フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『高城剛と未来を創る10人』よりも、高城剛の生き方なんだ | トップページ | 『東大WARRIORS』春シーズンは終わったが、課題はひとつだけ »

2012年6月23日 (土)

『東京シャッターガール』でやっちゃいけないひとつのこと

 昨日は会社をサボって(と言っても休暇届けは出していますが)、一日中ノマドをしていた。な~んて言っても、別にノマドで仕事をしていたわけではない。単にわけあって一日中外にいて、コーヒーショップでパソコンを叩いていたにすぎない。まあ、気分だけのノマドね。

『東京シャッターガール』(桐木憲一著/にちぶんコミックス/2012年2月1日刊)

 最近はカメラ女子というのがはやりなのか、デジタル一眼もそうだが、アナログ一眼レフなんかを下げて街を歩いている女の子が目につく。この『東京シャッターガール』の主人公、夢路歩もそんな女子高校生である。ところが持っているカメラがシブい。最初はコンタックスⅢAあたりかなと思っていたら、コンタックスのコピー機であるキエフだそうな。最早、製造されてから60年以上経っているカメラである。オリジナルのコンタックスだろうが、コピー機のキエフだろうが経年変化は変わらず、どちらもいまだに壊れないでいる個体は珍しい。コンタックスの場合、その縦走り鎧戸型シャッターが大体壊れる筈なんだが、その辺どうなんだろう。第1話に露出計の扉を開けて撮影しているコマがあるが、多分この当時のセレン式露出計は既に動いていない筈なので、これは気分だけ。露出はヤマ勘でやっているのだろう。むむっ、お主、できるなっ!

 首から下げている皮ケースは、撮影時にはそこからカメラを取りだしているので、いわゆる速写ケースではない。

 ただし、そんなクラシック・カメラが登場する割には、この漫画はカメラについての「蘊蓄」は一切なしなのだ。むしろ、撮影する東京の様々な場所のほうが気になるのだ。

 撮影する場所は;

第1話 東京スカイツリー/第2話 築地・魚河岸/第3話 神田・万世橋界隈/第4話 田端文士村/第5話 等々力渓谷/第6話 本郷・樋口一葉住居/第7話 小名木川/第8話 椎名町・トキワ荘があった場所/第9話 江戸川乱歩旧宅跡/第10話 谷中・夕焼け段々/第11話 浅草羽子板市/第12話は高校の暗室なので撮影はなし/第13話 東京大神宮/第14話 吉野梅郷/第15話も卒業式の“銀塩流し”なのでここも撮影はなし/第16話 浅草流鏑馬/第17話 稲城・弁天洞窟/第18話 旧古河庭園/第19話 両国川開き/第20話 西荻窪・骨董街/第21話 都電荒川線・荒川車庫/第22話 城南島海浜公園/第23話 池袋モンパルナス/第24話 世田谷ボロ市/第25話 椎名町・東京写真工芸社

 という具合。何話かに1回は扉にクラシック・カメラが登場するのだが、お話はそのカメラにまつわる話ではなく、相変わらず女の子はキエフで撮影を続けている。

 等々力渓谷、吉野梅郷、世田谷ボロ市、稲城・弁天洞窟、西荻窪・骨董街の5ヵ所を除くと大体が東京の東側、下町が多い。それだけ撮影場所としては東京の東側、下町が撮影対象が豊富で写欲をそそるものがあるということなのだろう。西の方でも山の手や都心はなく、みな下町的なところか、町はずれ。つまり残念ながら、東京の山の手にはあまり写欲をそそるものがないということなんであろう。私も特に撮影テーマを決めないで撮影に行く場合、どうしても下町に行ってしまう。何故なのだろうか?

 多分、多くの東京人にとって、山の手、都心は仕事に行くところ、自分が住む所とは関係ないところ、というイメージが強いのであろう。山の手は昔侍の町だった。そんな侍・上流階級に対する嫌悪感もあるのだろう。そこへいくと、下町は我が住む街、人々が生き生きと働く町、もともと江戸の町を作ってきたのは下町に住んでいる、職人、大工である。侍ではない。ということで、写真職人たちは自分の好みの町としての下町に親しみを持つのである。

 そんな下町指向のこの漫画が、オヤジ向けの『週刊 漫画ゴラク』に連載されているというのもよくわからないが、こんな可愛い女子高校生がキエフなんてマニアなカメラを持って撮影行をしているなんて、最近のちょっとレトロな銀塩写真ブームがかなり本物になってきているような気もするのだ。

 さて、私も久しぶりにライカを持ち出して写真を撮りに行こうかしら。ただし、あの36カット撮ったらフィルムを入れ替えなければならないという、写真の儀式がどうにも億劫になってきているのも事実である。人間ラクに慣れるのは早いもので、何100カットも一遍に撮れてしまうデジタル・カメラの便利さにくらべるとねえ。

 さて、この漫画の面白さを取り上げるのはいいが、ひとつだけ気になることがある。第15話の「銀塩流し」である。当然これは、テレビドラマにもなった岐阜県高山市の斐太高校の「白線流し」に材をとったものであることはよくわかるのだが。しかし、その年に撮ったネガ一枚をハンカチに包んで川に流すというものだが、川に化学処理をしたフィルムを流しちゃダメでしょう。河川の汚染を肯定するようなこのエピソードだけはいただけないな。

 他は楽しいお話ばかりなんだけれどもなあ。ひとつだけ、残念なエピソードだ。

 

 

 

« 『高城剛と未来を創る10人』よりも、高城剛の生き方なんだ | トップページ | 『東大WARRIORS』春シーズンは終わったが、課題はひとつだけ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

Mデジタルに関しては、ブログにも書きましたけれども、今のM(M10ではない)が出て、多分M9が安くなるだろうから、そこがねらい目ですね。
今、殆ど毎日M9の値段を調べています。
まあ、基本的に中古ライカしか買わないもんで……。

『東京シャッターガール』を検索してこちらに辿り着きました。

壊れることを前提に書いていらっしゃいますが、鎧戸シャッターであれセレン露出計であれ、使い方や保管方法次第では今でも現役です。狂いも生じていませんよ。動作に問題ない個体が少ないのは確かでしょうけど、そんなに珍しくはないと思います。そういうものは意外と骨董市なんかに転がっています。

ライカをお使いのようですが、早めにMデジタルに移行することをお薦めします。近々ラインナップも変わるようですし、変わってからでも遅くはありませんが。Mデジタルが高いとお思いなら、マウントアダプターでの使用が良いと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/55018618

この記事へのトラックバック一覧です: 『東京シャッターガール』でやっちゃいけないひとつのこと:

« 『高城剛と未来を創る10人』よりも、高城剛の生き方なんだ | トップページ | 『東大WARRIORS』春シーズンは終わったが、課題はひとつだけ »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?