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2012年11月22日 (木)

キンドルも『ワンクリック』で即、購入させてよベゾスさん

 面白いのは訳者の井口耕二氏である。『スティーブ・ジョブズ』の翻訳者でもある井口氏は、今度はアップルの創業者の次はアマゾンの創業者の評伝を翻訳するということをやったわけだが、こうやっていずれは「IT関連のアントレプレナーの翻訳は井口耕二」という評価に繋がっていくんだろうな。

『ワンクリック  ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛』(リチャード・ブラント著/井口耕二訳/日経BP社/2012年10月22日刊)

 そうなると当然、ここはスティーブ・ジョブズとジェフ・ベゾスの比較になるわけだが、双方ともにその「圧倒的なカリスマ性」と「部下に何でも無理なことを押しつける傲慢性」という共通点があるようだ。

『アマゾンの目標はオンラインの巨大小売店になることではなく、「世界を変える」ことだと社員が口々に語りあっているというのだ。時給10ドルという最低辺の仕事を得るためだというのに推薦状3通、論文2通、大学進学適性試験であるSATの点数、大学の成績証明書を提出しなければならないということは、その後、昇進のチャンスがいろいろとあるのだとハワードは考えていた。結局、何週間かしか耐えられない仕事だったわけだが』
『毛沢東時代、共産主義が全盛だった中国のような感じです。共同体への貢献が常に求められ、貢献できなければ家族の厄介者という扱いになるのです。でも、あれを家族だというなら、低俗な番組に出てくるような家族ですね』

 といった具合に、常に社員に対し会社への忠誠を求める姿勢は、まったくカルト団体のそれだ。まさしく「アマゾン・ドット・カルト」である。

 もうひとつの共通性は、両者とも父親が本当の生みの親ではないということであろうか。ただし、労働者の子供として育てられたスティーブ・ジョブズに比較して、比較的に裕福な家庭で育ったジェフ・ベゾスという違いはあるが。

 ともあれ、ベゾスが何故最初に書店を始めたという理由はなかなか興味があるものである。つまり;

「よく知られた製品であること」
「市場が大きい」
「競争が激しい」
「仕入れが容易」
「販売書籍のデータベース作成が容易」
「ディスカウントのチャンスがある」
「送料が安い」
「オンラインの可能性」

 ということ。特に最後の「オンラインの可能性」というのはまさしく書籍ならではの商材といえるだろう。『ソフトウェアを使えば書名やカテゴリーで書籍を分類・検索・整理できるため、欲しい本をオンラインで見つけて買うのは簡単だ』ということと、『リアル書店ではせいぜい17万5000タイトルしか置けないが、それなりのパワーを持つコンピューターさえあれば何百万タイトルもの本をデータベースに用意できる』ということ。つまり、スタート時点でのアマゾンは自社で在庫を持たずに、取次在庫を使って本を売るということ、まさしく『ベゾスが作ったものは、インターネットで注文する本のカタログ通信販売サービスにすぎなかった』のである。

『データベースの登録が100万ヤイトルを超えたことから、ベゾスは、アマゾンは「地球最大の書店」だと表現するようになる』とは言っても、それは逆に『手元にある本の数を考えれば、当時のアマゾンは世界最小の書店だとも言えた』し『また、どのリアル書店もアマゾンと同等のタイトル数を取り扱っていると言えた』のである。しかし、その違いは『アマゾンには特製データベースがあって目当ての本をさっと探せること、また、リアル書店の店員に頼むよりすばやく注文できること』なのである。

 つまり特に先進性があったビジネスではないのだが、しかし、そのホンのちょっとの差が大きな差になっているのである。まさしく『業界2位の10倍になるには、実は10%だけ優れていればいいのです』という通りである。それと他の人より1日でも早くビジネスを立ち上げることが大事なのだろう。この1日、10%の違いがその後の大きな差となって2番を悩ませるとこになるのだろう。コンピュータ化の進んだ物流センターを持ったウォルマートが、ウォールストリートの連中がまだまだ安心して見ていたときに、最初にアマゾンに脅威を抱いたというのもうなずかせる話である。

 さてキンドルである。今後、日本でもアマゾンのキンドル投入によって電子書籍の波は大きくなるだろう。講談社もかなり前向きに対処している。

 しかし、問題はキンドルの配布の遅さである。10月26日のブログにも書いたが、10月25日に注文して手に入るのが来年の1月って話はないだろう。何しろ本を注文すると早ければその日に届いてしまうのである。ところがそれを読むデバイスは3か月待ちってのはあまりにも酷すぎる。それも店頭販売は既にスタートしているにも関わらずである。

 キンドルをアマゾンは将来的に無償化するという考えがあるそうである。確かに、アマゾンはキンドルの販売で稼ごうという気はないのだろう。むしろ無償化して書籍販売の実績を上げる方が大事なことであるだろう。とりあえずAmazonプライム会員向けにキンドルを無償で配布することをベゾスは考えているようだ。しかし、その時点でプライム会員のほとんどはキンドルを持っているのではないだろうか。だったら、初めから無償配布をしてしまった方がよい。

 とは言うものの、本当に早くしてよベゾスさん、というのが私の毎日なのである。

 

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