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2012年8月10日 (金)

『論理的なのに、できない人の法則』というよりは、「コンサルタントが、陥る罠」なんだよな

 クリティカル・シンキングな人もクリエイティブ・シンキングを取り入れるようにして、逆にクリエイティブ・シンキングの人はクリティカル・シンキングを取り入れて、バランスがとれるビジネスマンになりましょう。という本なんだが、それはあくまでも理想であるにすぎないのであって、皆その理想は分かっていても出来ないんだよなあ。

『論理的なのに、できない人の法則』(高橋誠・岩田徹著/日経プレミアシリーズ/2012年7月11日刊)

 著者の高橋誠氏、岩田徹氏という二人は、昨年9月に株式会社アイディアポイントという会社を興して、高橋氏が会長、岩田氏が社長という関係の二人らしい。で、そのアイディアポイントという会社が何をやっている会社なのかといえば、基本的にはコンサルティング会社であり、コンサルティングサービス分野では「新規事業開発」「新商品・サービス開発」「ブランド」「組織の創造性開発」、研修・教育コンテンツ開発分野では「採用支援」「組織サーベイ」「創造性開発コース」「研修プログラム開発」、セミナー事業では「個人向け公開講座」「出版」などを行っている。研修・教育コンテンツ開発の「創造性開発コース」がまさに「クリエイティブ・シンキング、創造的問題解決技法」となっていて、この本の内容とドンピシャリの内容なのである。

 言ってみれば、業界への名刺代わりの本書執筆ということなんだろうな。基本的には、企業へのセミナー派遣業がメインの会社のようである。

 で、その中身なんだが、クリティカル・シンキングという左脳的な思考方法と、クリエイティブ・シンキングという右脳的な思考方法は、本来は一人の人間の中にバランスを持って存在することはまず有り得ない話であって、それを「バランスを持って持ちましょう」という言い方自体が自己矛盾を含んだものになってしまう。そこで、本書ではクリティカル・シンキングをする人に対して、少しはクリエイティブ・シンキングをしましょう。クリエイティブ・シンキングな人に、少しはクリティカル・シンキングをしましょうと言っているわけなのだが、基本的にそこにも無理があるような気がしてならない。

 基本的に十分にクリエイティブ・シンキングな人は十分にクリティカル・シンキングはできないし、十分にクリティカル・シンキングな人は十分にクリエイティブ・シンキングはできないという、基本的に人間は「片端」(かたわ)であるということを忘れてはならない。そうなんである、人間は基本的に片端な存在なのだ。そんな自らの片端という問題を自覚していれば、他人のもう一方の片端も認められるわけである。

 そんな片端の人間に対し言うべき事は、お互いの片端性を認めましょうということなのでしかない。その上で、お互いが言うことを真摯に聞くということなのだろう。

 それを、両方持ちましょう。片方の思考方法を持っている人に、もう一方の思考方法も持ちましょうと言うのは、ほとんど砂漠に水を注ぐ方法に似て、要は、無駄というだけのことである。

 むしろ問題なのは、クリエイティブな発想もないのにクリティカル・シンキングができない奴ら、あるいはクリティカル・シンキングもできないのにクリエイティブでもない奴なのである。実際の社会では実はこういう奴らが一番多いのだ。要は、何も考えずに「今やっていることをそのままやってりゃいいんだろ」っていう発想しか出来ない連中なのだ。つまり、なにか新しいことを提案するとそれは今までの路線と違うからといってそれを批判する奴、その提案によっては「だめだよこの程度じゃ」といって否定する奴。こんなの両方とも会社にとってはいらない人間だろう。

 であるから、基本的にはこんな人たちが会社にいては困ってしまうのだが、でも、ある程度の会社の大きさになってしまうと、こんな人たちも必要な人員になってしまうのかもしれない。要は、新規事業推進派にとっても、従来の仕事重視派にとっても、それに対する一定の批判派があってこその、そんな前向き(後ろ向き)事業が批判を乗り越えて前に(後ろに)進む原因なのかも知れない。

 ということなので、本書のように「クリティカル・シンキングの人はクリエイティブ・シンキングを」「クリエイティブ・シンキングの人はクリティカル・シンキングを」という言い方は間違ってはいないんだけれども、実現性は薄いんだけれども、そこで㈱アイディアシンキングの出番です、ということになるのであろう。

 つまり、そのためのセミナーなんである。いわゆる「自己啓発セミナー」って奴なのだ。

 ところが、残念なことに、そこからは何も生み出されないだろう。だって基本は、「ロジカルvs.クリエイティブ」の比較を初めから拒否して、そこは自由勝手にやらせてみようということなのだ。本当は、ケース・バイ・ケースで、結局どちらの考え方がいいのかは、結局、クライアント企業の経営者が決め手であるから、そこに最終決定は任せるのである。

 本当は、そんなこっちゃ、日本の企業はますます世界から取り残されるんだけれどもね。

 ああ、残念!

 

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