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2011年12月14日 (水)

『世界はマネーに殺される』のではなく、それを救うのは日本なのだということ

 基本的に青木氏は「円高容認派」である。というか、容認するにしてもしないにしても、いやでも円高マインドは変わらないのだし、もはやその傾向を云々しても始まらない、ということなのだろう。

『世界はマネーに殺される』(青木文鷹著/扶桑社新書/2011年12月1日刊)

 結局は、金融工学と企業のグローバル化がすべての原因なのだ。金融工学によって『リスクを分散しつつリターンを極大化するという、二律背反の方向性を追求し始めます。その流れをコンピューターの高性能化が後押ししました。より広範囲の事象をより複雑に、より短時間で計算できるツールを手にした彼らは、本来リスクコントロールに使うはずであった金融工学の考え方をさまざまな資金運用や金融商品開発に持ち込んだのです。』と言うとおり『金融工学を応用した金融商品は、安全で高利回りの商品に見せることができました』ということなのであるが、「安全で高利回りの商品」なんてあるわけないじゃないか。それは金融の基本である。安全な金融商品は絶対低利、高利回りの商品は絶対危険なのである。それを「ロー(あるいはミドル)リスク・ハイリターン」なんてのは詐欺でしかない。基本的に金融の世界では「ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン」というのが当たり前じゃないか、それをそうじゃないような世界を見せるというのは、完全に詐欺の手法なのであります。

 一方、企業のグローバル化はやむをえないリスクの分散化なのだろう。国内だけでは、その高い人件費のためにコモディティと化してしまった自らの製品の国際競争力がなくなってしまった企業は、やむなく人件費の低い国に資本を移転しなければならない。日本は我が国の製品を、しかし輸入して国内販売をせざるを得ないのだ。しかし、これはアメリカが辿ってきた道なのだ。例えばAPPLEがiPadやiPhoneを沢山売っているが、しかしこれは設計はすべてアメリカで行っているが、製造はすべて中国なのだ。アメリカはiPadやiPhoneをすべて輸入しているわけである。つまり、そこで大量のドルを中国に渡しているわけですね。

 しかし、それはしょうがない。中国製の方が安く売れる以上は中国製だっていいのである。問題は、その製品の信頼性をアメリカ本社が保証してればいいんでしょ。日本だってそうである。今でも(というか今は洪水でそれどころじゃないが)ニコンのデジタル一眼レフなんかを見てると「MADE IN THAILAND」という銘が高々と掲げられていたりする。で、何か問題があるかといえば、別にないのだし、故障が起きても日本国内のニコンショップで修理は受け付けてくれる。それでいいのである。それでも高収入の日本人はお金を支払ってくれるのである。アジアやアフリカ、南米の人たちに比べると、まだまだ高収入の日本人なのだから、それをしもアジア人やアフリカ人、南米人に対する一種の支払い(高収入の人たちから、低収入の人たちへの資金の移動)と考えて払えばいいのである。

 円高は、どうしたって世界中の通過の中で「日本円」が一番信用があることの裏返しでしかないわけで、もはや国際決済通貨の立場を辞めようとしている「アメリカ・ドル」や、下手をするともうなくなってしまう「ユーロ」に比べて、「日本円」の世界的な信用の問題なのだろう。とするならば、これから先ももっともっと円は売れ続けていって結局は「1ドル=50円」時代にもなるだろう。

 それはしょうがないじゃないか。

 だとしたら、あとは日本企業としては高くなった円を背景に、どんどん外国の有料企業を買うしかないし、日本人としてはどんどん海外旅行をしたり、外国産のブランド品を買い込むしかないのではないだろうか。もはや、日本人が昔のアメリカ人のように「世界で一番リッチな国民」になって、世界に覇権を轟かせるしかないのだ。

 とはいっても、小心かつ慎み深い日本人だから、昔のアメリカ人のように傍若無人にふるまうような事はしないだろう。企業だって自分が買った企業だから、以降は自分のいうとおりにしないと今の従業員は全部クビ、なんて事はせずに、とりあえず買った企業の文化を守る方向にいくだろう。

 そうやって、日本人の世界に於けるプレゼンスを示していけばよい。そう、田舎者の集大成のようなアメリカ人のようにではなく、おとなしい都会人としての日本人のプレゼンスである。

 つまり、「ちょっとだけ偉そうに。ちょっとだけ金持ちそうに」するだけの、外国人から愛される日本人のままで多分今後もいくだろう。

 そんな、世界から見ても「素敵な日本人」になれる、今は、いい機会なのである。世界中の人から愛される「日本」にいる幸せを感じながら、ね。

Dscf2039_2

 闌れた感じがなかなか良いでしょ。

Fujifilm X10 @大井町 (c)tsunoken

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