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2012年2月22日 (水)

『おやじがき』は「おやじ刈り」でもあります

「おやじ刈り」ならぬ「おやじ描き」である。まあ、どちらにしても「おやじ」をネタにして、それをバカにしたものである。ネタにされたオヤジたちに同情。

『おやじがき 絶滅危惧種中年男性圖鑑』(内澤旬子著/講談社文庫/2012年2月15日刊)

『おやじは、現在絶滅を危惧されています。男性が歳より若く、人よりかっこよく、という気持ちをいつまでも捨てなくなりつつあるからです。これだけ「健康」だの「自然体」という言葉がもてはやされる中、腹部の脂肪や頭髪の欠損は一律に忌み嫌われています。しかし、世の中からおやじがいなくなり。こぎれいで健康で、身だしなみにスッキリ気を使い、ちょいワルで部下のおねえちゃんに背中を見つめられつつ、妻とはつねに恋人感覚で、息子とは趣味のバイクで友達同士、そんな中年男子ばかりになってしまったら、なんだか息が詰まりませんか?』というけれども、そんなカッコイイ中年おやじなんかがいるわけないじゃん。

 結局、「おやじ」は「おやじ」のまま生き続けるのである。『世間の目なんて気にしない、耳毛上等、脂即是腹、背広は吊るしで』というのは、オヤジを一面的にしか見ていないような気もするが、総体としてはまあそんなもんだろう。そんな、オヤジが「絶滅危惧種」だって? いえいえ、これからどんどん増殖していくはずなのである。

 内澤氏によって刈られた(描かれた)オヤジは以下の通り;

『過半数』『ガラアキ』『すだれ』『ベレー帽』『カブトパンチ』『ミミゲ』『エクステンション(つけ毛)』『まつげ』『のりほお・一』『のりほお・二』『ピクピク』『サングラス』『食後(ヨウジ・一)』『宴会(ヨウジ・二)』『収納(ヨウジ・三)』『はがれちゃた・一』『神秘』『正しい座り方』『麦わら帽子』『大あくび』『開口』『寝顔』『イヤホン』『ゴルフやけ』『のりくび』『ワザ』『ひとりで二杯』『アゴマスク』『マスク』『SUDOKU(数独)』『日能研』『危険度(レベル3)』『危険度(レベル4)』『娘の』『勝敗』『ザビエルハゲ』『おやまの大将』『コートのベルト』『ぷりぷり』『ロン毛』『アンチ・アンチエイジング』『暮れ』『セカンドバッグ』『正装』『ネクタイランニング』『扇子』『フールトゥ』『CUBAN CIGAR』『ループタイ』『事務次官』『スモゥキング』『ステンカラコート』『靴下』『アームカバー』『ハンカチおやじ』『自給食』『理想の夏』『団塊パンダ』『ボルサリーノ』『ロス・プリモス(もみあげ・一)』『房飾り(もみあげ・二)』『ウェーブ(もみあげ・三)』『先だけ(もみあげ・四)』『ダブル』『黒シャツ』『バックル』『ハンチング』『対比』『写メ』『長メール』『尻の財布』『磁力頼み』『集客』『酷暑・一』『酷暑・二』『酷暑・三』『はがれちゃった』『小花柄』『数珠』『三つボタン』『ジャラ付け』『歩き読み』『グリップ』『両手持ち』『ワンセグ?』『首に紐つけ』

 ということなんんだが、まあタイトルからだけでは中身が想像できないものも多いが、でも大体なんとなく分かるでしょう。アナタもやっていることなんだから。

 しかしながら、これらのオヤジ群が「絶滅危惧種」なのかといえば、全然そうじゃなくて、じつはこれからどんどん増えていく「種」なのであります。

 だって、これからはオヤジがどんどん社会の中で増えていくのですよ。60歳定年がいつの間にか65歳定年になり、しかし65歳のオヤジが何か仕事を出来るのかと言えば、それは無理。単に、若者の足を引っ張るだけの存在でしかない。しかし、政府が65歳定年を指示するからそれに従っただけの企業が、じゃあオーバー60歳に何を指示するかといえば、要は「若いものの足を引っ張らないでね」と言う事だけであって、「60歳の経験を生かしてください」なんてことはないのだ。それは何故か? つまり、60歳の団塊世代が、それまでの高度成長時代の経験なんかを生かしちゃったら、今のゼロ・ベース年代の業態にはまったくあわないからなのだ。ということで、オーバー60歳のオヤジたちは、会社の中での「窓際」に完全になって社会に放り出されるのだ。そう、つまりはいまや企業が老人ホームの一部を補完する時代になってしまっていて、会社に行っても何の仕事もない老人がいっぱいいる時代になっているのである。

 そんな、仕事はないけれども仕事をしているつもりのオヤジたちが、新橋あたりで若者批判をするわけですな。自分じゃ何も仕事をしていなかった人たち、自分発の仕事を何もしていなかったけれども、何かに巻き込まれてなんか一生懸命その中で動いてきた人たちが、新橋にはいっぱいいる。その程度のオヤジに何か言われたくないよ、というのが若者の発想であろう。

 それは正しい。

 オヤジの言うことなんかは聞く必要なんかはない。とにかく、護送船団方式でもって、政府主導で拡大してきた日本経済の中にいた人間なんて、自分の企画でもって仕事をしていた人間なんてごくわずかである。所詮、その他、大勢でもって仕事をしていただけでしょう。そんなんじゃ、今からの生き残り競争をやっている業界では無理だよね。もう、絶滅種、だけどまだまだ「おやじ」だけは生き残るんだよな。残念ながら。それは上に書いた理由で。

 ということで、『おやじがき』は残念ながら『絶滅危惧種中年男性圖鑑』から、『いまだに残っていた壮年男性圖鑑』という形で、多分残るのだ。で、結局、取材されるのは同じようなオヤジばっかりなんだろうけれどもね。

 間違っても、ジローラモ氏のようなカッコイイ「ちょい悪オヤジ」なんてのは、まず出てこないからね。

 残念!

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