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2013年1月10日 (木)

『アメリカに潰された政治家たち』は分かるが、気になるのは今の政権だ

 田中角栄、鳩山由紀夫や小沢一郎が対米独立派で、その為にアメリカによって政治生命を失ってしまった、ということは以前から了解していた事実だが、岸信介、佐藤栄作兄弟が対米独立派だったというのは俄かに信じがたいことなのである。しかし、本書の孫崎氏の説にもなかなか頷けるものがあるわけで、では、岸の孫、佐藤の大甥である安倍晋三はどうなのだろうか、というのが最大の興味。対米独立派なのかポチなのか。

『アメリカに潰された政治家たち』(孫崎享著/小学館/2012年9月29日刊)

 鳩山由紀夫が失脚したのは普天間基地の「最低でも県外」発言だったように言われているけれども、実はその発言ではなく、むしろ「米軍の有事駐留」という発言だった。つまり、小沢一郎が「米軍のアジアにおけるプレゼンスは第七艦隊だけで十分」という発言や、アメリカの言うことを聞くのではなく「国連主義」でいくと言ったのと同じ主旨のものであり、つまり、アメリカに追随するのではなく、日本は日本としての防衛策を持つべきだという考え方なのである。

 何故ならば、アメリカにとって沖縄に米軍基地があることが重要なのではなく、日本に米軍基地があることが大事なのである。別にアメリカは沖縄にこだわっているわけではなく、米軍にとっては、「思いやり予算」を提供してくれる日本という国の存在が大きいのであって、別に基地が沖縄にあろうが静岡にあろうが関係ない。沖縄にこだわっているのはむしろ日本側なのである。というよりも、日本本土に(というか「自分の地盤に」)米軍基地を持ってくることでもって支持者を失ってしまう危険性を持っている代議士こそが、沖縄にこだわっているのである。そこで、人口で1%、面積で3%の沖縄だけが基地問題を抱えていればいいと切り捨てているわけである。

 更に、田中角栄、鳩山、小沢に共通する考え方は「アジア主義」とでも言うべき、対中国への姿勢の問題だ。アメリカにとっては、米軍基地問題よりはこちらのほうが大きいだろう。対中国カードはアメリカが持っていたい。ところが、アメリカに先立って日中国交正常化を果たした平和主義者、田中角栄はロッキード事件という陰謀によって消されてしまい、アメリカ抜きの日本・中国・韓国を中心とした「東アジア共同体構想」でもって鳩山由紀夫はマスコミの大叩きでもって失脚し、小沢一郎は検察の異常な情熱によって、今やほとんど姿を消されようとしている。ということは、日本は対アジア行政もアメリカのご都合を伺わなければならないということなのか。

 しかし、何でアジアにいる日本がアメリカのご都合を伺いながら外交をやらなければいけないのか。

 実はそのところに西ヨーロッパの昔からの体制があるわけですね。

 えっつ、何でアジア政策に西ヨーロッパ? となるのもわかるが。実は物事は単純だ。

 要するに、第二次世界大戦後の世界分割支配構造がある。というか、第一次世界大戦までは世界分割支配は単純だった。要は、西ヨーロッパを支配するのはフランスとハプスブルグ家。東ヨーロッパを支配するのはロシア皇帝とハプスブルグ家。という世界の先進地域の分割は終わっていたわけである。アジア、アフリカはそんな西ヨーロッパの国々の植民地であった。という具合に世界は単純な支配・被支配構造の中で収斂していた。

 問題は、第二次世界大戦でアメリカが直接参戦したことだろう。それまでは、西ヨーロッパの国々に遠慮して直接参戦してこなかったアメリカが、第二次世界大戦では直接参戦してきた。おまけに、対独・対伊に直接参戦してきたのが大きい。それまでの英仏だけの力では防ぎきれなかったドイツ・イタリアの力に、アメリカが参戦してきた事実は大きい。

 ところが、流石に狡猾ですね、永年紛争を経てきた西ヨーロッパ諸国は。要は、ヨーロッパ、アフリカはヨーロッパ諸国にまかせよ、お前はアジア担当だ、というばかりにアメリカからヨーロッパ、アフリカへの権益を剥ぎ取ってしまったのだ。

 で、アメリカはアジアに注力するしかない。

 ということで、アメリカはアジアへの一番大事な橋頭堡として、昔開国を迫った日本にその地を定めたというわけ。グァム、サイパンは既に手に入れているから東南アジアは大丈夫、で、東アジアの橋頭堡として「思いやり予算を出させた」日本を選んだのであるな、中国に対する。

 問題は、そんな地政学的にも最も適した場所にある日本自身が、そんなことに気づいていないということなのだ。このままアメリカの言うことを聞いていないでも、中国・アメリカ双方が「日本」という地域を重要に考えているんだから、もっとそれをわきまえて日本が対処すればいいものを、アメリカの意向を聞き、中国の恫喝に怯え、というスタイルはまるで江戸末期の日本の姿と代わりがないじゃないか。

 まったく、明治維新から進歩していない我が国だなあ。

 日本を挟んでいる両国は、たかだか建国200年ちょっとのアメリカと3000年の中国である。その間で、一番地政学的に有利な場所にいるこの建国2000年の日本である。ここは、アメリカからも独立、中国からも独立して、普通の国・日本になればいいのじゃないのか。憲法を改正したいなら、それからでも遅くはない。要は、アメリカの軍隊をこの日本から追い出してからのことである。

 第二次安倍政権も、そんな方向に行ってくればとも思うのだが、どうだろうか。

 安倍も「ポチ」かな……多分。

 

 

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アメリカはかなり国力落ちてるから逆に日本が居ないと持たない。昔とは違う

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