フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« スーパー・マリオを見てきた | トップページ | 『ON THE ROAD』再読 »

2012年3月30日 (金)

日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。

 この時代に、何とも元気にさせてくれる本である。

『日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。』(藤野英人著/ダイヤモンド社/2012年2月9日刊)

 2008年9月末から2011年9月末までの3年間でTOPIX(東証株価指数)は30%も下落しているなかで、全上場会社3878社のうち1217社が株価が上昇している。さらに同時期に50%以上株価が上昇している会社は332社もあるというのだ。『日本の上場をしている会社の10%近い会社が、市場が3割も下がっている中で5割以上も株価を上昇させている』という事実は何を物語っているのであろうか。

 つまり、東証一部上場企業から225の企業を対象にしてその株価指数を15秒ごとに示したのが日経平均であり、東証一部上場全銘柄を対象として出したのがTOPIXという違いはあるが、要は「大企業」中心の指数である以上は、大きな景気の波に飲み込まれやすい、ということなのだろう。要はマクロ的な観点からみた景気指数であるところの日経平均やTOPIXからはこぼれ出てしまった部分に、投資家はもっと目を向けよという本なのである。

 藤野氏が「この会社は有望」と推奨する企業は、そんな既存大企業とは違って、経営者の顔が見えて、なおかつその経営者が明確なビジョンを語れる企業である。要は、現状はまだ中小企業体質をもった会社。確かに、それはその企業を信頼するに足る理由である。一方、既存大企業はその殆どがサラリーマン経営者であり、そんなサラリーマンが経営のビジョンなんて持ちようがない、というか自分が経営している間はとりあえず大過なく時を過ごせればいい、という発想の下に会社経営をしているわけだ。まあ、どちらが会社として魅力があるかという観点で見れば、それは絶対に前者になるわけだな。しかし、投資というのはいわば「博打」である。自分が投資した会社が上手く行くかどうかなんてのは誰もわからないわけで、だったら、ダメになってもいいから社長とお友達になれる会社に投資するか、あるいは、堅実に安定志向で大会社に投資するのかは、個々の投資家の性格によるところが大きいのではないか。

 ということで、そんな後者のような投資家に、いえいえ前者のほうが面白いですよ、というのが藤野氏のスタンスだ。

 まあ、例えばベンチャーキャピタルに投資をするエンジェル投資家なんて、基本的には純粋投資というよりは、ベンチャーキャピタルの経営者と「一緒の夢を見ようよ」という感じが強いのだろう。そして、ベンチャーキャピタルの99%位は市場を去って行くのである。アメリカでは。つまり“Dream Come True”のアメリカでも、その大半は夢破れて去って行くのである。それは厳しい実業の世界なのだから。その意味では、アメリカに比べて起業のハードルが高い日本では、逆にアメリカよりは成功の確率は高いのだろうか。多分そうだろう。しかし、それは数パーセントの違いでしかないと思う。やはり、ベンチャーキャピタルが生き残る可能性は相当低いだろう。だからこそ、挑戦し甲斐があるというところに前向きになったほうが面白いということなのだろうな。

 2012年以降の世界経済の5つのトレンドがあるという。

①IT革命のさらなる進展

②新エネルギー革命の本格化

③新興国経済の勃興

④グローバルデフレ

⑤所有から利用への流れが強まる

 という5つのトレンドである。

 ①から③までは、すでに現在進行中であり素人にもよく分かる状態だが、④のグローバルデフレについては初見である。つまり、第二次世界大戦の敗北によって殆どゼロベースになってしまった日本経済であるが、その後、高度経済成長を国一体で成し遂げ、その後デフレに陥ったわけであるが、それがアメリカや欧州のデフレの後追いではなくて、むしろ日本が先にデフレに陥ったという観点は何を言ってるのか。

『私は、「今後世界の経済が日本化していく」と予想しています。

 日本はこの20年間で国家債務を膨らませ、その結果として低い経済成長とデフレの状況に陥りました。経済学における研究では、国家債務がGDPくらいの水準まで膨らむと、その国の経済成長率が低くなることが知られています。

 今、日本以外の欧米先進国が、日本と同じように国家債務を膨らませ、その水準は軒並みGDP並かそれ以上の状態になっています。

 そのため、今後は日本以外の先進国が、日本のように低成長でデフレの状態に陥っていく可能性が高いと思います。こうした動きは専門家の間で「グローバルジャパナイゼーション(世界の日本化)」と呼ばれています。』

 なるほど、もはや日本は海外のトレンドを追いかける存在じゃなくて、海外から追いかけられる存在になったのだな。って、これってレーニンが言っていた「歴史の不均等発展の法則」のままじゃないか。資本主義の面で遅れていたロシアが、しかし先進国に先立って社会主義革命を起こしてしまうという、マルクスの「資本主義の最高段階での共産主義革命」というテーゼに反する、一国社会主義の考え方。

 ふ~む、最早日本はそんな段階にまでいってしまったんだな。

 それは喜ぶべきことか、悲しむべきことか。

 まあ、世界に範を示すという意味では面白いかもしれないな。要は、日本型デフレ脱却モデルが、世界モデルになるなんて、いいじゃないか。

 というか、その前に日本がデフレ脱却をすることが大事なんだけれどもね。

 

« スーパー・マリオを見てきた | トップページ | 『ON THE ROAD』再読 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/54337796

この記事へのトラックバック一覧です: 日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。:

« スーパー・マリオを見てきた | トップページ | 『ON THE ROAD』再読 »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?