フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« Fitbitからまた何かモチベーションを上げようというメールが来た | トップページ | 『ソーシャルもうええねん』というより、これは「働き方ブログ」だな »

2012年12月 6日 (木)

『スポーツの世界は学歴社会』は究極の「趣味の本」である

 まあ、多分それは日本の高学歴社会の反映であるだろうし、学歴とスポーツ能力の関係はないはずである。

『スポーツの世界は学歴社会』(橘木俊詔・齋藤隆志著/PHP新書/2012年11月29日刊)

 なにしろいまや日本の大学進学率は50%を超えている状態である。スポーツ選手だけが特別なのではなく、特に落ちこぼれでもない限りは「普通は大学に進学する時代」なのである。ただし、スポーツ選手の選手生命は短い。普通のサラリーマンが60歳で定年を迎えるのに対して、スポーツ選手の場合はプロ野球選手の最長寿年齢の選手でも40歳前半くらいだし、大体普通の選手は30歳台の真ん中か前半、大相撲だと30代では長寿な方で、大体普通は20代で引退する。むしろ、そうした選手引退後の人生に関して「大卒」という肩書きが関連してくるのではないだろうか。

 こうした問題に関して本書では計量経済学で用いられる回帰分析を用いていろいろ分析を行っている、というかむしろ橘木氏、齋藤氏ともに経済学者であり、むしろスポーツの専門家でないのだ。

 で、例えばプロ野球選手が引退後、監督になる確率を大卒と高卒で調べると;

<大卒の場合>
・監督になる確率……0.1パーセント程度上昇
・コーチになる確率……5.3パーセント程度上昇

<東京六大学野球リーグ出身の場合>
・監督になる確率……0.1~0.5パーセント上昇
・コーチになる確率……12~17パーセント上昇

<東都大学野球リーグ出身の場合>
・監督になる確率……0.0~0.2パーセント上昇
・コーチになる確率……6.4~10.3パーセント上昇

<首都大学野球リーグ出身の場合>
・監督になる確率……高校出身者と有意に変わらない
・コーチになる確率……0~10パーセント上昇

<関西学生野球リーグ出身の場合>
・監督になる確率……0.0~0.2パーセント上昇

 などなど、確かに大卒、更に六大学・東都・首都という順に監督やコーチ(つまり管理職)になる確立が高くなっている。これは例えば中日ドラゴンズの監督には明治大学出身者が多く、讀賣ジャイアンツには慶應義塾大学出身者が多いという特徴があるそうだが、その理由として親会社の中日新聞には明治大学、讀賣新聞には慶應義塾大学出身者(その代表が正力亨)が多いという事情があるようだ。つまり;

『日本のプロ野球チームのオーナーは、基本的に大企業の経営者であり、その多くが名門大学の出身である。こちらはそう簡単に変わらないだろうから、名門大学出身者がプロ野球の指導者になりやすい環境は、今後も続く』

 ということ。なあんだ、そうだったのね。割りに単純な話。

 で結論としては;

『スポーツの世界において、学歴は重要な変数かと問われれば、本書での解答は「Yes」である。中卒よりも高卒、高卒よりも大卒というように、上の学校を卒業したほうが有利だからである。さらに、どの学校を卒業したかも、ウエートが高い。これは、学業の名門校にも、スポーツの名門校にも当てはまる。とくにプロ選手として活躍している人には、スポーツの名門校出身者が目立つ』

 という、やっぱり「なあんだ、そうだったのね」ということになってしまう。

 結局、一般社会での状況と同じ状況がプロスポーツの世界でも通用しているということなのだ。だとしたら、やはり高卒選手は減ってきて、皆が皆大学へ行きたがる。更に、選手引退後のことを考えると、尚更大学へ進学するという一般的な傾向と同じことになるわけなのだろう。

 それが分ったからってどうなのよということもあるが、まあ雑学のひとつとしてね。

 それにしてもこの二人の先生。『京都大学の師弟関係にあるが、2人で会うときは、学問よりも趣味のスポーツのことを話す時間のほうが長い間柄』であるそうな。まあ、その結果としての計量経済学の方法論を使った分析なわけであるけれども、その意味では書いたほうも「趣味の本」、読むほうも「趣味の本」という、まことに世の中には何の意味もない本なのであった。

 たまには、こんな本もいいかな。

2012_10_06_653_2Nikon D7000 AF-S Nikkor 70-300mm @AVF (c)tsunotomo

« Fitbitからまた何かモチベーションを上げようというメールが来た | トップページ | 『ソーシャルもうええねん』というより、これは「働き方ブログ」だな »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

確かに凄いですね。但し、彼らはプロの世界には行かないでしょう。恵まれすぎてる。
プロに行くのは、どこか星飛雄馬のような、どこかに何か「欠けている」ものを持った人なのではないかな、と思います。

興味深い話ですね。
勉強になりました。
選手引退後の人生では学歴はたしかに重要になってくるかもしれませんね。
文武両道でがんばることが大事ですな。


文武両道といえば、慶応の理工4年福谷選手がドラフト1位で指名されましたね。文武両道ですごいですね。がんばってほしいです

サっカー界には文武両道で有名な東大卒Jリーガー久木田さんや他にも岡田武史さん、宮本恒靖さん、橋本英郎さんが文武両道で有名です。、ゴルフ界といえば、坂田信弘さんくらいしか思い浮かびません。


しかし、大学ゴルフ界に文武両道プロゴルファーになる卵がいます。
東大法学部4年の高野隆

彼は朝日杯争奪日本学生ゴルフ選手権には4回出場し、6位に入った。他にも、日本学生ゴルフ選手権3回出場、日本アマ出場、トップクラスで活躍するスーパースターです。

九州大2年の永井貴之

彼は九州ジュニアゴルフ選手権4位、国体選手にも選ばれた。日本学生ゴルフ選手権出場、文部科学大臣杯争奪全日本大学・高等学校ゴルフ対抗戦出場など、全国大会の常連です。

和歌山県立医科大学医学部医学科1年の辻田晴也

彼は関西高等学校ゴルフ選手権2位、全国高等学校ゴルフ選手権に3回出場など全国大会の常連で、関西学生秋季新人戦2位、西日本医科総合体育大会2位、関西学生秋季新人戦2位です。

他のスポーツ界に負けず、文武両道3羽ガラスが将来プロゴルフ界で活躍すればなぁーと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/56168061

この記事へのトラックバック一覧です: 『スポーツの世界は学歴社会』は究極の「趣味の本」である:

« Fitbitからまた何かモチベーションを上げようというメールが来た | トップページ | 『ソーシャルもうええねん』というより、これは「働き方ブログ」だな »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?