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2013年1月 8日 (火)

『「やりたい仕事」病』なんてほとんど無意味なキャリアデザイン

 何か久しぶりのような気のする本についてのお話です。では、スタート!

 キャリアデザイン?

「キャリアデザインとは自身のキャリアという自身の人生において仕事に費やす部分を構想する事。
 現在の日本では終身雇用制と呼ばれていた制度の衰退やリストラなどによる失業の可能性が高まっている事からキャリアデザインの重要度が高まっている。
 若い段階から行うためにキャリアデザイン学科などキャリアデザインに重点を置いたカリキュラムを構成する教育機関が増えている。専修大学にはキャリアデザインセンターという施設が置かれている」(Wikipedia)って、よくわからない。

『「やりたい仕事」病』(榎本博明著/日経プレミアシリーズ/2012年11月16日刊)

 そんなキャリアデザインなんてことを考えているから、「何故、若者は3年で辞めるのか」になってしまうのだ。特に何かの職種に対する希望を持っていないのなら、取り敢えず今の目前の仕事をしっかりやるようにすれば、何かが見えてくるかもしれないじゃないか。

 映画が好きで、映画評論なんかを書いていた…映像作りに興味があったのでテレビ局でアルバイト…映画業界は観客減で人は取らない、テレビ局もオイルショックの関係で民放は新人採用しない…角川書店の動向を見て、これからは出版社が映画を作るようになると見て…で、出版社に潜り込んで…数年して、自分がいる会社も映画を作るようになって、私もその部署に異動になる…ただし、作っているのはアニメ…という私の人生は幸せだったのか…今でもそれは分からない…人生なんてそんなもんさ。

『製造業の会社に勤める20代半ばの男性は、仕事についてこのように言う。
「今の会社はべつに希望して入ったわけじゃないから。正直言って仕事が楽しいとも思わないし、やりがいも感じません。でも、30代で起業するのが目標だから、将来の役に立ちそうなことは、しっかり見ておきたいし、学んでおこうと思ってます」
 小売業の会社に勤める、同じく20代半ばの男性も、
「この会社にずっといるつもりはないので、上司や周囲の人たちから仕事ぶりを評価されたいという思いもないし、無理せず適当にこなしながら、将来の構想を練ったり、情報収集に努めたりしています」
 と言う。
 よく話を聞いてみると、どちらの人も、「将来こんなことをするつもりだ」という具体的なビジョンをもっているわけではない。ただ、「今の会社にずっといるつもりはない」ということだけははっきりしている。そのために、今の仕事への取り組みが非常に中途半端になっているというのは本人たちも自覚している。
 あれこれ将来のことに思いをめぐらすばかりで、目の前の仕事に集中できない。何に対しても傍観者的、評論家的立ち位置をとり、目の前の仕事に没頭するということがない。こんな中途半端な姿勢でビジネスライフを流している人が、なぜか最近目立つように思う。
 プロローグで指摘したように、これはキャリアデザインを重視する風潮の弊害なのではないかと私は思う』

 私もそう思う。

 ガンダムの富野由悠季が『「アニメを仕事にしたい」と言いながら、とくに何もしていない人』に対し、『この業界に入ってくる人は、10代半ばに衝動に突き動かされ、気がつけば絵を描きシナリオを書いているもの。普通の人は普通の生活を考えた方がよい』と言うように、何かをやりたいと考えている人は、その時点で既にその「何か」を既に始めているのである。そうでもないのに、あれこれ想像だけで自らの未来を予想することなんてできるはずもない。

 普通の学生の経験なんて、せいぜい自らの将来の仕事と関係ないアルバイト位のもの。コンビニや居酒屋でバイトしたって、その程度の経験で本来はキャリアデザインなんてできるはずではないのに、むりやりキャリアデザインをさせようなんていうのは、何故なんだろう。

 結局、エントリーシートに「やりたい仕事」を書かせる企業の側の問題があり、企業に尋ねられたら何でも答えなければいけないと考える就活生の問題があり、そんな就活生に何かを指導しなければならないと(出来もしないのに)考える大学側の問題があるのであろう。ましてや自分の10年後、20年後の姿を予想したって、世の中は変わってくわけだし、会社だって変わっていくか下手をすれば会社自身が無くなってしまっている、なんてことだってあるかも知れない。そんな状況下でキャリアデザインなんてことをする意味はまったくない。

『キャリアのカオスセオリーを提唱している心理学者ブライトたちの大学生を対象とした大規模な調査によれば、70%の人々が自分のキャリアは予想外の出来事に重大な影響を受けたと答えている』

 というのであれば、ますますキャリアデザインの無意味性が見えてくる。

 大体、大学が学生の就職にそんなに気をかける必要があるのか、という疑問すらわいてくる。大学は就職のための予備校なのではないのだから、もっと大学本来の仕事をして欲しいと考えるし、そうした大学本来のことをちゃんとやってれば、企業もそれを評価して就職率だって上がるはずだ。

 まあ、そんな大学本来のことを行っていない「誰でも入れる大学」だけが、無駄なキャリアデザインをやってればいいのじゃないか。

 なんか、浮世離れした大学の姿がここにもあるようだ。

 

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