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2012年10月12日 (金)

『なぜビジネスホテルは、一泊四千円でやっていけるのか』なんて理由は単純

 理由は単純。まさしくユーザーの勝手なんである。

『なぜビジネスホテルは、一泊四千円でやっていけるのか』(牧野知弘著/祥伝社新書/2012年10月10日刊)

 たしかに、私がしょっちゅう国内出張でホテルのお世話になっていた1980年代当たりの頃は「シティホテル」と「ビジネスホテル」との分類はなく、「高めのホテル」と「安めのホテル」という認識しかなかった。それが1990年代になると「ビジネスホテル」という呼び方が普通になってきて、一種のカテゴリーとして「ビジネスホテル」「シティホテル」というものが確立してきたようである。ということで今言うところの「ビジネスホテル」とは『「宿泊特化」、つまりレストランなどの料飲施設は必要最低限にし、宴会場は持たない宿泊客だけを相手にするホテル』ということで、牧野氏はその代表格として「東横イン」を上げている。

『この業態はホテルを運営する立場から見ますと、実に身軽な業態です。お客様は基本的にはビジネスの出張客。最近では外国人旅行客でもリュックサックひとつで一人旅を続ける人も多く日本にやってきますが、このビジネスホテルは無駄なコストのかからない手軽な宿泊施設として彼らにも広く認知されています。
 こうしたお客様は泊まるだけが目的。しかも余計なコストをかけたくないお客様なので、こちらからあれこれサービスしなくともよいというわけです。
 立派な夕食の準備もいらない。バーもいらない。ルームサービスなどまったくニーズがない。フロントで鍵の受け渡しと宿泊料金の収受さえできれば、運営者サイドで特別な設備もサービスも必要のない、きわめて「軽い」運営形態となります。
 建物もシティホテルのようにゴージャスにする理由がありません。客室も泊まれれば満足ですから、ダンスができるほどに広いシティホテルの広さは必要ありません。内部のデザインや設備を含めた仕様も、マンションに毛の生えた程度の内容で、お客様は十分に納得してくれます。したがってホテルの運営には最小限のコストしかかからないことになるのです。』

 ということだ。つまりそれはホテルというビジネスにおける最大の出費がこうしたレストランやルームサービスやらコンシェルジェ関連の「サービス」に関わる人件費である以上、こうした「サービス人件費」のかからないビジネスホテルが最低限度の宿泊料金を提示できるわけだ。

『清潔な部屋と寝心地のよいベッド、質素でも十分に品質の高いアメニティ類、そして何よりも日本人の特性とも言われる従業員の「スマイル」。彼らが他に何を求めるというのでしょうか。
 かつての日本のホテルは欧米の高級シティホテルを模倣して、これらのホテルと同等のサービスを目指して建物、設備などのハード、接客サービス、料理などのソフトを充実させてきました。
 しかし、時代は変わり、ホテルを利用するお客様のプロフィールも利用する目的もどんどん多様化する中で、マジョリティをつかんだのがこの「ビジネスホテル」というカテゴリーだったのです。』

 ということで、いまや私も個人旅行に行くときも完璧にビジネスホテル利用派になっている。つまり、どうせ夕食なんかは外に出ちゃうんだし、別にルームサービスなんかは頼むつもりはないし、所詮「泊まれればいい、できれば清潔なベッドで」ということになれば、これはビジネスホテルで十分なのである。まあ、余計な気を使わないですむユースホステルみたいな感覚か。

 それにしても、ホテルの売上に占める人件費率がシティホテルで40%程度、ビジネスホテルで15%程度というのを読むと、なるほど世の中が「ビジネスホテル」と、「帝国ホテル・ホテルオークラ・ヘテルニューオータニ+外資系高級ホテル」という二大勢力に二分されるのはよく分かる。つまり、かかったコストを単純に宿泊料金や料飲料金に反映させればいい後者のホテル群にたいして、そうはいかない大半のホテルはビジネスホテル化させて人件費コストを下げるしかないわけなのだ。しかし、こうしたビジネスホテル化したホテルは更なる競争に巻き込まれることになるのだ。つまり、全国ホテルチェーンとの果てしないコスト競争である。さらに、全国チェーンホテルの場合、お客さんの「あそこのホテルチェーンなら泊まる部屋の感じも分っているし、サービス内容も分っている」という安心感もある。

 こうなると、やはり生き残るのは「超高級ホテル」か「全国チェーンのビジネスホテル」ということになって、全国の風景が画一化するという日本の無機質化が促進されるわけなのだけれども、それも私たちが望んだ道なのだから、仕方ないか。

 結局、ユーザー側の勝手なニーズがそうさせているのである。

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