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2012年3月 3日 (土)

『東電解体』ってもなあ、所詮学者の書く本ってこんな感じ?

 今、日本アカデミー賞のテレビ中継を見ながらこのブログを仕上げているのだが、どうせ予定調和的に終わる日本アカデミー賞なのだろうな。

 ということで、本書もやはり予定調和的な書かれ方をした本なのだった。

 問題は東京電力の解体ではなくて、国内の「大きすぎて倒産してしまうと影響が大きすぎる会社」を如何にして倒産させないかという、政府の施策についての批判なのだ。

 勿論、その最たるものは銀行だろう。とにかく金融資本主義の段階に至ってしまった日本は、「銀行が潰れると日本は大変なことになってしまう」ということで、こうした金融資本を潰さないために「公的資金」つまり税金を投入して救済してしまうのだ。でも、その銀行が国有化されてしまうというのは、長銀と日債銀という、ごく一部の例でしかない。何だ、日本政府ってのは、資本家のためだけの政府なのかよ、って今頃気がついたの? って本なのである。

『東電解体 巨大株式会社の終焉』(奥村宏著/東洋経済新報社/2011年10月27日刊)

 東電に関しては、要は地域独占の問題でしょう。そんなもの、地方のテレビ局の問題とかと変わらない、要はその独占で持って潤っている人たちがいて、その逆に、そこに入り込みたい人が排除されるという問題なのだ。

 基本的なことをいってしまうと、最早、東京電力やトヨタ、パナソニックなどの巨大企業は、生きる道はないということだ。とにかく大きすぎて、決定も遅いし、動きも鈍い。そんな企業は、もう21世紀では生き残れないということなのだろう。

 申し訳ないが、本書は昨日の平川氏の本から興味を持って読んだのだが、読んでこれほどガッカリした本もない。何故か。つまり、学者の書く本によくあるような、自分自身の「提言」がある文章じゃないのだ。

 最早、日本(というか、世界は)は大企業が長大企業のままに生き残れる状態ではないのは、皆知っている。アメリカにおけるGMやクライスラーの破綻を見るだけでもいい、日本だって上記の企業は今後どうなるのかは分からない状況である。

 しかし、JALのようにそこから生き返る可能性もある企業もある。そのくらい企業社会というものも、人間の社会と同じように生きているということなのだろう。

 だとしたら、学者は学者なりにこれからの社会のあり方を提示してもいいじゃないか。

 でも、この奥村さんはしないんだよな。

 例えば東電に関しても;

『かにり国有化したとしても、そのあと独立させ、そして前記のように分割していくことが必要である。

 また、会社更正法によっていったん倒産させたあと、新会社を作ってこれが東京電力の事業を引き継ぐとして、その際に前記のように分割していくことが必要である。

 このような東京電力分割論はもちろん東京電力だけの問題ではなく、他の電力会社にも適用していかなければならない。東京電力だけ分割して、他の電力会社は現状のままというのでは筋が通らないし、混乱する。

 そして問題はさらに発展して他の業界の大企業にも当てはまるのだが、いずれにしてもそれはそれぞれの会社が自発的に行うはずはないから、法律によって国が方向をさし示していく以外にはない。

 それは国民的課題であり、国民全体が考えていかねばならない問題である。』

 って、自分の考え方も出さずに、こう言い切るだけでいいのかね。

 これじゃまったく無責任な学者の言い分じゃないか。「曲学阿世」ってこんなものなんかもね。とにかく自分からは解決策の提案はない。勿論、今現在の問題指摘は十分ある。しかしそんな問題は皆知っているのだ。だから、皆が求めているのは「問題解決の策」なはずだ。

 しかし、そんな問題解決の策を出すような学者はいないっていうもんだよな。結局、学者は現状を分析し、それを表明するだけで、今後それがどのように変化するかということを予測することはしない人種なのだな。

 その意味では、経済学者ということで言って、未来予測をキチンとした経済学者って、結局マルクスとケインズしかいないってことなんでしょうかね。ハイエクだって、結局はケインズ批判をしただけだしな。

 まあ、そういうことでは先人の功績に感謝なのだけれども、今の時代に、マルクス、ケインズを超える経済学者・社会学者・哲学者って、あらわれないのだろうか。

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