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2012年8月 7日 (火)

『すごい会社のすごい考え方』は分かるけど、問題はそれを実現する「反常識的」なアプローチなんだよな

「すごい会社のすごい考え方」と言ったって、それは基本的に創業者の話であって、それが従業員全体や後継者がどれだけ引き継いでいるのか、あるいは後継者は引き継がないほうが良い、ということもあるのだ。

『すごい会社のすごい考え方』(夏川賀央著/講談社+α文庫/2012年7月20日刊)

 基本的に、章ごとに一社、その会社のポイントが書かれているので、まずはそれを紹介。

第1章 闘う アップル――まずは「できる」と断言する
第2章 捨てる レゴ――こだわるべきは「手段」ではなく「満足」
第3章 勉強する グーグル――「公私混同」こそクリエイティブの源
第4章 笑う スターバックスコーヒー――チャンスは待つものではなく、見出すもの
第5章 抑える IKEA――「価値のあるムダ」と「ムダな効率化」の違い
第6章 徹底する サムスン――「情熱」こそ最高のノウハウ
第7章 思い出す ディズニー――会社の想いを自分の思いに繋げる
第8章 考える 任天堂――考え尽くして、すべての限界を取り払う

 それぞれ、どんな「すごい会社のすごい考え方」が書いてあるのかというと、別にそんなことはない。勿論、アップルのスティーブ・ジョブズがとんでもなく「極端な男」だというのは有名な話だし、グーグルの「20パーセントは自分の時間」ルールとか、IKEAの社長のケチケチぶりとか、サムスンの「軍隊ルール」なんかはよく知られていることではある。しかし、それが企業文化というものだろうし、そうした文化の中にいる人は、別に自分の会社のルールとか文化が特別なものとは考えていない。まあ、こんなのこの会社にいたら「当たり前」じゃない、と考えているのだ。そんな企業文化が自分に合わないと考えた人は辞めていくだけだからね。

 結局、「会社」とは、いったいなんなのだ、という答えが「まえがき」に書かれている。

『今あなたがお腹が空いていると考えてください。そこで何か食べたくなり、冷蔵庫を開けた。そうしたら、残り物がいくらかある。昨日作った肉料理とちょっとしたサラダ。調味料は醤油、マヨネーズ、ハチミツ、その他もろもろ……。
 それらを用いて、独自の調味料で味つけをし、フライパンでパンを焼き、サンドイッチにして食べてみました。そうしたら意外と美味しい! すっかり病みつきになって、あなたは会社で食べる弁当にもそれを持っていきます。すると「それ何? うまそうだね」と同僚が自分の弁当を眺めている。食べさせると、とても感動してもらえました。
「もっと皆にも食べてもらいたい……」
 こうしていつのまにか、あなたがたくさんの「オリジナルサンドイッチ」を作り、隣の同僚がそれを他人に売るようになった。「好きでやっているんだから」と、それでお金を稼ぐつもりはなかったのですが、「材料費もいるでしょう」とお金をもらう形になる。

 ここで「開発者」と「営業者」が生まれます。
 評判は街全体に広まる。すると材料を調達するバイヤーが必要になるし、お金を管理する人間も必要になる。大量生産となれば仕方なくマニュアル化し、経営者になって指導する側に回る。このようにしてできたものが「会社」なのです。
 理念はいずれ必要になるでしょうが、発端はいずれも「思いつき」。それもさまざまな人々のさまざまな「思いつき」が、カギになっているわけです。

 本書で紹介する会社でも、レゴやディズニーのように当初のアイデアが画期的だったとこもあれば、アップルやIKEAのように、マーケティングや「売り方」で飛躍した企業もある。任天堂やグーグルのように「人のまとめ方」が功を奏した例もある。個々の「思いつき」が巡りめぐって集約されたものが、現在の形なのです。
 だから結局のところ、会社の成功は「個人の仕事術」の集大成。
 だとしたら、私たちはどんな会社の成功ノウハウも、「個人の仕事術」として取り入れることができるはずです。』

 ということ。

 勿論、そのためにはそれまで「常識」と言われていたことに対する、「反常識」的なアプローチがあるはずである。

 例えば、アップルの場合は、その時期の「コンピュータ・ジャイアント」であるIBMが、そんなものは「オタク」しか興味を示さないだろうとして、手を出さなかった「パーソナル・コンピュータ」というジャンルに挑んだ、まさしく「コンピュータ・オタク」の二人のスティーブによるものだし、そうした「ブルーオーシャン戦略」は多くの創業企業にはかならずあるものだ。問題は、そんな「反常識」的なアプローチを誰が、どう見つけるかなのである。それを見つけられた人は、そこに向かって起業していくだろうし、それを見つけられなかった人は、相変わらず会社に同調しながら(人によっては会社に非同調しながら)、相変わらずの毎日を送るだけなのである。そのうち、そうした「常識」に囚われた毎日が何年も続いた挙句、まったく「常識」からはなれられなくなってしまった「大人」の一丁上がり、ってな残念な結果になったりするわけだ。

 問題はそこなんだよな。「反常識的なアプローチ」を見つけ出すか、見つけ出せないか。

 これが大きい。

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