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2012年12月29日 (土)

2012年 出版界10大ニュースにことよせて

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「出版界唯一の専門紙」と自称する『新文化』12月27日号のカバースーリーが毎年恒例の『出版界10大ニュース』である。まあ別にことさら「10大」である必要はないと思うし、別に「重大ニュース」で良いと思うがやっぱり10個にしたいのかな。で、そのそれぞれに私の「眇目コメント」を付けてお知らせします。

[1]「緊デジ」難航するも目標達成―出版社の関心度高まる

 経産省から10億円の補助金を得て、電子書籍の普及と東日本大震災の被災地支援を目的にした「コンテンツ緊急電子化事業」が開始され、事業主体の日本出版インフラセンター(JPO)から6万点の電子書籍を目標に、制作・管理・配信する運用スキームが発表され、2月から説明会が開始された。4月には産業革新機構から出版デジタル機構へ総額150億円の出資枠が用意され、5年後に100万点・1000億円の市場創出構想も発表された。しかし、8月下旬段階でのタイトル申請は2200点に留まり、JPOでは慌てて中小出版社の要望に応え、申請条件の緩和措置をとり、結局、最終的には申請提出出版社は500社前後に、タイトル申請は6万5000点になるようだ。

 しかし、私としてはこれはちょっと危険な兆候ではないかと考えるのだ。本来、出版業というものは社会のメインストリームではなく、むしろ「外れ」に存在するものであり、行って見れば「河原者の集まり」、そんな「傍流業界」に国や公共の金が流れ込むことは、あまり良いことではない。つまり、そうやって国や公共のものとの関連が強まるということは、結局、国や公共のところからの規制も受け容れなければならなくなるからだ。まさに、新聞や放送局と同じような立場に出版社がなってしまうことを懸念するのだ。

 別に、資本の余裕がある出版社が書籍の電子化をすればよいし、もともと中小出版社の書籍が電子化したって、そんなに売上には寄与しないのだ。だったら、それはそれで電子化しないままでもよいのである。

 まあ、取り敢えずは目標達成したJPOにはお祝い申し上げるが、まあ、そんなことして無理やり電子化したって、あまりいいことはないぞ。

[2]本格的電子書籍時代の幕開け―キンドルなど出揃い 加速

 11月のアマゾンKindle日本版の発売(7月の楽天koboも加えてもいいかな)をもって日本に本格的な電子書籍時代がやってきた、ということなんだろうけれども、問題は相変わらず電子書籍のタイトルの少なさであろう。講談社がかなり積極的に新刊の電子化を進めているが、まだまだ少ないし、むしろ旧版の「在庫切れ再版予定なし」という「ほぼ死」状態のタイトルをもっと積極的に電子化を進めるべきではないだろうか。例えば講談社文庫『小説 琉球処分』とか。電子化することによって、そうしたタイトルはまさに「ロングテール」の売れ行きを示すはずだ。

 しかし、やはり電子書籍は便利である。私も12月になってやっと届いたKindle Paperwhiteでもって、今年の12月後半の読書はほとんどKindleばかりになってしまった。さらにその読書のほとんどがKindle本という電子書籍でしか読めない本ばかり。紙の書籍も買ってはいるんだが、読まないまま積読状態。正月休み(って、いつも「休み」ですが)に読みますか。

[3]書店M&A 再編の動き急―トーハンが明屋、BFを買収

 M&Aという産業界では当然のビジネスがやっと書店業界にも及んだということなのでしょうか。何か、やっと普通の産業になったような……。これまでは大日本印刷による丸善、ジュンンク堂、文教堂、TCRの買収が目立っていたが、トーハンによるこうした書店の買収は、まさしく垂直統合の典型例であり、日販によるTSUTAYAとの業務提携への対抗策だろう。

 M&Aの直後は元々いた従業員やアルバイトの解雇は行わないようだが、いずれは経営合理化が必要になるので、当然、店舗や従業員のリストラが行われることになるだろう。

 まあ、その時に独立起業するもよし、別業界に移るもよし、そんなにリストラには怯えないで、常にそれに備えておくようにしましょう。所詮、企業なんてそんなもんです。

[4]出版者の権利付与問題―著作隣接権 法制化求める

 だから、こうして出版社があまりお上にすりよってはいけないんだってば。もっと、現場の民法レベルで対応できるはずなんだけれどもなあ。

 著作権というのは財産権で売買できるのだから、むしろ、大手の出版社は「著作権の買取」あるいは「貸借」ということを、真剣に考えるべきなのだ。別に「大手」じゃなくても同じことはできるけれども、問題は著者の出版社に対する信頼感かな。

 レコード会社の「著作隣接権=原盤権」は、レコード会社自身が出資をして、レコーディング・アーチストなんかを雇ってレコード原版音源を作ったというのがバックボーンにあって、その音源を勝手に使われちゃかなわんということでレコード会社が作った著作権思考法なのである。

 しかし、出版社の印刷原版はそれほど金はかからないし、原版を作るためにアーチストは必要ないでしょ。

 だから、出版社が著者から「著作権を買うか、期間を設定して貸借」すれば、出版社は「自ら持っている、一番強い著作権を担保」に電子化も海賊版退治も自由に出来る。勿論、著者にはちゃんとした対価を、その都度支払うという契約を結んでおけば良い。大手出版社は出版契約はちゃんとやっているだろうし、印税もちゃんと支払っているだろうから著者からの信頼もあるはずなのだし、それを一歩踏み込んで「著作権譲渡契約」あるいは「著作権貸借契約」を締結すればよいだけのこと。

[5]送・返品同日清算で対立―日書連、取次2社を公取に申告

 これについては、コメントありません。まあ、取次がその立場の強さを理由に書店に偏務的取引を行っていた、という事実を指摘されたってだけのこと。日書連(本屋さんの組合)が今まであまりにも弱気だったってことでしかない。

[6]トーハン社長交代騒動―混乱の中「藤井体制」誕生

 要は、上瀧博正取締役相談役と小林辰三郎取締役の旧体制派と山崎厚男会長と近藤敏貴社長の新体制派(?)のモメ事なのであります。結局、財務顧問の藤井武彦氏が社長になり、近藤社長が副社長になる新体制を発表し、「山崎・近藤体制」を引き継ぐことに。

 こんなことやってるから、トーハンは日販に抜かれてしまうのである。ダメな旧社会・旧会社のやり方の典型例である。そんなことしてると楽天に寝首をかれちゃうぞ、というのは次の項目。

[7]客注対応迅速化で実験―楽天が二次取次に参入

 楽天ブックスの在庫を活用し、京都の大垣書店と、広島・廣文館、鳥取・今井書店で作る「大田丸」という書店グループが、客注を楽天から直接宅配便でお客さんに届ける、というもの。そうすればお客さんは注文の翌日か2日位で本を手に入れられるという。楽天は、現在は外部の宅配便業者を使っているが、いずれは自社配下に運送会社を運営する予定もあるので、そうなるとアマゾンなみに「当日配送」も可能になる。

 これは楽天が二次取次に参入というだけではなくて、取扱量が増えれば一時取次にもなる布石であると考えた方が良いだろう。その次は大田丸を楽天配下に収めるという、深謀遠慮の可能性も考えた方が良い。

 ねえ、トーハンさん。そんなくだらないことでモメている場合じゃないでしょう。

[8]大洋社が改革へ中期計画―本社建替え、賃貸ビルへ

 結局、中小取次の運命なんだろうな。

 同日付けの別紙面で栗田出版販売も減収減益決算を告げていた。大洋社もトーハンや日販に取引書店をどんどん取られてしまい、結果、書籍取次業では食べていけなくなり、とはいうものの不動産を持っているので、賃貸ビルをメインとした不動産業で食っていくということ。数年後の大洋社は不動産会社になっていくんだろう。

[9]大震災復興基金―義援金2億6000万円弱

 特にコメントはありません。

 ちょっとだけ言っちゃうと、民放連なんかのテレビ・チャリティー番組を作って、スポンサーからは広告料をせしめて、視聴者からは募金を募って、あとはタレントにはチャリティー出演料だけ払って、結局は自社は何ら懐は傷めずにという義援金の集め方よりは、少しはマシな出版業界かな、というだけのこと。

[10]ミリオンセラー 年末にやっと―文藝春秋「聞く力」1点のみ

 ネット社会になって、モノが「ロングテール」化すれば、当然短期間で沢山売れる商品はなくなっていくわけで、ミリオンセラーが出なくなっていくのは当たり前の話。

 むしろ、皆が皆同じ本を読んでいるってのが気持ち悪い。

 以上、今年の10大ニュースであります。

 私的には2番目のKindle発売かな。これまでiPad、SONY READERと続いての電子書籍ではあるが、やはり後発になればなる程よくなるわけで……。

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