません』

 という「改革派首長」の代表は、最近「従軍慰安婦は必要」発言で物議を巻き起こしたあの人や、「中京都構想」のあの人たちを指しているんだろうけれども、それらは実体を伴わないパフォーマンスに過ぎず、単なるポピュリズムでしかない。

 そんな山中市長が仕掛けたのが「借金時計」というアイデアや、「シンポジウム・システム」や「住民協議会」という考え方である。確かに、こうした方法論を導入することは非常に手間がかかることではある。しかし、市や町、村レベルの地方公共団体であれば不可能ではないこともある場合もあるのだろう。同時に、それは市長や役人だけが一方的に市民から要請を受けるという関係論ではなく、市民も一緒に働きましょうというメッセージでもある。松坂市レベル、大阪だったら市というよりは特別区というレベルであれば可能かもしれない。しかし、その為には首長や行政官たちの苦労も厭わない努力が必要になる。

 多分、行政官の多くはそうした努力を厭わない人たちであるはずである。少なくとも公務員になった当初は。

 しかし、そんな姿勢を無にしてしまっているのが、公務員の「前例主義」という古くて大きな問題。これは大企業でも官僚組織がしっかりしている企業でも同じ問題だ。

 そして、もう一つは地方公共団体ならではの、地方交付税という名のバラマキであろうか。

『賢く財政のマネジメントをしている地方自治体は増え続けてきています。半面、無計画な「バラマキ」をし続けてきた国の財政は大きく悪化し続けています。にもかかわらず、政府はいつまでも「甘えの体質」がある全国市長会の節操のない要望を受け、交付税の規模を変えないことを、いとも簡単に約束してしまっているのである』

 ところが、この交付税は2001年度から国の財政状況の厳しさを理由にして、自治体に対して満額払えなくなってしまっているというのだ。それは当然だよな。だって、国の財政がひどい状態になっているからこその消費増税なわけだろう。

 で、国が払えなくなった差額は、地方が「臨時財政対策債」という借金をするようになったというのだ。これは、国が払えなくなったお金を地方が変わって借金するというもので、結局どこかが借金をするという形のもの。で、その借金を国が返しますというのは単なる「口約束」だから、守られるかどうかは分からない。というより、今の国の財政状況からしたら、まず守られることのない約束だろう。

 ところが何故こんな当たり前の状況を首長は理解しないのだろう。つまり、それは自分が首長をやっている間は、結果の出ないゲームみたいなもので、結果に対する責任を取るつもりはないからだろう。で、この意味のない仕掛けに橋下大阪市長も引っ掛かってしまっているそうなのだ。

 そんな「改革派首長」なんてものにいつまでダマされているんですかねえ、大阪の人たちは。「面白ろきゃあいい」って言う問題じゃないと思うんですけどねえ。

『巻き込み型リーダーの改革 独裁制では変わらない!』(山中光茂著/日経BP社/2012年12月25日刊)

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