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2011年11月12日 (土)

『スティーブ・ジョブズ』読んだけれども、まあ変わりはないな

 完読! 『スティーブ・ジョブズ Ⅰ・Ⅱ』(ウォルター・アイザックソン著/井口耕一訳/講談社/2011年10月24日・11月1日刊)

 で何が分かったかというと……、実は何も新しい発見はなかった、ということ。書かれてあるエピソードの殆どは、いろいろなメディアで目にしていたことばかりであり、目新しい話はなかった。で、結論;

①結局、アップル設立当初の問題「オープン・アーキテクチャを目指すのか、あるいはクローズドにして、アップルだけのものにするということは結論が出ていない」ということ。

 そんなの、スティーブ・ジョブズが「クローズドにする」と言ったのだから、もう結論は出ているじゃないか、という人は早計だ。オープンにするというのは、ジョブズと一緒にアップルを立ち上げたスティーブ・ウォズニアックの考え方で、基本的にエンジニアリングに携わっている人たちの考え方は「オープン」なのだ。何故なら、そのほうが自ら考え出したテクノロジーが他の人によってより改良される可能性が高いからなのだ。究極のオープン・アーキテクチャーたるUNIXがまさにそうで、OSに関する著作権すら放棄したUNIXはそれ故に多くのクローン(ジョブズの作ったNeXTコンピュータもまさにそれ)を生み出し、より一層の高みに達する可能性が出てくるからなのだ。

 それをクローズドにするというのは、ジョブズならではの「デザイナー・センス」の問題であり、統一したデザイン・センスで総ての機器をまとめたいと考えるならば、絶対クローズドになるわけなのであるが、その結果、コンピュータの拡張性はなくなるし、拡張性のないコンピュータはひたすら「家電」になっていくのである。拡張性のないコンピュータなんてコンピュータじゃないよとも思うのだが、ジョブズにとってはコンピュータは家電になるべきだという発想だったので、拡張性なんてなくても何の問題もなかったのかもしれないが、はたして今後のアップルがどうなるか……、それは誰もわからない。

②ゼロックスのパロアルト研究所で「パクった」GUIという発想は、結局パーソナル・コンピュータのデフォルトになったわけだが、それはアップルじゃなくて、結局はマイクロソフトがWindowsで採用したからだ。

 GUIという発想はとてもユーザーフレンドリーである。いまやパソコンのデフォルトであるが、しかし、ジョブズが怒るようにそれがじゃあアップルだけが使っていたら、ここまで普及しただろうか。たかだか数パーセントのシェアしかないアップルが使っているGUIという発想のおかげでアップルが市場で何十パーセントものシェアを占めるに至っただろうか。それは無理だろう。単に別の方法でユーザーフレンドリーな方法をマイクロソフトは考え出すだろう。そんな競争をパソコン業界は常に行っている業界なのだ。

 そんな意味では、別にアップルを訴えなかったアラン・ケイ(ダイナブックという考え方の始祖であり、それはアップルの考え方になったわけであるが)を高く評価する。つまり、アラン・ケイにとっても、パーソナル・コンピュータのアキテクチャーや発想法は基本的に「オープン」であるべきだ、という考え方が当たり前だったのだろう。

 まあ、ジョブズの会社は同じことをAndroidでもまたまたやってるけれどもね。

③「現実歪曲フィールド」というのは経営者として実にうまい方法論だということ。

 まさに、経営者としてはこうした「総てを自分の都合のいい方にしか考えない」という発想法は向いているのかも知れない。つまり、彼にとっては「反省」というのは有り得ないのだ。「あの時ああすりゃ良かった」とか「あれは失敗だったな」なんてのはないのだ。常に「成功体験」しか覚えていない体質。

「人は失敗体験から多くを学ぶ」というけれども、実は失敗体験から学ぶものが3くらいだとすると、成功体験からは10くらい学べるという大いなる違いがある、というのが私の経験。むしろ「人は成功体験からヨリ多くを学ぶ」という風に言い換えたいくらいなのだ。

 ということで、「現実歪曲フィールド」のおかげで実はとてつもなく多くの「失敗」を重ねているにもかかわらず、自分的にはまったく失敗したことがない、と考えているジョブズは、まあ経営者としては完全に成功者なんだろうな、ということ。

④でも、こんな経営者の下では働きたくないということ。

 だよね。社長から「現実歪曲フィールド」なんてだされたらたまったもんじゃない。最早、そんな社長がいる会社にはいたくないってなもんで、最初からお断りです。

⑤とは言いながらも、やっぱりアップル製品には心惹かれる。何で?

 私がもともとはマック使いだったことは前のスティーブ・ジョブズのときに書いたとおりだ。PowerBookから始まってその後もマッキントッシュを使っていたのが、何故Windowsになってしまたのかといえば、単純に会社のメインシステムがWindows95になってしまったからだ。Widows3.1までは会社もパソコンを導入していなかったので、みんな勝手に自分の好きなパソコンを使っていたのだがね。

 何でWindowsなんだなんていいながら使っていたパソコンだが、まあ、慣れればそれはそれで使いこなせるようになるわけで、いまや完全にWindowsユーザーである。このブログを書いているのもWindows7であるし、もうWindows95から何世代乗り継いだのだろう。

 ということで、来年、定年を迎えたら、再びアップルに戻ろうかななんてことを考えている。作っている製品はクールだし、拡張性はないけれどもアップル同士だったらどうにでもなる。おまけにauがiPhoneを導入したから、iPhone→iPad→iMac→iMac Proとシームレスで繋がるわけだ。いいね!

 って、何だろう。スティーブ・ジョブズはとんでもない奴だし、本当に嫌な奴だけれども、その作り出す製品はクールなんだよね。

 まあ、ユーザーとしては、経営者がどんな奴だろうが関係ないが、その経営者がいなくなったアップルがどういう方向に行くのかはわからない。それが問題だ。

 今後のアップルの行く末を見てからアップルにするか、今のままWindowsなのかを決めてもいいかもしれない。

Epsn9924_2

奥のほうにポスターが見えるでしょ。

EPSON DR1s Elmarit 28mm/F2.8 @高田馬場 (c)tsunoken

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