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2012年9月 5日 (水)

『新島八重 おんなの戦い』会津と京都をつなぐモノ

 2013年のNHK大河ドラマが『八重の桜』というタイトルで、新島八重が主人公なのだが、新島八重が綾瀬はるかで、新島襄がオダギリ・ジョーって、カッコ良すぎじゃね? なんて考えながら読んでいたのだった。

 とは言うものの、新島襄の死ぬ間際の言葉「狼狽するなかれ、グッドバイ、また会わん」というのもこれまたカッコ良すぎる。う~ん、それってオダギリ・ジョー並み?

『新島八重 おんなの戦い』(福本武久著/角川ONEテーマ21/2012年8月10日刊)

 著者の福本武久氏は同志社大学を卒業しているのだが、だから新島襄かというのはよく分かるのだが、その妻新島八重に目を付けたのは何故だろう。福本氏はこれまでに『会津おんな戦記』『新島襄とその妻』という2編の小説を書いてきて、現在第三弾を執筆中だそうである。

 確かに、この本『新島八重 おんなの戦い』を読んでみると、なかなかに魅力のあふれる女性であったようだ。

 もともと会津の高位の武士の家に生まれ、幼いころより武芸に興味を持ち、もともと実家が砲術指南の家であったことから、銃砲の扱いを覚え……といった具合に、もともと保守の土壌である会津ではかなり跳ねっかえりな娘だったのだろう。当然、戊辰戦争では男に伍して戦い、それなりの武勲は上げたのであろうが、それこそ会津では女が戦うなんてことは忌み嫌われていたわけなので、決して褒められたことではなかったのだろう。ましてや刀で戦うことを最上として、銃砲で戦うことを決して良しとしなかった(だから戊辰戦争で負けたともいえるのだが)会津武士の中でである。

 そんな跳ねっかえり娘を綾瀬はるかが演じるというのは、なかなかの楽しみである。以前TBSドラマ『JIN-仁』で、医師を助けることから自ら医学に目覚め、女医となっていく役を演じた綾瀬なので、今回も楽しみである。綾瀬はるかは跳ねっかえりの役が合ってるのかなあ。

 それはそれとして、むしろ八重の生きざまはむしろ、明治維新後。兄・山本覚馬について京都に行ってからの方が凄さを増してくる。当然、所謂切ったはったの戦いはないのであるが、それ以上に「当時の常識=女は家にいて夫につき従うものである」との戦いが待っていたのである。

 当時は「英語を習う」ということは、同時に「聖書を学ぶ」ということになるのであったのであろう。アメリカ人の宣教師に従い英語を勉強するうちに、八重はキリスト教に目覚めていくことになり、それは同時にアメリカの男女平等思想に目覚めていくことになるのだ。もともと男勝りの部分を持っていた八重であるから、男女平等思想に染まっていくのも早かったのであろう。英語を習うのにイギリス人ではなくアメリカ人から習ったというのが、もしかしたら日本をより開明的にさせるよい結果になったのかもしれない。まだまだ将来に向かって夢多かりし時代のアメリカである。現代のアメリカじゃなくてね。

 そんな八重を見て、興味をもったのがアメリカ帰りの新島襄だったわけだ。決して美しくはないが、初めから男女平等思想を持っている八重に興味を持ち、後に結婚するわけだが、その際にはやはり兄・覚馬の存在も大きかったのだろう。当時の帰国子女に対する周囲の見方は今よりずっと苛酷であったに違いない。そんな厳しい環境の中で、しかし、キリスト教をベースとする学校を作ろうとする襄に対して、覚馬は全面的な協力を申し出るのである。まさに会津藩随一の開明派であった覚馬の面目躍如たる判断であるが、そんな覚馬の存在があったればこその襄と八重の婚儀であったのだろう。決して周囲から喜ばれた結婚ではなかったと思われるのであるが、それでもそれを決行してしまう強さがこの兄妹にはある。そしてこの兄妹がいなければ同志社大学が出来なかったかもしれない、と考えると同志社OBは心して2013年のNHK大河ドラマを見なければいけない。

 と、これで多少は来年のNHKの視聴率も上がるかな? 同志社ワイルドローバーさんたち?

 もともと、京都と会津は京都守護職にして会津藩主の松平容保という存在で結びつけられていたのであるが、ここにも京都と会津を結びつけられる接点があったわけだ。

 フムフム。なあんて会津にゆかりのある私も鼻たかだかだったりして……。

Pic_01

結婚当初の新島襄と八重(同志社大学収蔵写真)

 残念ながら綾瀬はるかとは、似ても似つかないオバハンなのであるが……。

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