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2012年10月27日 (土)

『なぜ若者は身の丈で幸せか』という設問は、やはり中年の発想なのか

 引き続き日経e新書である。

 ポイントはIT技術の進展や高速交通網の整備などで、これまで「負の遺産」と考えられていた「日本の風景の同質化」というものが、逆に若者たちをもはや東京に憧れる要素をなくし、地方に生きることの気持ちよさ、東京に住んでいても「頑張らなくても」生きていける要素などを増やしてきている、ということなのだろう。

『なぜ若者は身の丈で幸せか 低温世代の経済学』(日本経済新聞社編/日本経済新聞社/2012年9月1日データ作成)

Book_20_larhttp://pr.nikkei.com/ebooks/list/book/index20.html

 10月19日の当ブログ『ポストグローバル社会は、脱市場、脱貨幣経済?』で書いた、イケダハヤト氏や高木新平氏たちの生き方、つまり「生きていくのに必要なのはお金じゃなくて、人と人のつながりだ」っていうこと。それが現在20代の「低温世代」の生き方なんだろう。

 本書では、マイクロファイナンスのNPOを立ち上げる若者、つまりお金を集めるのも小額だし、融資も小額であるマイクロファイナンス。しかし、それがたとえばカンボジアあたりではそこそこ商売や農業の元手になったりする。あるいは湘南海岸でエコロジーに生きる若者。楽天技術研究所を辞めて、太陽光発電パネルを使った携帯電話の充電装置の開発を手がける若者。大手コンサルティング会社を辞めて農業法人を立ち上げた女性。ソニーの広報担当の職を辞めて「自分探し」の旅を続ける若い夫婦。小学校や保育園で絵本の読み聞かせをする若者。モノとモノの交換をし続ける若者たち。シェアハウスを運営する若者。シェアハウスから延長して「近所の人たち」を繋げる街づくりのコーディネーターを目指す若者。

 宮崎でITベンチャーを立ち上げる若者。渋谷にある広告代理店を辞め、徳島県で四国や九州の地場産品を国内外にネット販売する会社を立ち上げた若者。東京を離れ熊本の町家でウェブ制作とカメラマンの仕事を始めた夫婦。

 福島で大規模合コンを仕かけた若者たちは「福島にもこんなに若者がいたんだ」とびっくりする。伊東市で引きこもりの子どもたちを受け入れる塾を経営する若者。生まれ故郷の神奈川から和歌山に移ってソフト会社に勤める40代の人。「地元婚」を希望する若者たち。

 などなどが紹介されている。

 つまりこうした状況変化のもとになっているのが;

『ITや高速交通網の進展は都市と地方のインフラ格差を縮め。逆に低コストを武器に地方から競争を仕掛ける時代が近づいている。行政に頼るのではなく、自らの実益性や価値観から、最適な場所で最適なビジネスを興す。そんな彼らには「ヒルズ族」よりも「ノマド族(遊牧民族)」という言葉がふさわしい』

 ということなのだろう。

 そこに、たとえ東京や大都市にいても、シェアハウスやネットを通じた「物々交換」でもって、お金をかけない生活を営む。考えようによっては、実にアタマのよい生き方をする若者たちがいる。ところがそれは昔からあった生活の方法なのだ。

 田舎では生産物の交換というのは当たり前の話であって、『両親が専業農家の山崎家は、自宅近くの畑で野菜をすべて調達する。しかも「余った野菜をご近所に配れば、米や魚に変身する」。智子さんがこっそり教えてくれた。たまに遊びにくる大工さんから朝、近くの海で釣ったヒラメやイカをお土産にもらうことも。ここ2~3年はスーパーで米や魚を買った記憶がない』というのは田舎特有の話ではあるが、しかし東京だってつい40年ほど前は隣近所での米や味噌醤油の貸し借りは当たり前の話だったし、『マンションの、隣は何をする人ぞ』という状況になって、『全てはお金で解決する』時代になったのはそんなに前のことではないのだ。シェハウスのような考え方は新しい時代の考え方ではあるが、でも「若衆宿」ではないが、そんな「思想」はずっと前からある庶民の生きる知恵みたいなものの集大成なのである。

 問題はやはりバブルの時代なんだろうな。あの時代の大変化が日本及び日本人にそれまでの生き方をすべて否定し、新しい人間にならなければならないという強迫みたいなものを植え付けたようだ、まさしく「すべては金で解決する」というような。

 ということで、こうした低温世代に対する4人の識者、内田樹神戸女学院大学名誉教授、城繫幸ジョーズ・ラボ代表、原田泰大和総研顧問、山田昌弘中央大学教授ら、はっきり言って「旧世代」のコメントは無視して、今や若者論を語らせたらこの人といわれる古市憲寿氏のコメントからいくつか抜粋。

『世代間の意識差はかつてなく縮まっています。20代も30代も、あるいは70代だって意識は若い。『一億総若者社会』とでもいえる世の中になっています』

『そもそもなぜ『若者』だけが立ち上がらないといけないのか。社会に文句があるなら、文句のある人が立ち上がればいいんじゃないですか』

『将来に希望を持てないからこそ、今に幸せを感じるという現象がおきているのではないでしょうか』

『自分たちに格差社会の被害者であるという意識はない』

『『本気度』が伝わってくるこうした運動に比べると、最近のデモは遊びの延長といえなくもない』

 で、その遊びの延長として、

『お祭り気分で、もっと若者が地方議員にでも立候補すればいいと思うんですけどね。別に難しく考える必要はない。都道府県議会議員で3000人弱、市区町村議会なら3万人以上もいる。歌手や画家になるより、よっぽど簡単です。ドイツのベルリンでは平均年齢29歳の『海賊党』が15議席を獲得しました。デモをして満足しているよりも、よっぽど有意義なのでは』

 というのには大賛成だ。そう面白いのは「お祭り気分」で行っちゃう気分なのだ。それこそ「選挙」なんて「お祭り」じゃん。おまけにそれでとりあえず4年間の「就職」もできるわけだ。

 そんな候補者が出てきたら、すぐに応援をしてしまうぞ。

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