フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『10年後も食える人 1年後すら食えない人』っていっても、多分この読者の殆どは1年後すら食えない人の部類なのだ | トップページ | 学生ラクロス秋シーズン開幕! »

2012年8月17日 (金)

『ニートの歩き方』実践編

「日本一有名なニート」だそうである。面白そう。

 でもなんで「技術評論社」なんだ? ああそうか「お金がなくても楽しく暮らすインターネット活用法」ってわけね。

『ニートの歩き方――お金がなくても楽しく暮らすインターネット活用法』(pha著/技術評論社/2012年9月1日刊)

 pha氏は京都大学総合人間学部卒業だそうである。別に、東大だって京大だってマンモス大学だから、いくらでも変な奴はいる。pha氏もそんな変な奴の一人なのだろう。

 で、京大総合人間学部ってどんな学部なのよ、と調べてみれば

『人間科学系、認知情報学系、国際文明学系、文化環境学系、自然科学系以上 5学系から総合人間学部・総合人間学科が構成され、それらのダイナミックな連携のもとでの教育と研究をめざしています。』(大学の学部案内より抜粋)という学部なのだそうだが、なんだかよくわからない。まあ、東大の教養学部みたいなものかなとは思うのだが、リベラルアーツを学ぶ東大教養学部とはちょっと違うようだ。まあ、なんにしてもこういう訳のわからない学部だからこその「高学歴ニート」なのかもしれない。

 で、pha氏はニートだけれども「親の脛かじり」ではなく、独立して東京でシェアハウス「ギークハウス東日本橋」を運営している。そんなのニート? というところだが、本人が自称しているんだからそうなのかもしれない。まあ、かなりゆる~い感じでシェアハウスを運営していて、仕事はほとんどしていないっていうことではニートなのかもしれない。仕事をほとんどしないフリーランス? といった感じだろうか。

 で、面白いのでこの本については2回か3回位語るつもりだが、今回は具体的に「第3章 ニートの暮らし方」から見ていこう。「インターネット/住居について/食生活について/お金の支払い/証明書・保険・年金/仕事について/どうしても困ったら/小銭稼ぎ/ニートのためのブックガイド」という内容で構成された第3章は、かなり具体的に独立ニートの暮らし方を書いてある。

 インターネットについては『例えお金がなくても食べるものに困ってもホームレスになったとしても、絶対にインターネット接続環境だけは守らねばならない』として、まず第一義に考えている。まあ、確かにネットこそは仕事をしないニートが他人と繋がる唯一の手段だし、買い物もできるし、娯楽も提供してくれるし、ネットサーフィン(古っ!)などやって、毎日お金をかけずにダラダラ暮らすための必携の装置だろう。そのためにはパソコンやWi-Fi、WiMaxなどの無線環境はどこにいても人と繋がることができる手段だし、ここにだけは少し無理してでもお金を使おう、というpha氏の発言は、いかにも「今のニート」ですね。

 さらに住居についてが面白い。<実家/シェアハウス/ネットカフェ/安宿・ドヤ/居候/ホームレス>とあって、まあ実家暮らしがニートには一番向いている暮らし方だろうけれども、やはり親と毎日顔を合わせるのはいろいろとツラいものがあるのだろう、ということで次にシェアハウスが来るわけだ。pha氏が一番勧めるのはやはり京大の熊野寮暮らしなんだろうな、どうもその寮暮らしが忘れられずに現在もシェアハウスを運営しているようなところも見受けられる。まあ、確かに学生時代の繋がりというのはお互いに損得なしのユルい繋がりができるし、そんな学生時代が忘れられずにいる気持はよくわかる。pha氏の行動の原点は学生時代の寮暮らしにあり、そのままでいたいので今の生活があるのだろう。私だって学生時代に戻りたいという気持ちはある(まあ、無理ですけど)。で、安宿・ドヤを飛ばして居候である。よい居候であるためには居候力が必要だとpha氏は言う。つまり『居候力というのは「家事をきっちりこなす」とか「いても邪魔にならない」とか「なんだかこの人が住んでいると楽しい気がする」とか、そういう力のことだ』そうである。『家事をやっていると家事手伝いと呼ばれたり、居候先の人間と婚姻関係や恋愛関係があると主夫とか主婦とかヒモとか呼ばれたりするけど、全部やっていることはあまり変わらないので呼び名は何でもいい』ということである。素晴らしい! こんなニートが一番楽しそうである。

 で、最後が証明書・保険・年金だ。実はこのニート、身分証明書を持っているのは勿論、健康保険や国民年金もちゃんと払っているのである。ニートというとこの辺のことにはひどく無頓着なイメージがあるし、事実大半のニートは国民健康保険だって国民年金だって払っていないだろう。たしかに、年金なんてこの先どうなるかは分からないわけで、払ったって意味ないよと考えている人が多いのだろう。事実、今や国民年金の支払い率は低下するばかりである。ところがpha氏の考え方は『(国民年金が)破綻すると言ってもずっと年金を納めてきた人が全く納めなかった人と同じ扱いになるのだと暴動が起きそうなので、何らかの処置は取られるのじゃないかな。分かんないけど』とかなりマトモなことを考えている。さらに障害年金のことまで考慮しているのは、さすがに京大出のニートだけはある。払えなきゃ払えないで、ちゃんと対応する制度もあるのだ。

 章末の<ニートのためのブックガイド>もためになる。私が読んだことのある本もいくつか入っており、これは参考になるだろう。しかし、これらの本を読むニートっているんだろうか。多分、「本なんて読むのカッタルイ」っていう人が多いんじゃないかと思うのである。「まえがき」や「第2章 ニートの日常風景」でもしばしば触れている「だるい、めんどくさい、働きたくない」というニートの人たちにとって、まさにマンガ以外の「本を読む」なんていう「前向きの行為」はカッタルイんだろうな。しかし、最低限でも読んでいた方がいいという本があるのは確かである。ネットの情報だけでは手に入れられないモノが本にはある。日本のニートの人たち、せめてここに上げた本だけは読もうね。

 という、pha氏は随分「地に足をつけたニート」なんである。

 まさにおちゃらけ社会派ブロガーちきりんさんの推薦文のような『働かないことに罪悪感をもつ時代は終わり、必要最低限だけ働いて、あとは気ままに生きていこう。そんな気になれる本だと思います。』という、pha氏の「働き方に対する考え方」とか、シェアハウスにおける「新しい家族のあり方」といった哲学編はまた後日。

 以上、10月からニートになる予定のtsunokenでした。

 

« 『10年後も食える人 1年後すら食えない人』っていっても、多分この読者の殆どは1年後すら食えない人の部類なのだ | トップページ | 学生ラクロス秋シーズン開幕! »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/55428198

この記事へのトラックバック一覧です: 『ニートの歩き方』実践編:

« 『10年後も食える人 1年後すら食えない人』っていっても、多分この読者の殆どは1年後すら食えない人の部類なのだ | トップページ | 学生ラクロス秋シーズン開幕! »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?