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2012年1月31日 (火)

『チーズは探すな!』はダメ本の典型ですな

「世界2400万部ベストセラーに異議あり!」という腰巻が巻かれた本書は、基本的には『チーズはどこへ消えた?』への返書という体裁になっている訳なのであるが。

『チーズは探すな!』(ディーパック・マルホトラ著/佐藤志緒訳/ディスカバー・トゥエンティワン/2011年11月15日刊)

 原題は『チーズはどこへ消えた?=Who moved my cheese?」に対して「チーズは探すな=I moved your cheese.」である。つまり、"Who moved my cheese?"では人にチーズを持っていかれちゃった人たちの受動的な立場、対して、"I moved your cheese."ではチーズを持っていっちゃった人たちの能動的な立場を表している。

 たしかに、『チーズはどこへ消えた?』が経営者によって沢山買われて従業員に配布されたというのはよくわかる。つまり、「チーズを持っていっちゃう」経営者の立場から、「チーズを持っていかれちゃった」従業員に対して「いつまでもチーズがあると思うなよ。そんな変化に対応しろ」という脅しにも似た警告を、経営者はしたんだろうな。しかし、その警告は結局は従業員に対して、「解雇されることも、変化として受け容れろ」ということでしかないという、トンデモ本だったわけですね。

 じゃあ今回の"I moved your cheese."はそんなトンデモ本に解決を与えるのかというと、実は全然答えになっていないのだ。つまり、それは「お前らチーズを勝手に持ってかれちゃう立場にならないで、自分でチーズを持っていっちゃう立場になりなさい」と言っているだけにすぎないのだ。つまり、それは「勝者の論理」ということでしかない。確かに、ハーバードビジネススクールならそんな教え方もいいかも知れない。基本的には経営者及び経営スタッフになるための学校だからね。

 しかし、ごく一般のサラリーマンが、基本的に"I moved your chees."になることはないだろうから、そんなことを教えても意味はない。

 マルホトラ氏にとっては、ハーバードビジネススクールで教えるのには、やはり"Who moved my cheese?"ではなく、"I moved your cheese."を教えたいのだろうけれども、それを一般の人に出版する意味ってあるんだろうか?

 基本的にこの本を買って読む人の大半は『チーズはどこへ消えた?』の読者であろう。つまり「社蓄」って訳で、それでもどこか這い上がりたくて、経営者に近いところに行きたいと考えている人たちだろう。そう、会社の変化にi一生懸命ついていきたいという。でも、本書はそんな読者に対して「貴方の立場でこの本を読んでも意味はないのだよ」ということを言っているにすぎない。所詮、サラリーマンはサラリーマン、社蓄は社蓄なのである。勿論、そのホンの一部の人たちは「経営」に近いところにいけるけれども、でも大半は負け犬サラリーマンで終わるのだ。そんな「負け犬サラリーマン」に"I moved your cheese."を読ませて何の意味があるのだろうか。

 アメリカのサラリーマンだって、大半は「負け犬」である。大半は役員にまで上がれなくて、年金を受け取れる年齢になるとサラリーマンを辞める人たちばっかりだ。そんな人たちにとっては"I moved your cheese."という瞬間は有り得ない。といって、"Who moved my cheese?"という経験はいっぱいあっただろう。このまま行けば部長になれる、役員になれるという思いで"Who moved my cheese?"を乗り越えてきた人たちが、しかし夢破れて社蓄になっていくのだ。

 つまり、この本は殆どの人にとっては「役に立たない本」である。『チーズはどこに消えた?』を買って読んで、その気になった人たちが、今でも"I moved your cheese."という立場になっていなかったならば、読む意味はない。

 そんなクダラナイ本なのである。まあ、『チーズはどこへ消えた?』が売れたので、今度は『チースは探すな!』なら売れるかもと考えたなら、そんな編集者の判断を疑う。

『チーズはどこへ消えた?』が売れたんで、今回は『チーズは探すな!』という発想であれば、それはダメ。"Who moved my cheese?"が売れたんで、今回は"I moved your cheese."なんだったら、もっとダメ。もう編集者やめたらっていうくらいのダメ本です。

 だって、これって成功者だけの話でしょ。それを一般化するということだけでもダメだっていうのに、それを『チーズはどこに消えた?』と同じだけ売れると思ってしまったら、編集者のマーケティングがだめってところですね。

 編集の人が自分で考えた企画なの、ってとこまで疑っちゃうね。

Dscf2749_2

自分のアタマで考えるっていうのはこういうことですよ。

Fujifilm X10 @お台場 (c)tsunoken

 

 

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