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2012年8月15日 (水)

『LESS IS MORE』はシンプルライフ(c)レナウンのメッセージなんだけれどもね

『ノマド・ライフ』の本田直之氏の新著であるが、今回は自分の生き方を主張するのではなく、自らの生き方に近い人たちを紹介するという形で、「ノマド」ではないけれども、自ら選んだ「経済的には豊かではないかも知れないが、精神的には豊かな生活」というものを提案している。

『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』(本田直之著/ダイヤモンド社/2012年6月14日刊)

 今回は、例えば2010年のギャラップ(懐かしいな)による「世界幸福度調査」で第1位になったデンマーク、第2位のフィンランド、第3位のノルウェー、第4位のスウェーデンなどを訪れて、そこに住む人にインタビューをしながら、日本人がこれからの生き方のプロトタイプを見ようとするものだ。

 確かに、そうした北欧各国の人々の生き方には、アングロサクソン的な「生存競争」の考え方はないし、かといって先祖のゲルマン的な海賊思想もない。ゲルマン民族と、ゲルマンとラテンの混血であるアングロサクソン民族の基本は「闘いに勝つ」ということしかない海賊的な人々なのかと思っていたのだが、実はそうでもなくゲルマンの方は、実に穏やかな生活を望んでいるのだなということが分かってくる。ということは、いまや世界で一番好戦的な民族はアングロサクソンな訳ですね。実際、世界で行われている戦争の実態を見ればその通りですね。

 で、先のギャラップ調査によれば、日本人の「世界幸福度調査」では第81位だそうだ。すぐ上には73位のロシア、ウクライナ、ルーマニア、スロバキアがあって、70位がカザフスタン、台湾、ポルトガルが控えている。日本が「何で?」というのと同じ驚きが台湾、ポルトガルにもないではないが、何でだろう。この調査は多分、世界各国の「それなりの年齢分布」でもってインタビューあるいはアンケート調査で作っているのだろうけれども、問題は「どんな年齢分布」でもって調査してるんだろうか、ということなのである。

 たとえば、2011年9月27日の拙ブログ「『絶望の国の幸福な若者たち』は、なんかオヤジ世代が書いた若者世代論みたいだぞ」でも書いたけれども、『現代の(日本の:引用者注)若者の生活満足度や幸福度は、ここ40年でもっとも高いことが示されています。これは内閣府の「国民生活に関する世論調査」からも明らかで、2010年の時点で日本の若者の70.5%が今の生活に満足しているそう。かつては、年をとればとるほど満足度は上がっていったものですが、現在はそれも逆になっているほど(30代は65.2%、40代は58.2%)。』というのがあるように、もしかして20代~30代当たりの人に調査を絞ってギャラップ研究所が調査したら、意外と日本が上位に来ることもあるかもしれないのだ。

 基本的に、国民皆保険制度は「ほとんど」の国民の間で実施されているし、最低賃金より多い「生活保護」とか、そうした保険とか生活保護とは関係ない若者の間でも、とりあえずフリーターでもなんでも、とりあえず仕事にはありつくことはできるし、仕事にありつけばなんとか最低限の収入はある、ということで、その収入で「贅沢はできないかもしれないけれども、普通に生活を送ることは可能なんだから」幸福という風に感じている日本の若者はいまやとても多いということなのだ。

 草食世代というのはそういう人たちを指しているのである。草食なんである。とりあえず、MacやKFC、チェーンのラーメン屋なんかのジャンクフードを食いに食いまくってきた世代である、つまり「美味しいもの」ってなんだろうかという探究心を失ってしまっている世代である。というか、世の中に「美味いもの」というのは、テレビの中でやっている、タレントが「これはうまいですね」という画面にしかないと考えてる人たちなのだ。

 残念ながら本田氏が思い描いているような世界とは違う、もっと低いレベルで日本の若者はいまや満足しているのである。こんな若者たちにしてみれば、本田氏だって「なあに言ってやがんでぃ、勝ち組のくせしやがって」ということになってしまうかもしれない。

 どうする? 本田さん。まあ、本田氏が日本を捨てるのは、別に勝手であるし、その他、多くの日本人が、もうこれからの日本には信頼がおけないという感じで、資産や自らの生活の場所を海外の国においてしまうことも、これからはどんどん出てくるだろう。

 それでも、日本の読者にこだわりますか? 本田さん。

 最早、「日本の読者向け」に「これまでの仕事のやり方を変えようよ」という言い方をする本の使命ももはや終わりに近づいているのかな。日本人も分かっている人は、早くも生活の方法を変えているのだ。

 基本的に(アジアだけれども)「旅」を生活の中心において、「旅のためにお金を稼いでいる」若者がいる。マイクロファイナンスを実現しようとして、とりあえずそのためのNPOを立ち上げようとしている若者がいる。そう、もう敏感な若者たちは、次のステップを始めているのだ。別に、本田氏に言われなくてもね。

 まあ、それが物書きの宿命である。彼が書いたときには、すでにそれを始めている人がいる、という。実は最先端にはいけないというね。

 でも、それが健全な証拠。

 

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