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2012年10月20日 (土)

ポストグローバル社会は、脱市場、脱貨幣経済?

 前大阪市長の平松邦夫氏が主宰する「公共政策ラボ」の第2回東京シンポジウムが10月18日(木)、講談社で開かれた。

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 第1回はキックオフイベントとしてやはり講談社で開かれ、「ポストグローバル社会と日本の未来」という、訳の分らないというか、あまりにも漠然としたテーマで何を語ったらいいのか分らないはずの話者は内田樹氏、小田嶋隆氏、中島岳志氏、平川克美氏といった、まあ、何を話すかはおおよそ想像できる人たちばかりで、「グローバル社会、市場化が叫ばれる中、この国はどこへ向かっていくのか。日本の将来が心配で心配で溜まらない人たちが、東京、音羽に集結! 政治の混乱、格差の拡大、少子高齢化、エネルギー問題などで混迷する日本社会の再構築をとことん話し合う」というお題目でシンポジウムを行ったわけだが、その第2弾である。

 第2弾にあたって、オヤジばっかりじゃなくて若い人も入れようととなったのかもしれない。今回の第2弾では平松氏、内田氏、小田嶋氏に加えて、「錦織圭や石川遼はマックでバイトしない」というブログが炎上して話題になった1986年生まれのプロブロガー、イケダハヤト氏と、「博報堂を辞めました」というシェアハウス「トーキョーよるヒルズ」を主宰する1987年生まれの高木新平氏という二人が加わった。高橋新平氏はプログラムにも掲載されていなくて、「飛び入り参加」の形での登壇である。

 まず、内田氏が切り出し役というわけで、最近の中国が所謂中華思想というものから離れてきて、普通の国家みたいに「国境」というものにこだわり始めてきたという点に触れ、むしろこれからは日本がポストグローバル社会のフロントランナーになるのではないか、というネタ振りをする。小田嶋氏はまあそれに類する話でとりあえずお茶を濁した感じかな。面白かったのは、所謂「B層」の話で、小泉改革を支持したにもかかわらず、しかしそれに裏切られて貧困層になってしまい、次に民主党に期待したものの、結局民主党にすべて裏切られ続けたB層って、「結局バカ層」ってことでしょ、「バカが社会を変えていく」というクダリ位かな。まあ、多分そのB層が今度の衆院選では「日本維新の会」を支持するんだろうな。「何かやってくれるかもしれない」という「期待感だけで」。

 ところがイケダハヤト氏になるととたんに話のテーマが変わってきて、ポストグローバル社会と日本」という話に繋がるためにはかなり遠回りしなければなない話になってくる。

 イケダ氏は、例えば妻と二人だけの家庭では年間200万円くらい稼げれば何とか生活ができる。だって必要なものがあったら、例えば洗濯機が欲しいと思ったら、SNSで「洗濯機が欲しい」とつぶやけば、かならず「私の洗濯機がもういらなくなったから、もらってもらえますか」なんて返してくれる人がいて、洗濯機を買わなくてもいいというような状況があって、別にお金がなくても生活ができるという話。

 高木氏はまさにそういう生活を今現在行っているわけで、現在自ら主宰する「トーキョーよるヒルズ」がしまっているために、この6ヶ月間、日本の各地のシェアハウスを順次泊まり歩いているような現状から、まさしくこれからは「お金を稼いで税金を納め、それを再配分する社会」ではなくて、むしろ「お金を使わない社会」になって行くんじゃないか、という話が出てきたところから、話は俄然「脱市場、脱貨幣経済、貨幣が媒介しない経済」というテーマに振れていく。

 その辺から、「ポストグローバル社会」の問題に話は戻ってくるのだが、この辺からブロガーでソーシャルメディアコンサルタントをやってきて、ITに詳しいイケダ氏と、むしろ人と人の直接の触れ合いでモノを作ることを目指している高木氏との微妙な考え方の差が見えてくる。

 ただし、二人の言っていることは、我々の世代から見るとそんなに差はなくて、基本は「お金を使わない生活。物々交換的な市場を通さない経済」を基本に考えているということなのだ。

 そんな二人から見ると、所謂今流行の「ノマド」も、30代の人のノマド生活って基本的に資本主義社会の成功方式から逃れていないノマドで、単に大手企業に勤めることができないからノマドをしているじゃないのという風に見えて、20代のイケダ氏や高木氏のノマド生活とは違うということなのだそうだ。

 そこで、内田先生が「私はお米を年間50kg位送ってくれる人がいるから、お米に関しえては市場経済からは離れている」なんてことを言うもんだから、「脱市場経済は実は既得権益じゃないのか」なんて批判も多少は出てくるのだが、まあ、それはしょうがないだろう。むしろ「既得権益」という言い方はせずに、「お仲間内経済」と言ったほうが良いだろう。要は、そんな「お仲間」を増やしていって、日本中がそんな「お仲間」で一杯になったら、まさしく「物々交換」だけで生きていける「原始共産制」に近い社会が出来上がるかもしれない。

 もともと、経済関係なんてものは「市場」や「貨幣」をともなっているものではなかった。農漁村ではつい最近までお金を使わない「生産物の交換」という経済が当たり前にあったわけだし、都会だってお隣さんとの醤油や味噌の「ちょっと切らしちゃったから、貸して」的な経済があったのである。それをいちいち市場に提出して「お金」というものに換えて流通させて、それで税金を払い、その税金から再配分という形で、例えば東日本大震災の被災地の復興事業に使うなんてまわりっくどいやり方ではなく、直接、自らの身を被災地に運んで復興事業に携わるというような「経済」のあり方もあっていいはずである。

 というところから、高木氏は「プライベート・パブリック」という概念を提起したり、ある地域を日本という国家から独立させて、そこで貨幣を使わない経済ができるんじゃないか、という提案をしている。つまり、彼の「トーキョーよるヒルズ」というシェアハウス自体がそんな小さな「自治」のはじまりだというのだ。

 まさしく『独立国家のつくりかた』の坂口恭平氏ではないが、このような考え方をしている若者が多いと言うことに、なんかとっても期待する部分が多い、私、オヤジなのである。

 

 

 

 

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