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2012年3月29日 (木)

スーパー・マリオを見てきた

『スーパー・マリオを見てきた』と言ったって、ピーチ姫とかクッパとかが出てくるマリオとルイージの「スーパーマリオ・ブラザース」のことではない。当然。

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スーパー・マリオさんです

 ここで言う「スーパー・マリオ」とはマリオ・モンティ・イタリア共和国閣僚評議会議長(首相)のこと。

 昨日、駐日イタリア大使館と日経新聞の共催で、マリオ・モンティ氏の講演会があったのだ。

 モンティ氏は、韓国核サミットのあとの、京都旅行のつもりで日本に来たのだろうが、そこで日経新聞につかまってしまったんじゃないか。

 で、講演会の話の内容は今日の日経新聞(夕刊?)に載るだろうから、あまりその内容には触れない、っていうより最早、新聞を読んでみても、イタリアの経済危機からの脱出はかなり見えてきているんじゃないか。

 女の尻ばっかり追いかけて、おまけに身内の脱税疑惑とか汚職疑惑とかいっぱいあるのに、何故か国民からそこそこの支持を受けていたベルルスコーニ首相(この辺がイタリアっぽい)が、さすがに現在のイタリアの経済危機に対して何ら解決策を見出せないことに業を煮やした、ジョルジョ・ナポリターノ大統領から、2011年11月13日に第82代閣僚評議会議長に指名されたのが、マリオ・モンティ氏である。

 12月4日には、年金支給年齢の67歳までの引き上げや、付加価値税の2%増税、株式・金融商品・贅沢品に対する課税、州議会議員定数の10人への削減、公選制州政府公務員に対する給与の廃止などを盛り込んだ、総額300億ユーロ(約3.3兆円)の緊縮財政策を提案し、実現した。その辺の辣腕振りから「スーパー・マリオ」と呼ばれたのである。

 モンティ氏は首相と同時に経済・財務相を担当する。ミラノのボッコーニ大学で経済と経営の学位を修め、イェール大学大学院で経済学を研究し、トリノ大学で経済学を教え、母校、ボッコーニ大学で学長、総長を務めたわけであるが、それと同時に、欧州連合の委員会で重要な立場での仕事を経た、という経歴から政界入りしてもよさそうなものだが、それをせずに学者のままでいようとしたところに突然の(まあ、別に本人にとっては突然じゃないのかも知れないが)首相指名である。

 ただし、問題はそんなところではない。実は、このマリオ・モンティ氏は、どこの政党にも属していないということなのだ。おまけに、マリオ・モンティ内閣の閣僚17人のすべてが政治家ではないということなのだ。うち7名は学者である。

 新閣僚は、北大西洋条約機構(NATO)軍事委員会委員長の海軍提督ディ・バオラ氏が国防相、イタリア最大のリテイル銀行のCEO、コラード・パッセラ氏が経済発展相兼インフラ運輸省、元警察分署長のアンナ・マリア・カンチェリエーリ氏が内相、法学教授で法廷弁護士のパオラ・セベリーノ氏が法相、年金専門家のエルサ・フォルローネ氏が労働・社会政策相、という形である、基本的に、皆、いわばテクノクラートの各分野の専門家なのだ。

 こういう政権を何というのか。つまり、それは「独裁政権」なのだ。だって、本来であれば国会議員(つまり、民主主義的に選ばれた人たち)の中から、首相を選び、閣僚を選ぶというのが、民主主義的な首班の選び方であり、内閣は国会に責任を負う、と思っていた。つまり、首相とか国務大臣は国会議員に対して責任を負うというのが普通だと考えていたら、大統領の指名でもって首相を選び、その首相が国会の承認を得て組閣・政策を行うってどうゆうことよ。つまり、この内閣は「国会議員に対して責任を負わなくていい」のだ。それこそ、橋下徹大阪市長がやりたかった政体だ。

 その政権が行う政策については、基本的には国会の承認が必要なのは言うまでもない(というか、それすらも必要なくなってしまったら、そもそも国会がいらなくなってしまう)、しかし、その提案するものは、今の日本の政体とは違って、「有象無象の陳情」を気にしないでいい提案なのだ。まあ、いわゆる「総論賛成・各論反対」の総論部分だけを抽出した提案。これっていいじゃない。

 おまけに、その政権は国会に責任をもつ必要がない政権なのだ。もともと、国会に基盤を置いていない政権なので、個々の政治家の支持者の細かい陳情なんてものは気にしなくてもよい。という、結構毛だらけの方法論なんだけれども、じゃあ、これを日本に摘要するとなると、結構難しい問題がある。

 もともと、憲法第68条第1項で「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、指名されること」というのが定められていて、なおかつ同じ第68条第1項但し書きで「国務大臣の過半数は、国家議員の中から選ばれなければいけない」という縛りがある。

 つまり、共和制でない我が国では、「国事行為をしてはいけない」とされる天皇が、内閣総理大臣を「勝手に」指名することは出来ないし、天皇もそれをやる気はないだろう。

 おまけに、「政治家生活の上がり」に国務大臣の席を狙っている代議士にとっては、それが学者やテクノクラートに取られるのは惜しいとは思うのではないか。

 この辺、やはり世界で一番古くから「民主制」を経験しているイタリア人はすごいな、というところである。

 つまり、「民主主義的に選んだ独裁制」という発想だ。要は、民主主義だけで行っては、結局それは「ポピュリズム=衆寓政治」に至ってしまう、ということを踏まえて、普通に国民が生活できる状況では民主主義ではあるが、いざ、国民的な不況になってしまったら、その解決策は既成政党では無理だろうから、そのときは独裁制を認める、ということなのだ。要は、独裁制でないと、社会を根本的に変えることは出来ない、ってこと。

 まさに「プロレタリア独裁」ってのはその根本である。勿論、「独裁」とはいっても、プロレタリア・ソビエトのなかでの民主主義は徹底してるという前提条件があるわけだ。

 それは、いいとして。

 多分、その国民の「感じ」を読み取ったのだろう。マリオ・モンティ氏の今のところの政策は当たっている。年金問題と、課税問題、この辺は日本も同じだ。問題は、これから先(例えば、00年後)のことなんだけれども、そこは日本・イタリアも分かってはいない。しかし、モンティ氏の方法論でもって、イタリアの対外債務とか、不良債権とか、国債低下とかの問題が解決されるのであれ、それは素晴らしいことだ。

 まあ、いずれにせよ、さすがに民主主義「先進国」イタリアだけのことである。今後、モンティ氏の方策が上手くいけば、イタリアは再興。まあ、だめでもこれだけ施策を打っておけば、どうにかなるでしょ。

 あとは、日本がどうなるかですね。ちょっとバカシ、目先を代えて「民主独裁制」を試して見ますか? 問題は「誰が、誰を見つけるか」ということなんだけれどもね。

 しかし、それは憲法を改正しなければならないので、結構難しいぞ。

 

 

 

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