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2012年5月12日 (土)

『バカで野蛮なアメリカ経済』というタイトルよりも「日本は“野蛮な経済”にどこまで付き合うべきなのか?」という腰巻の方が気になる

 そんなこと、いちいち言われなくても分かっていますよというような論考ではあるけれども、今更ながらに言われてしまうと「やっぱりそうですか」ってなもんですね。

 だって、オバマの変心なんて超有名な話だもんね。その辺、日本の民主党の政権とってからの変心と同じかも知れない。

『バカで野蛮なアメリカ経済』(藤井厳喜著/扶桑社新書/2012年3月1日刊)

 基本的に、官僚の仕事のやり方は「保守」である。要は、「前例」のないことに対しては「前例通りやれよ」としてしか動けないのが官僚の仕事のやり方なんである。それは日米どちらも同じであろう。それは世界共通の「官僚の動き方」なのである。したがって、官僚の仕事のやり方はなかなか変化が起きない。そんな変化のなさの中で共和党から民主党に変わったアメリカ、自民党から民主党に変わった日本の双方で旧来のやり方から頑固に仕事を変えない官僚に妥協したのが、双方の政治家だったということなのだろう。

 更に、規制緩和というのは官僚にとっては命取りである。規制があるからこそ、官僚の手腕が問われるわけで、規制緩和されてしまったら官僚はいらないということになってしまう。したがって、官僚は基本的には規制緩和には反対の立場なのである。

 ところが、その官僚も強力な力を持った政治家が登場すると変わらざるを得ない。その最初がレーガン政権下の規制緩和だったというのは、基本的にレーガン自身の政治力がそれほど大きくなかったことを考えると、誰か力を発揮した政治家か、とんでもない官僚が登場したということだろう。ということで、それが誰かといえば、ドナルド・リーガン財務長官だったようなのだ。このドナルド・リーガンは元メリル・リンチ会長だった人。つまりそれは;

『レーガンがメリル・リンチ会長を財務長官に就任させたのは、日本でいえば野村証券の社長を財務大臣に任命するようなものである。しかし、よく言われることだが、共和党の大統領が当選した場合、その選挙資金集めに最も功績があったウォール・ストリートの大物が財務長官に就くのが、アメリカ政治におけるひとつの暗黙の了解なのだ。』

 ということ。さらに言ってしまえばFRB議長を長年務めたアラン・グリーンスパンも、レーガン政権下でFRB議長に指名され、その後19年間もその職に就いていたリバタリアンの一人である。

 つまり、アメリカの規制緩和の動きはレーガン政権下でスタートし、クリントンの時代に完成されたようだ。それを完成させたのはロバート・ルービン国家経済会議の議長であるが、そのルービンの前職はゴールドマン・サックスである。

 もはやアメリカ経済はズブズブのリバタリアン国家なのだな。しかし、だからこそのティーパーティー運動なのかも知れない。つまり、ティーパーティーの考え方は、どうせ規制緩和するのなら徹底的に、国家は外交と国防だけをやって、それ以外は何にもするなというものである。オキュパイ・ウォール・ストリートとは正反対の運動ではあるが、それはそれでアメリカの伝統の上に立った運動なのである。結果として、1パーセントの超富裕層と、99パーセントの貧困層が出てもよいというティーパーティー運動のバックボーンには、基本的なアメリカ国家の姿勢がある。

 そして、同時にこの規制緩和がうまく働いたのがIT産業であろう。基本的にITは国とか、地方公共団体とかの境を取り払いたいと考える業界である。つまり、いろいろな障壁を取り去ることによって伸びる産業なのである。

 こうして、金融に関する規制緩和と、ITに関する障壁撤廃がアメリカの基本政策なのだろう。で、問題はそうしたアメリカの動向にどうやって日本が付き合うのかということである。

 野田、前原のアメリカン・ズブズブの松下政経塾は、とにかくアメリカという飼い主の前で腹を見せてゴロニャンする猫や犬みたいにやってれば、アメリカは可愛がってくれるだろうという発想なのだけれども、しかし、当のアメリカは既に日本を見限っているというのが残念なところだ。

 アメリカの見る方向は、いまや喫緊の問題となっている対中国関係である。もはや日本を飛び越して中国との関係をどうするのかという問題に、基本的な国のテーマを置き換えている。もはや日本などかまっている場合じゃないのだ。ということなので、アメリカ側も沖縄の海兵隊をグァム移転を真剣に考えている状態だ。

 そんな時に、今更アメリカじゃないでしょう。アメリカだって日本が国連中心主義になってくれればラクになるのではないか。今、アメリカの指向は対日本じゃなくて、対中・韓・日と多面的になってきている。それを捉えてこそ、いまや日本は政治的には国連中心主義。経済的にはTPP積極参加にいくべきではないだろうか。

 ということで、結局は日本民主党は小沢一郎待ちになるのか? というところである。小沢氏がITについてどれほど知識があるのかどうかは知らないが(まあ、多分ITを「イット」といった森喜朗程度だろう)、まあ、すくなくとも「国連中心主義」という言い方に対しては、実はアメリカは文句は言えないのだ。なぜかと言えば国連はアメリカが作ったものだからである。いわば、アメリカに対する「正論」が「国連中心主義」なのだ。これを前面に押し出されてしまうと、アメリカは文句を言えない。

 で、まあ小沢氏は控訴されてけれども、それは気にしないで9月の民主党代表選には出てほしい。当然、そこでは選ばれることになるだろうから、彼が民主党代表になって、つまり首相になってから、われわれは文句を言えばいいのである。

 そのほうが、文句を言いやすいでしょ。

 というのが、今日のオチ。

 

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