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2012年3月24日 (土)

『刑務所なう。』って、古っるーい

 堀江貴文氏は2011年6月20日に収監された。

 えっ? その頃ってまだTwitterで「なう」なんてやってたのかなあ。昨年の3月11日を過ぎて、そんなノンビリしたバカな書き込みはなくなったとおもったのだが……

『刑務所なう。 ホリエモンの獄中日記195日』(堀江貴文著/文藝春秋/2012年3月15日刊)

 その収監されてから、とりあえず2011年いっぱいまでの獄中日記と、メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」から「時事ネタ評論(後に「時事ネタ・オピニオン」になる)」を収録し、獄中日記をネタにした西アズナブルのマンガを加えたのが本書である。

 しかし、オスカー・ワイルドの『獄中記』、安部譲二の『塀の中の懲りない面々』、佐藤優の『獄中記』、花輪和一の『刑務所の中』などの、いわゆる「刑務所物」というジャンルは確実にある訳なのだけれども、この本みたいに、まさにいま獄中にある者が書いている「獄中記」というのは前代未聞なのではないだろうか。普通は仮釈放になって出所してから、記憶を頼りに書くわけだ。それがまさに獄中にあるものが獄中から発する「獄中記」ってわけですからね。おまけに、メルマガとかTwitterとか有り得ねえって。

 ビックリするのは、毎日毎日三食の献立をすべて書いてあるというところがスゴい! 一度だけ12月29日だけ朝メシと昼メシだけで夕メシが書かれていないのは、何か訳あって夕メシを摂れなかったのか、書き忘れたのか。まあ、確かに刑務所の中では楽しみといえば、食事の時間だけだろうから、それもやむを得ないのかな。それにしてもたいした記憶力だなあ、と関心していたら、何のことはない、前の月に次月の食事のメニューが配られるというのだそうだ。そんなら記憶力とは関係ないわけで、う~ん、こんなことバラさなけりゃよかったのに。

 しかし、書かれているのは基本的に堀江氏のリバタリアンぶりである。基本的にこの人、政府が何かやるのが大嫌いで、とにかく「そんなものは民間にまかせれば、もっと効率的になるのに」という発言のオンパレードである。確かに、それには頷ける部分も多いのだが、しかし、なにがなんでも民営化っていいのだろうか、と言う気にもなる。やはり民営化できない「不採算部門」とか「軍事部門」とかはあるだろう。戦争なんか民営化しちゃったら、両方の国で民営化した軍隊が、お互いのメリット・デメリットを考えて、「ここは戦わないほうが両得ですね」なんていって、かえって平和が続いたりして、ってこりゃいいことなのか。

 でも昨日、自民党、公明党両党は小泉純一郎が推進した郵政民営化法を否定する郵政民営化法改正案を来週、国会に提出することに合意したそうだ。民主党と亀井静香の国民新党は当然賛成だから、多分、今国会で成立するだろう。自民・公明も何を考えているのかねえ。つい最近まで自党の党首だったひとの政策に異を唱えるのって、まあ何ともお恥ずかしいありさまですね。で、これって完全に退歩だよね。いまや郵便局なんて、宅配便に完全に負けている存在で、我が家だってお付き合いのあるのは、年賀はがきと政府や地方公共団体からのお手紙くらいなものだ。

 こういうところを見ると、まさに『ギリシャの苦境を見るにつけ、国家や政府という仕組みが時代遅れになっていると感じる』という堀江氏の考え方には、なるほどなと納得してしまうのだ。そう最早、企業は国境を越えてしまっているグローバリズムの時代。もうすぐ労働力の国際流動化もはっきりと見えてくるようになるだろう。そんな時代に各国政府だけが「国民国家幻想」の中にいるのだ。

 国が支えている年金や社会保障も、いまやかなり怪しい状態になっている。厚生年金なんて、AIJの詐欺的行為にたくさんの元官僚が関わっているし、最早、この国の官僚も政治家も、どうやって国を潰そうと考えているとしか思えない。であるのに、何故「国民国家幻想」なんだろう。多分それは、「国民国家」にいることが、自分たちの安寧につながるという考え方なのだろうな。

 もう、こんな奴らが国を経営しちゃいけないのだ。

 そして、堀江氏が一番気にするのがオリンパス問題なのだ。これはトンでもない事件で、本来であればライブドア事件と同様、企業の刑事責任が問われ、当然、東証では上場廃止=倒産となる事件なのだ。しかし、オリンパスの前身、高千穂光学は日本の戦争(第二次世界大戦)にもかなり協力した企業であり、そんな会社を潰しちゃイカン、ライブドアみたいに昨日今日できた国に協力もしない企業とは違うのだ、というのが「官」の発想なのでしょう。

 SESC(証券取引監視委員会)なんて無能の集まりでしかないし、検察は法務省といういまや三流官庁の下っ端でしょ。つまり、こんな奴らがいる限りは「法の下の平等」なんてものはないのだ。「法の下の平等」なんてものは、「憲法条文の中の幻想」でしかないことは、皆知っている。所詮、そんなものは政治家・官僚の都合で動かすときに「憲法」を使って言い訳をするという程度の「利用憲法」なのだ。

 しかし、面白いなあ;

『11月23日(水)

 祝日、勤労感謝の日。まさに我々が工場でやっている作業は「勤労」というイメージにぴったりである。自動機械でやるより人力でやっているだけの単純作業。まさに「歯車」。産業革命後。「歯車」になった者たちが共産主義革命を支えたのは、その低賃金というよりも作業の単純さ退屈さ、喜びのなさが原動力だったのではあるまいか。』

 という言い方は、まったくマルクスと同じなのだ。つまり、堀江氏の言う「自動機械でやるより人力でやっているだけの単純作業」それこそが、マルクスの言う「疎外された労働」なのである。収入の低さよりもっと大きいのは「喜びのなさ」なのだ。要は、作った物が自分に属さない、という問題。

 まあ、とりあえず堀江氏もまだまだ元気で、毎日「朝勃ち」するそうである。ということで『服役生活は「童貞力」がつくとも言える。思えば、2年もセックスしないなんて童貞喪失以来なかったことだ。あの童貞時代の悶々とした心のなかにたまっていたパワーのようなモノを発散することで、いろいろ成し遂げられたようにも思う。』

 う~む、「童貞力」か。なんか分かりそうな気持ちがする。要は、童貞で女の子とヤリタイヤリタイしか頭になかった頃の、「女」以外の部分における表現衝動である。

 まあ、そういうところに単純化したほうが、行きやすいかも知れないね。とくに「獄中」という特殊な社会では。

 で、こんなに面白いんだったら、やっぱりメルマガ読んだほうが面白いのかな、と考えて「堀江貴文のブログでは言えない話」をソッコーで申し込んでしまった。

 まあ、この方がリアルタイムで読めるしね。

月曜日が楽しみだ。

Epsn0827_2

例の、書き込み内容とはまったく関係ない写真。

EPSON RD1s Elmarit 28mm/F2.8 @Futako Tmagawa (c)tsunoken

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コメント

「ふっるーい」って読むんだよ、バカ。
逆に「キモイ」ってどういう意味? って聞いちゃおうかな。

「古っるーい」ってなんて読むんですかwww
つーかキモイ

はじめまして

「刑務所なう。」についての書評を探して辿り着きました。

巻頭で「ちょっと趣味のよくない〜」と書かれたりもしてますが、それでもやっぱり「刑務所なう。」はおもしろかったですね。

まだ半年分しか出てないので、続刊が出るのも確実でしょうし続きが楽しみです。

メルマガの申込をされる方もおそらく大勢いらっしゃるでしょう。
この本にはそういう宣伝効果も多分に意識されてると読み取れますね。
つくづくマネタイズの上手い人だと感心してしまいました。

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