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2012年6月17日 (日)

『土井英司の「超」ビジネス書講義』の正しい読み方

 しかし凄いなこのヒト、年間1,000冊のビジネス書(ばかりでないようだが)を読んでいるそうな。考えてみれば、私が読んでいるのも新書が多いわけで、ということは今の新書のトレンドは「ビジネス新書」なわけだし、つまり私の読んでいる本も広義のビジネス書がそのほとんどということになる。

 ということで、私も頑張らなくっちゃ。

『土井英司の「超」ビジネス書講義』(土井英司著/ディスカバー携書/2012年5月30日刊)

 しかし、その言い方は明確である。

『すべてのビジネス書は陳腐化します。
 時間の経過とともに、あっさりと劣化します。』

 というのである。

 そりゃ確かに、新しいビジネス・モデルが出たって、5~6年もすれば陳腐化してしまうし、10年も過ぎればもはやオールド・ビジネスである。旧体制であり抵抗勢力になってしまう。そのようなビジネスについて語った本があっても、それはたちまち陳腐化してしまうのは当然である。それはやむをえない。唯一、古く残るのは松下幸之助や本多静六などが書いた「経営の哲学」について書いた本だけだ。哲学は陳腐化しないからね。

 ついでに言ってしまうと、「いずれ陳腐化してしまのではなく、初めから腐っているビジネス書」というものも、残念ながらある。つまりそれはビジネスの本質を捉えていない、にもかかわらず一見ビジネスについて語っているような「ハウトゥ本」だ。「こういう時代だから、この本を読んだ貴方はこうしなさい」と書くやつである。あるいは「私はこうして儲けた」的な「ハウトゥ本」である。確かに、その本の著者はそうやって儲けたのかも知れない。しかし、その後に書いた本である。つまり、そのビジネス・モデルは既にオワコン化してしまっているというわけで、その本を読んで書いてある通りのことをやった人は、必ず損をするというわけなのである。更に言ってしまうと、その損に乗じて儲けるのが、その本を書いた人だったりするわけなのだ。それってほとんど詐欺じゃん、とも思えるのであるが、詐欺ってのは要はダマされたほうが悪いのであって、ダマしたほうはそんなに罪を問われない犯罪である。欲の皮の突っ張ったダマされたほうがいけないっていうね。

 そうではなく、すぐれたビジネス書っていうのは、新しいビジネスについての「考え方」を書いた本だ。具体的なビジネスのやり方ではなくて、その基本になる「考え方」である。そこで、「ええっ、具体的なビジネスのやり方が書いてないじゃないかよ」って怒った貴方、そんな「具体的なビジネスのやり方」が分かっていたら、その著者は書く前に自分で起業するんじゃないの? つまり、そこに書かれているのは、今までのビジネスの考え方はこうだったけれども、それがいまや難しくなってしまったから、新しいやり方を考えなければいけない。では、こんな考え方で始めたらどうだろうかという提案が書かれているのだ。それが新しいビジネス書なのだ。そう「考え方」について書かれた本が正しい意味でのビジネス書である。

 そんな良い意味でのビジネス書について語った本なのであるが。問題は、土井氏自身も書いている通り、「ビジネス書は陳腐化する」ということなのだ。つまり、そんな「陳腐化するビジネス書」を紹介する本書は、書かれているビジネス書以上の速さで「陳腐化」するんだよな。もう今更勝間和代『インディでいこう!』『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』でもないし、『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』なんてもはやAmazonでないと買えない。

 ことほど左様にビジネス書の新陳代謝は激しいものがある。つまり、実は土井氏のこの本も買ってもあまり意味はない、というかこの本を読んで「なるほどこういう本があるのか」と思って書店に走っても、最早、その時点で完全に乗り遅れているのだ。そう、その意味では本書『ビジネス書講義』は「なるほどそういうビジネス書があったのね。死屍累々だわ。」という感覚で読むべきなのだ。勿論、中には「死屍」じゃない本もありますけどね。

 したがってこの本の正しい読み方は、いろいろ土井氏が紹介する本のタイトルを見て、「あああこれ俺読んだことがある」といって喜ぶ本なのである。なんか、ビジネス書読みの土井氏から認められた気がするでしょ。それでいいのである。

 別に、この本で紹介されているビジネス書を読んでいるからといって、別に貴方がビジネスで成功することは保証されませんからね。

 で、こんなことを書いているうちに、本書で土井氏が薦めている本のうち、『51の質問に答えるだかですぐできる「事業計画書」のつくり方』と『ビジネスモデル・ジェネレーション』がAmazonから届いてしまった。さあ、次はこれらを読むぞ……、と言いたいところだが、その前に既に読み始めて本があるし、なあ。どうしよ。

 

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