フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« Weekly progress report from Fitbit | トップページ | 『できるかな ゴーゴー!』って、できるかな? »

2012年12月22日 (土)

Kindleで写真集を買ってみた……が

 Kindleだけの写真集って、やっぱりそれだけのものなのでしょうかね。

「読んでみた」のは浜俊太朗という「週末写真家」の写真集で『Japanese nostalgic landscape』と『秋葉原スナップ 2012-Back to the '90S-』の2冊(?)。

 この浜俊太朗氏ってかなり古いカメラマニアなんだろうか、と思ってブログを見たら1980年生まれだそうだから、まだ32歳の若者(? 私から見たらね)である。ライブドアでプログラミングなんかをやっている、その若者がなんでという位古いレンズで撮影しているわけである。

「Japanese nostalgic landscape』では、カメラこそリコーGXR A12というデジカメであるが、そのカメラがライカMマウントが装着可能なので、レンズはライカ・ズマール5cm/F1.5、ジュピター-12 35mm/F2.8、ルサール20mm/F5.6というかなり「オールド」なレンズを使っているし、『秋葉原スナップ 2012』では、カメラ自体もライカD2というかなり古い本体に先のルサール20mmで撮影している。

 まあ、問題は機材じゃなくて写真そのものだから、まず写真を見てからのことにしよう。で、どうなのよ、その写真は。

 しかし、残念ながらやはり素人写真集はやはり素人写真集ではあるのである。

『Japanese nostalgic landscape』は日本のどこかの(銚子市も入っているし「足立区柳原」なんて地名も見える)地方都市で撮影した、その地の古い建物や街角の写真群である。人は写っていない。唯一写っているのが、これまた古くて多分今は使っていないし、多分、何かの記念に残してあるだけの交番に入っていく和服姿の男性の写真だけだ。なにか、すごくヤラセ臭い写真なんだけれども、ヤラセではないんだろうな、前後のシチュエーションからしてみて。

 一方、『秋葉原スナップ』は、当然ながら人はいっぱい写っているがある(写っていない写真もある)。浜氏に言わせると、彼が撮影した秋葉原は「1990年代を感じさせる秋葉原」ということなのであるが、1980年生まれの浜氏にとっての90年代を感じさせる秋葉原ってこんなもんかな、という感がある。まあ、Windows95が出て、世の中の流れがMacからWindowsに一挙に変わった頃の秋葉原ということなんだろうか。そんな中で週末写真家は『「日本は景観への配慮を軽視している」という意見を見かけることがある。「失われそうな風景を写真に残す」という撮り方は、秋葉原に限らず、現代の街並みを撮影する際にも意識したい事かもしれない』と言う。

 勿論、そういう週末写真家(つまり、それは浜氏だけではなく、日本中に沢山いる週末写真家のことを言っているんだけれども)の考え方は間違ってはいない。ただし、そんなのは週末写真家の自己満足だけであって、実は、周辺の街並みの改造者たちだって知っているのである。で、写真としてバーチャルに残すだけではなくて、実際の街並みを残そうという動きが全国でたくさん動いていることも知らなければならない。

 浜氏が秋葉原を撮影したならば、その周辺の外神田あたりまで足を伸ばしてもらいたかった。実は神田周辺にもそんな街並みや昔の建物を残そうという運動がいっぱいあって、実際に入学者が少なくなって廃校になってしまった小学校なんかを如何に残すかということで、美術や写真なんかの展覧会場になったり、若者の起業支援のための地域拠点になったりしているのである。

 つまり、変わってしまう街の風景にノスタルジックに浸るだけではなくて、そこから生まれてる新たな動きを感じて欲しいのだ。

 街は生きている。私たちが古い細胞をどんどん捨てて新しい細胞によって生きているのと同じで、街も日々新しい細胞によって生まれ変わっているのである。だから、東京は面白いのではないだろうか。「古き良きものを残す」ということはいいことかもしれないが、しかし、同時に新陳代謝しない街は滅びるだけなのだ。

 まあ、「古き良き街」に浸っているだけで良いのは、基本的に「週末写真家」ならではの特権だろう。「職業写真家」であればそうはいかないわけで、どちらかというと「新しい社会」に向けて仕事をしなければならないだろう。たとえ、それが「古い街」を破壊することであろうとも、である。結局、仕事はそんな形で、新しいものにしか価値を見出さないものなのだ。

 浜氏の写真集で特徴的なこの「古いものへの郷愁」というのは、多分、氏の普段やっている仕事、つまり新しいことへの挑戦しかない、というものに対するリ・バランスなんだろう。そんな、個人的な、覚ましく「超個人的な」写真集であっても出版できてしまう、というのがKindle出版の良いところだろう。

 まあ、自費出版とか個人出版というのは前からあったわけで、それがもっと安い費用でできるようになった、というのがKindle出版なのだろう。ほとんどの人は買わないだろうけれどもね。

 それも一興、かな。

« Weekly progress report from Fitbit | トップページ | 『できるかな ゴーゴー!』って、できるかな? »

写真・本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/56353874

この記事へのトラックバック一覧です: Kindleで写真集を買ってみた……が:

« Weekly progress report from Fitbit | トップページ | 『できるかな ゴーゴー!』って、できるかな? »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?