フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『教科書に載っていないUSA語録』もかなり日本でも通用するようになってきているぞ。これはヤバい! | トップページ | カレッジフットボール2013年春シーズン開幕! »

2013年4月29日 (月)

『考える生き方』というタイトル以上に考えさせること

 しかし、ダイヤモンド社も実に挑戦的なブックデザインをするもんだなあ。カバーや表紙から突然まえがきが始まって、そのまま表2へと続いちゃうんだもんなあ。まあ、紙を節約したって言えばその通りなんだけれども。

2013_04_28_2073_edited1『考える生き方 空しさを希望に変えるために』(finalvent著/ダイヤモンド社/2013年2月21日刊)

 finalvent氏は「極東ブログ」という、何やら右翼チックなタイトルのブログで有名で、所謂「アルファブロガ-」の称号をいただいた人である。

 とは言うものの、ブロガーである。つまり、それ以外の分野ではそんなに大したこと、大それたことを言う人ではないのだな、ということがよくわかる本なのである。つまり、自分のこれまで生きてきたことを語り、そしてこれからのことを語るという……。

 まずは大学(大学院)を出て社会人になってからのこと。

『とりあえず仕事を数年やってみて、20代後半くらいに、自分のやりたいことが見えてきたら、無理のない範囲でその方向に自分を向けていくか、そのままいくと無理になりそうなのが見えてきたら、職場を荒立てないように転職を計画していくといいだろう』

 というのが、まず最初の人生設計。

 一昨日の尾崎弘之東京工科大学教授みたいに、自分でもできなかったくせに『なぜ「石の上にも三年」なのか?』なんて、とんでもない設問はしないのだ。この辺が自分のペースだけでモノを書いていればいいブロガーと、人に教えなきゃいけないという方法論でモノを書く大学教授っていう違いが見て取れるというものであるが、とにかくfinalventさんはマイペース。

 しかしまあ、こういう「人生振り返って」的な本になるとやはりあんまりテーマはまとまっていなくて、取り敢えず目次を拾うとこうなる。

第1章 社会に出て考えたこと
第2章 家族をもって考えたこと
第3章 沖縄で考えたこと
第4章 病気になって考えたこと
第5章 勉強して考えたこと
第6章 年を取って考えたこと

 という具合に、年を経て、その時々に考えたことを、今思い返してまた考えた、という具合に編年的に順番に考えたことなのである。

 最初にこのブログで書いたのは、この最初の「社会に出て考えたこと」からの抜粋なのだが、そんなことばっかりやっていても、私のブログ自体がまとまりのないものになってしまうので、ここでは、取り敢えず「沖縄で考えたこと」を中心に取り上げる。

 一番面白いのは、沖縄で引っ越した一軒家の庭にあったバナナの木の問題。当然、我々が果物店やスーパーで見る「ガスでいぶして完熟させたバナナ」じゃなくて、木にぶら下がったままで完熟したバナナである。そりゃもう当然旨いに決まっているわけだ。ところが問題発生。

『食べきれない。取れ過ぎ。親戚一同に配った。たまたま訪問してくる人にも配った。はい、バナナ。はいはいバナナ。
 そうやって食べ物を配って食べるというのは、南方の基本的な機能ではないかとしみじみ思った』

 と書くが、別にそれは「南方の基本的な機能」じゃなくて、戦後の「貨幣経済だけが支配した時代」以前では当たり前の生活だったのだ。

 例えば、畑で採れたもの、魚釣りで取ってきたもの、知り合いからおすそ分けで頂いたもの等々、自分の家で処分できないようなものは隣近所に配ってみんなで頂くというのは、戦後も私が子どもだった昭和30年代あたりまでは当たり前の風景だった。

 言ってみれば「物々交換経済」というのは、明治以前は当然だが、それ以降も昭和の第二次大戦後にも10数年までは生きていた経済に対する考え方だったのだ。たまたま、そんな以前の社会に対する考え方が沖縄にはまだ生きていたということなのだろう。

 その他、沖縄編が面白いけれども、でも、それも大体は私たちも知っていることなんだよなあ。例えば;

『生活の中心から見た沖縄文化の本質はなんだったか。
 米軍文化だった』
『米軍がもちこんだ缶入り保存食料が、現代沖縄の食事の基本になっている』

 結局一番大事なことは、『石川収容所から戦後の沖縄が始まった』ということ。

『沖縄の人々の戦後の最初の生活が、そこにあったのだと、心に染みた。
 民間人にとって戦争というものは、生き残れば、収容所に送られることだ。
 そして収容所には生活がある。食べて、歌う、普通の生活が、収容所にはある』

 ということ。

 つまり、国際法上では「捕虜」となるのは「将校・兵士」だけであって、一般人は捕虜になることはない、というのが当たり前である。ところが、沖縄では一般人も兵士と一緒に捕虜になったのである。

 これはおかしいでしょ。これが本土であったら、多分日本政府は徹底抗戦したはずである。つまり、沖縄の人たちは、ここでも「棄民」されていたのだな、ということがわかる。多分、それは日米両政府が(暗に)認めていたのであろう。

 だからこそ;

『沖縄住民がレファレンダム(住民投票:引用者注)を実施したということは、国際的に見れば、沖縄の住民は、日本国から分離独立する可能性を示したということになる。すでに国際的には、沖縄というのは、レファレンダムで住民自治を宣言しうる地域と見られている』

 のである。

 尖閣諸島をめぐる日中の駆け引きはちょっとみっともない。

 だったら、沖縄が日本から独立して、日中のバランス・オブ・パワーの間で、沖縄領とした上で、日中共同利用の方法を探るというのが、実は尖閣問題の一番の解決方法化もしれない。

 なるほどなあ。

 やはり沖縄で何年も過ごしただけのことはある。

 実は、これが本土にいる日本人で、沖縄に思いをはせる人間の結構最大公約数の気持ちなのかも知れない。

『考える生き方 空しさを希望に変えるために』(finalvent著/ダイヤモンド社/2013年2月21日刊)Kindle版は2月25日刊・Kindle版の方が350円安い

« 『教科書に載っていないUSA語録』もかなり日本でも通用するようになってきているぞ。これはヤバい! | トップページ | カレッジフットボール2013年春シーズン開幕! »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/57265836

この記事へのトラックバック一覧です: 『考える生き方』というタイトル以上に考えさせること:

« 『教科書に載っていないUSA語録』もかなり日本でも通用するようになってきているぞ。これはヤバい! | トップページ | カレッジフットボール2013年春シーズン開幕! »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?