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2012年9月 8日 (土)

『本人伝説』というよりも南伸坊伝説を見ながら考えたこと

 う~ん、発想は面白いんだけれども、できた企画はね……っていうものではあります。

『本人伝説』(顔と文:南伸坊/写真:南文子/文藝春秋社/2012年9月10日刊)

 南伸坊氏が本書で「本人」になったのは77人『松田聖子/荒木経惟/篠山紀信/ヨーコ・オノ/草間彌生/山下清/スティーブ・ジョブズ/ワンチュク国王/猫ひろし/ウッディ・アレン/糸井重里/吉本隆明/鶴見俊輔/福岡伸一/田中直紀/内田裕也/由紀さおり/橋下徹/菅直人/鉢呂吉雄/枝野幸男/野田佳彦/前原誠司/仙谷由人/斑目春樹/孫正義/伊集院静/長友佑都/澤穂希/島田神助/斎藤祐樹/仁科亜季子/マツコ・デラックス/池上彰/水嶋ヒロ/金正恩/渡部陽一/白川方明/宮里藍/菅伸子/鳩山由紀夫/鳩山幸/鳩山邦夫/琴光喜/玉置浩二/舛添要一/坂本龍馬/浅田真央/キム・ヨナ/スーザン・ボイル/タイガー・ウッズ/蓮舫/ダルビッシュ有/姜尚中/金正男/勝間和代/ヒラリー・クリントン/茂木健一郎/櫻井よしこ/石川遼/白露山/バラク・オバマ/麻生太郎/星野仙一/朝青龍/ペ・ヨンジュン/パンダ/ダライ・ラマ14世/藤原正彦/リリー・フランキー/石原慎太郎/浅野史郎/黒川紀章/吉田万三/北一輝/呉智英/南伸坊』である。

 しかし、この中で一部重複がある。つまり、それがスティーブ・ジョブズと呉智英なのだ。というより、まったく同じメイクでもって二人ともに似ているわけである。じゃあ、そんなにその二人が似ているのかといえば、実際の二人は全く似ていないのですね。それが、南伸坊氏が真似をするとよく似ている。本人になっているのである。それは何故か……。

 要は、つまりそれらの「76人の本人」が全て南伸坊氏自身であるからなのだ。そう、それらの「本人」は「南伸坊氏自身」なのであり、全然「本人」には似ていないのだ。でも、「似ている」ってことは何なのだろう。つまりそれが「40過ぎたら男は自分の顔に責任持て」ってやつである。「自分の顔であって、しかし本人の顔である」という二重のアイデンティティを重ねもつっていうことは、楽しいけれども、それはそれで苦労するのである。

 しかし、同時に他人の顔を「本人」として持つという楽しさもあるのだろう。この楽しさを知ってしまったが故に、南伸坊氏はこんなバカなことを続けているのである。それを載せている『オール読物』も変である。というか、こんなおバカなお遊びに付き合っているわけなのだな。

 遊びじゃないというなら、ダライ・ラマ14世が言っている本当の中国からの独立論を話せよ、金正恩の本音を語らせよ、北一輝の本当の革命論を聞かせよ、というところなんだけれども、まあ、それはなしにして……日本文壇がいかに幸せで、平和ボケで、闘争忌避しているのか、という証明を、まあしているのである。

 ということで、『本人伝説』というのは、まさしく日本文壇の幸せぶりの象徴なんだな。多分、こんな文壇からは革命的な小説なんてものは生まれないんだろうな、ということを考えてしまうのだ。何故か。

 決して……。

 

 

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