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2012年7月13日 (金)

『ダース・ベイダーとルーク(4才)』は有り得ない話を書いているのだが……

 ダース・ベイダーとルークと言えば、『帝国の逆襲』(エピソード5なのかなあ、実は2作目)での有名な台詞"You are my son."で思わず椅子からズッコケたのだった。それはないよなということで、実はそれは作劇上のタブーなはずなのである。だって、伏線も何にもないじゃないかよ。

『ダース・ヴェイダーとルーク(4才)』(ジェフリー・ブラウン作/富永晶子訳/辰巳出版/2012年6月1日刊)

 で、この絵本はそのダース・ベイダー=アナキン・スカイウォーカーが、ちゃんと息子のルークを育てていたらどうなった、というお話なのである。ルーカスフィルム公認だそうだから、別にそんなサイドストーリーがあってもいいよということなんだろう。まあ、ギャグですけれどもね。

 まずはいつものプロローグ(というところが、まさにギャグ);

Long Long ago, and Far Far away

遠い昔、はるか銀河の彼方で……

エピソード3.5:
ダース・ヴェイダーとルーク(4才)
シスの暗黒卿ダース・ヴェーダーは、
反乱同盟軍の英雄たちと戦う
べく、銀河帝国軍を率いる。
だが、そのまえに、まずは4才の
息子、ルーク・スカイウォーカーと
遊んであげる必要がある……

 という本書は、しかし、随分家庭的なダース・ヴェイダーの姿がみられるのである。まあ、こんなことは有り得ないがね。

 ダース・ベイダーの妻、アミダラに嫌われた彼はルークを自らの元に引き入れようとするが、生まれたときから父・アナキンの姿を見ないまま育てられたルークは父を拒否。というような、父子譚が実は『スターウォーズ』のバックボーンだったということを知ったときは(しかし、それは随分後の前のストーリーでなのだ)、かなりショックだった。だって、そんな父子譚じゃなくて、もっと大きな銀河のお話だと思っていたんだからね。そう私が『レンズマン』のTVアニメシリーズ(って、オリジナル『レンズマン』とは何の関係もない偽物ですが)に関わっていたからという関係もあるんだけれども、そのオリジナル『レンズマン』を一部パクッて作った『スターウォーズ』であるのだから、もっと大きな銀河系の歴史があるのだと思っていたのである。もっとも、レンズマン・シリーズも父子譚的な部分はあります。ただし、父親殺しじゃないけれども。

 勿論、6月13日のブログ「『映画は父を殺すためにある』だけじゃない、すべての若者は父親を殺すために存在するのだ」にも書いたとおり『スターウォーズ』は父親殺しの系譜の映画である。しかし、この一大スペース・オペラが、アメリカ映画でよくある「父子譚」になってしまったというのは、本来、ジョージ・ルーカスが予想していたものではないのではないだろうか、というのが私の想像なのだ。つまりダース・ヴェイダーの台詞"You are my son."は、多分ルーカスのそのときの思いつきに過ぎなかったんだろうと考えている。

 つまり、まだ当たるかどうか全くわからない状態で出した第1作目(エピソード4になるのだろうか)が大当たりしたおかげで2作目が出来たわけだが、その2作目で伏線も何もないままルークの父親殺しを描いたルーカスは、多分、その点で批判を浴びたのではないだろうか。ということなので、その後に4作目を作るときに、普通はシークエル(sequel:続編)を次々に出していくはずなんだけれども、ここは汚名を返上しなければということでプリクエル(prequel:前編)を出したわけだ。いやいや、ほらちゃん伏線張ってるでしょ、ということで。

 エピソード1から3における緊張感のなさは、そんな理由からルーカスとしては作りたくなかったんだけれども、作らざるを得ないという状況から推し量ることが出来るのである。つまり、あんまりノッてないのね。で、結局、エピソード1から3は、その映像テクノロジーはスゴイことになっているんだけれども、シナリオに現れる映画の思想はてんで低下したものになってしまった。

 最初、9つのエピソードからなると言っていた「スターウォーズ・サーガ」も結局6つのエピソードだけをアリバイ的に作っただけで終わってしまった。もともと、テクノロジー・オタクのジョージ・ルーカスであり、ルーカス・スタジオやILMなんかの技術装置は作ったものの、映画作りの現場はあまり得意ではない。彼の製作現場から出てくるエピソードは、そんな現場逃走話が多いのだ。事実、第1作目以外はルーカス自身は、撮影現場としては自分の好きなところだけ演出して、それ以外の部分はすべて監督任せにしているという、ちょっと卑怯なやり方で映画を作っているのだ。

 そして、その後のポスト・プロダクションでいろいろ映像や音響をいじくっているのが好きなんだよな。ホント、オタクだよなあ。

 まあ、それでも当てちゃってるから、凄いけどね。羨ましい。

 

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