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2013年3月23日 (土)

さわかみ流、長期投資術は実に明快、至極単純! オプティミズム

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 3月21日には日経BP社が主催する「ニッポン金融力会議―家計と資産セミナー 第9回 景気に左右されない投資先企業の選び方」というセミナーを受講してきた。講師はさわかみ投信取締役会長の澤上篤人氏。

 いわゆるアベノミクスによる株高はすでに日経株価がリーマンショック以前の水準に戻って、実体経済はまだ蘇っているわけではないが、先々の思惑だけで株式市場は賑わっている。円安も進行し、輸出企業はそれなりに潤っている状態だ。

 で、この一見好況に見えるこの経済がいつまで続くのかというと、澤上氏によればあと10年は続き、バブルの最高期1989年の日経平均3万8000円まで、いや5万円、10万円まででも上がるというのである。

 そもそもバブルとは何であったのか。背景には当然、当時の日本経済の高度成長があり、そんな日本企業に投資をしたいアメリカからの圧力で1967年から実施された「資本の自由化」があった。その結果、企業防衛をしようとする日本企業は株を企業間で持ち合いをしようということになった。また、生命保険会社がやはり自らの企業防衛のために、高上がりをしていた株を旺盛な勢いで買っていった。と、こうした企業の株の持ち合いと生保の政策所有でバブルの最盛期は、東証1部銘柄の55.3%が占められていたのである。

 それがバブルの崩壊でもって、株の持ち合いをしていた企業は余計な資産を売り払うために株を手放す、銀行は自己資本比率を上げるために株を売り、生保はソルベンシ・マージン比率(支払余力)を上げるために株を売り、年金は資産が減ってしまったために株を売り、という状況で、バブル崩壊後はこうした企業の株保有が8%まで下がったというのだ。

 今、アベノミクスでもって日経平均が上がっているのは、こうした機関投資家ではなく、個人投資家が株を買っているから。つまり国内の企業は、今は株を買っている状況ではなく、企業のグローバル化の方向にお金を使っている状態。外国株主は、ヘッジファンドなんかは買っているが、中長期投資家はバブル崩壊でもって日本株の担当者をみんなリストラしてしまったために日本企業の情報を持っている人間がいないので、何を買っていいのか分からない状態。

 ということで、売りは少ないのに、買いは多いために、少ない買いであるにもかかわらず、株価は上昇するということなのだそうだ。ここまでで外国人が買った株はたかだか67兆円に過ぎない。一方、日本の金融資産は1515兆円。その内785兆円(日本のGDP470兆円の1.7倍)が預貯金で眠っている。これからそんな低利率の預貯金のお金が株式投資(個別銘柄への投資あるいは投資信託)に回ってくるが、しかし売る株は少ない、ということでいやでも株価は更に上昇する。

 というのが澤上氏の見立てである。

 では、例えばそんなこれから上がる個別銘柄は何か、ということには澤上氏は答えない。当然である。そんなことをしたらさわかみ投信のライバルが増えてしまうだけなのであるから。

 しかし、どうやってこれから上がる個別銘柄を見つけるか、については澤上氏はなるほど長期投資家はそういう考え方をするんだという考え方を披露してくれた。

 要は、個別銘柄を考えるときは「業種」ではなく、あくまでも「個別経営」であるという。

「この業種が好調である」という見方はしない。ただし、その個別企業がどんなDNAを持っているか、例えば40年かけてシェールガスの開発のための素材を研究していた企業がある。当然、ダウケミカルやデュポンも研究していたが諦めてやめてしまった。ところがその会社はずっと研究を辞めずに、いまや世界で唯一のメーカーになる可能性を持っている。当然、株価はアップ。

 つまり、どこかの会社に興味を持ったら、その「会社の株」を持って儲けようというのではなくて、その会社の応援をするつもりで株を買う。その会社が当面ダメであればあるほど株は下がるので、下がったらまたまた応援しようとして買う。

 それが意外と、多少の成果が上がって株が上がると、意外と短期で儲かるし、もっとその研究が大当たりすれば大儲けできる。

 要は、短期で儲けようという発想で株を買ってしまっては、それは「銭ゲバ」の発想で、それは絶対に損をする。

 むしろ、長期投資家の発想は「企業に対する応援」だと考えて、皆が売るときはそれを買う。みんなが売るときは株価は下がるので買う。下がった時に大量に買い、上がった時に少しだけ売る。これが「長期投資のコツ」だそうだ。

 つまり、企業の研究とかは関係なく、超短期に「売り買い」を繰り返すデイトレーダーとは180度異なる手法である。

 株というのは。基本的に安い時に買って、高くなったら売る、ということでしかない。しかし、大半の個人投資家は皆が買いに走って株価が上がっている銘柄を買って、でも、彼が買ったときには機関投資家は売りタイミングを見計らっている時期なので、株価は下落する。で、個人投資家は機関投資家に金を巻き上げられるのだ。

 個人投資家は基本的にそんな存在。

 そこで澤上氏は「長期投資」を勧めるのであるな。つまり、それが景気に左右されない投資先企業の選び方なのである。

 そういえば、こうした長期投資の考え方「その企業を 応援するつもりで買え」という発想法は『日経平均を捨ててこの日本株を買いなさい。』 を書いたひふみ投信の藤野英人氏も書いていた。

 藤野氏の上げる銘柄を、ある理由から買った私は、その後1年間で80%位株価が上がって喜んでいる状態でもある。

 別に、私はその企業を研究したうえで買ったわけではなく、その本を読んで、更にあるきっかけがあって買っただけなのだが、まあ、応援しようという気分ではあった。

 そうか、それが正解なのか。

 つまり、株主になった以上、その売買益で稼ごうというんじゃなくて、自らその企業の一員になれる気分の企業を選べ、ってことなのであった。

 まあ、考えてみればそれが投資家の基本姿勢なんだけれどもね。

『本物の株価上昇の波が来たぞ!』(澤上篤人著/日経BP/2013年3月11日)

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