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2012年7月14日 (土)

『職業としてのAV女優』もいいけど、AV業界の今後も書いて欲しかったな

 なあるほど、いまやスカウトに騙されてとか、かつての売春婦みたいにそれしか出来ることはないとか、苦界に堕ちるというイメージ(古っ!)ではないのだな、今のAV嬢の世界は。

『職業としてのAV女優』(中村淳彦著/幻冬舎新書/2012年5月30日刊)

 なにしろ『学生、主婦、公務員、フリーター、あらゆる社会的地位にある女性がインターネット画面に浮く「モデル募集」の求人広告に応募をし、街中での「AV女優になってみない?」という誘いに頷き、深く悩むことなく、その場の勢いや好奇心といった、ほんの少しの心の揺れでカメラの前で裸になり、セックスをしている。派手な遊び好きの女性かといえば、まったくそんなことはなく、現在は誰がAV女優をしていても不思議ではない。仕事の内容はカメラの前で性行為をすることであっても、AV女優になるまでの男性の経験人数が1人か2人という女性はざらである。女性たちは決して怯えるわけでもなく、「一日でも長く続けたい」と意気揚々とAV女優生活を送っている』というのである。

 なるほど、いまやウェブのおかげで、昔みたいに街角でスカウトマンから声をかけられてAV女優になるのではなくて、自らAVだと分かって応募してくるのである。とは言うものの、彼女らが所属する「モデルプロダクション」のサイトを見てみると、いろいろのモデルの職種が書かれていて、AVはそのいろいろの職種のホンの一部分みたいな書き方をしている。実際には、「この娘はAVでいける」となったら、マネージャーが必死になって口説いてAV女優にしちゃうんだと思うけれども、でも自分からAVもあるプロダクションだということは分かっていて応募してきた以上は、そんなことも想定内なのではあると思うが。

 ということで、AV女優の応募者が多くなれば、当然そこは需要と供給の関係論から、だんだんギャラは安くはなるわな。というかそうでなくてもAV業界は不況なのだそうだ。確かに、いまやネットでは、アメリカあたりにサーバーを置いたカリビアンコムみたいな「無修正動画」が溢れていて、AVみたいな「ぼかし」なんかが入った画像は、まず若いもんは見ないということ。つまり、いまどきAVなんかを見るのは、よっぽどそのAV女優が好きなオタクか、あとはパソコン嫌いののオヤジくらいのものだ。

 AV女優には「単体」「企画単体」「企画」というヒエラルキーがあるそうで、一番上の「単体」というのはAVアイドルなんかの世界らしい。つまり、彼女らにはAVオタクのファンがついていて、出てるのがAVということだけで、ほとんどグラビア&ビデオ・アイドルの世界に近いらしい。となると、当然そのSEX演技は「擬似」という、本番SEXはしないで「したふり」だけの演技になるそうだ。当然それは「ぼかし」があるから許される演技であるわけで、「無修正動画」では総てが無修正で写ってしまうのだから、「擬似」というのは有り得ないことになる。

 どちらがいいのかどうかは、それこそ「趣味の問題」ではあるが、問題は女優の質の問題であるだろう。「修正済み」か「無修正」かじゃなくて、質の高い女優(美人、スタイルが良い、ヨガリ声がいい、などなど?)が出るのであれば、基本的に「無修正動画」の方にAVファンは行ってしまうのではないだろうか。

 だとすると、ますますAV(ビデオ&DVD)は苦境に陥るわけだよなあ。といって、たとえば紙の本と電子書籍の問題みたいに、なんとかしなきゃあなんて周辺の気分にもならないし、業界もそんなことを考えるような業界でもないだろう。結局、新しいメディアに慣れるしかないんじゃないの、ということしか言いようはない。そう、皆して情弱やめようね、って。

 中村氏はそんな時代の変遷のなかで、AVが「作品」ではなく「商品」になってしまった。レンタルAV全盛時代は、あまり客のことは考えずに監督がけっこう勝手に作っていたのが、セル中心になってからは、「ユーザーにズリネタを提供できるかの“商品”という意識が徹底されている」ということになってしまって、結果、AVからでて映画監督になるような人がいなくなった、ということを書いている。勿論、クリエイターの世界であるから、その目指すものが何処にあるかというのは人によって違うわけで、ある人は「映画監督」であったり、「女衒」であったり、AVプロダクションの社長だったりでいいわけである。したがって、AVから映画監督になるやつが出なくても、なんら悲しむことではない。それは、AV監督ひとりひとりの志向性の問題にすぎないのだから。映画の助監督の世界だって、いずれは監督にと考えている人もいるが、いやいや俺は一生助監督でいい、というか優秀な(ファースト)助監督は監督以上に業界から必要とされている、ということもあるのだ。

 映画のヒエラルキーの中でも監督がトップじゃないし、プロデューサーがトップじゃないし、脚本家がトップでもない。それぞれが「自分がトップだ」と考えて仕事をしているんじゃないかという部分と、お互い相手の失策を突いてアドバンテージを奪おうとしているからこそ、映画の世界が活性化しているのであって、その結果として面白い映画が出来れば業界的にはOKというものである。AV業界ってのは、そういう風には動かないのだろうかというのが気にはなる。つまり、終わりなき下克上の世界である。そうした、終わりなき下克上の世界が普通に存在しているのであれば、AV業界だって、メディアをパッケージからネットに移して生き残れるのではないかと考えられるが、そうじゃなければ、最早その世界は終わり(?)ということになる。

 まあ、しかし売春がこの世からなくなる事はないだろう、というのと同じような意味でAV(と言う名前が残るかどうかは別として)はなくならないだろ。要は、「男のスケベ心」がなくならない以上はね。で、そこで絶対必要なのが、見てくれがカワイイ女の子だろう。

 なので、できればそこで働いている女の子たちが不幸せにならない方法を、皆で考えるべきだ。

 というのが、私の結論。

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