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2012年8月16日 (木)

『10年後も食える人 1年後すら食えない人』っていっても、多分この読者の殆どは1年後すら食えない人の部類なのだ

 精神科医にしてテレビタレント、ビジネス本作家にして映画監督の和田秀樹氏の本である。もう何冊目になるのかな。

『10年後も食える人 1年後すら食えない人』(和田秀樹著/青春出版社/2012年6月5日刊)

 なんか、メインタイトルも挑戦的だし、各章、各節タイトルもやたら挑戦的だ。とは言うものの、文章は実に平易でどんどん読めてしまう。「なんだこの本は」とおもったのも当然、ああこれって『BIG tommorow』に連載されていた記事『儲かる人の法則』の加筆・訂正版だったのね、ということで納得。青春出版だしね。

『BIG tommorow』というのは青春出版社の看板雑誌で、以前は(私が20代、30代の頃)若者サラリーマン向けの人生指針雑誌だったのだが、どうも最近は若者サラリーマン向けの「金儲け指南雑誌」になっているようだ。しかし、問題は20代、30代の若者(30代が若者かどうかはひとまず措いておいて)サラリーマンが、そんなに自分を第三者的に見ることができるのだろうか、ということなのだ。その年代って、まだまだ周囲が見えていなくて、そんな周囲の世界の中で自分がどういう態度をとれば、どういうスタンスで動けばいいのか分からない状態だろう(30代になれば多少は分かるとは思うが)。そういう人たちに向かって「10年後も食える」為には「今、こうした方がいい」って言ったって、どこまでその意思は届くんでしょうね。

 言っていることは、別に間違ってはいない、というか全くの正解であろう。

 いわく;

マイホームには固執しない!
成功者はマザコンが多い
成果主義で誰が得したか?
「属人思考」ではなく、「属事思考」をしろ
世の中の情報は90%がウソ!
意識して欲しいのが、“フットワークの軽さ”です
「良い」「悪い」の二元論はやめなさい!
「時間がなくてできない」はタダの言い訳!
英語力を鍛えるより、海外の人が知らない話や理屈が合う話をするほうが賢いと思われ、仕事はやりやすくなる
正攻法に固執しなければ選択肢は広がる

 というそれぞれの言い方は間違ってはいないのだけれども、問題はそれがどれほど『BIG tommorow』あたりの読者に届くのだろか、ということなのである。言っておくけど、『BIG tommorow』の読者って、言っては悪いけど、そんなに頭の良い読者ではないはずだ。まあ、普通のサラリーマンね。で、そんな普通のサラリーマンに、もっと上級者の生き方を説いてどうするの? ということである。上級者だったらこうした提案も理解できるだろうが、ごく一般のサラリーマンがどこまでこの提案が理解できるかどうかは見えてこない。この、ごく普通のサラリーマンとは、ごく普通に会社への文句をいいつつ、ごく普通に会社への忠誠心を持って、ごく普通に会社での仕事をこなし、ごく普通に「定年」をむかえたいと考えているような、まさしく、日本経済が沈没 してしまえば一緒に沈没するような、まさしく「ごく普通の日本人」なのであります。

 と言う事なので、特に、「ナンバーワンになれる人の絶対条件」に関する4つのコツとして上げているのが;

・お金に換算して考える
・本はとりあえず買う
・一匹狼になる
・バカなことを考える

 というのだが、ごく普通の若者サラリーマンにはこのすべてが「できない」ことになるのであろう。

 すべての自分の収入を時給換算するというところまでは、多少できるかもしれないが、いまどき「本をとりあえず買う」ような若者はいないし、「一匹狼」になって皆から仲間はずれになることは今の若者にとっては一番嫌うことだし、バカなことといえばテレビネタぐらいしか思いつかないバカ者でしかないのである。

 そんな連中に一生懸命、成功する生き方を説いても、なんか虚しくはありませんかねえ。

 まあ、お仕事としてこなすのは結構ですが、もはや沈み往く日本経済と一緒に沈み行こうとしているのが、大日本帝国サラリーマンなのです。

 そんな奴らに、起業だの、副業サラリーマンだの、社内起業だの、新しい業態を説いても意味はない。まあ、和田氏が「その時に正しいことを言っていた」という歴史的証拠にはなりますけれどもね。それ以上の意味はない、という本書なのでありました。

 ちょっと残念。

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