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2012年7月 9日 (月)

『どげせん』を日本の外交姿勢の参考に

 土下座というと最近の例では、ユッケを食べた客が死に、それを詫びた経営者の姿が思い浮かべられる。

『どげせん』(板垣恵介&RIN著/ニチブンコミックス/2011年3月20日・7月10日・12月10日刊)

 土下座っていうのは本来は深い謝罪や請願の意を表す行為だそうなのだが、あの社長は誰に向かって謝罪をしたのだろうか。本当は彼が謝罪しなければならないのは、彼の店で出したユッケを食べて死亡した客の遺族に対してのはずである。しかし、テレビカメラの前で土下座した彼は誰に向かって謝罪をしたのだろうか。その他、不祥事を起こした会社の経営者が記者会見で頭を下げるのも誰に向かっての謝罪なのかはわからない。

 国会議員の立候補者が選挙運動として土下座するのはよくわかる。彼は有権者に対して自らに投票することを請願したわけだから、これならわかる。しかし、不祥事を起こした会社の経営者がテレビカメラの前で土下座するのは、決してその不祥事に巻き込まれた被害者に対してではなく、「世間」に対して詫びているのである。

 あるいは、麻薬なんかで逮捕された芸能人が「世間をお騒がせして申し訳ない」なんて頭を下げたりするが、それも何故「世間」に詫びるのであろうか。

 結局、それらは謝罪ではなく、「保身」のためなのであろう。謝罪であるならば、それは自ら起こした行為によって被害を受けた人に向けられたものであるはずであり、それと同じ行為を「世間」に向かって行うというのは、「私は反省しております。だから許してね」という行為であるにすぎない。

 しかし、「世間」は当事者に対してそんなことは求めてはいないはずだ。つまり、「世間」はその被害者でもないし、迷惑を被ってもいないのだ。それでもなお、「世間」にたいして詫びるというのは、その理由を考えるとまさしく「保身」しか考えられないのだ。

 つまり、土下座をされると最早それ以上の攻撃をやめなければならないという、この日本に於ける不文律というようなものが働くからである。江戸時代では相手に土下座をして謝れば、大抵のことは許してもらえたという風潮があったようで、その延長線上にこの「世間」に対して土下座をするという風習があるのであろう。

 しかし、この土下座をして相手に謝るという方法は、実は謝っているように見せた最上等な自分の主張を通す戦略的な方法でもある。つまり、土下座をしてしまった以上は、最早許すしかないというところに相手を追い込み、その結果自分がやりたいように自分の主張を通すのである。結局、この『どげせん』というマンガが描いている土下座もその方法論である。

 というところから考えるならば、土下座外交というのもあながち否定されるものではないのかも知れない。つまり土下座をすることで、結局自国の意思を通してしまおうという方法論なのだからね。ところが土下座外交というと基本的には否定的な状況で使われることが多い。特に日本の対外外交姿勢については、それを土下座外交という言い方で非難することが多い。しかし、本来の土下座の考え方でいうならば、結局は跪いて頭を地面につけながら、結局自分の意思を通して、沖縄の米軍基地をなくし、北方四島を返還してもらい、尖閣諸島から中国に引き揚げてもらい、竹島から韓国に出て行ってもらえるはずである。ところがそうなっていないということは、日本の外交姿勢は土下座すらしていないのではないか。むしろ「何もしていない」外交姿勢である。そんな「何もしていないから」日本の対外関係はなにも変わることなく、いまだにアメリカの属国関係になってしまっているのではないだろうか。

 土下座でも何でもして、日本の意思を貫き通した外交というものをやってもらいたい。

 

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