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2011年11月15日 (火)

『電化文学列伝』と言っても昭和の家電ばっかりじゃね

 要は文学作品に出てきた家電をネタに「書評」をカマすということなのだけれども、それが上手くいってるのかどうか。

『電化文学列伝』(長嶋有著/講談社文庫/2011年11月15日刊)

 とりあえず、収録タイトルと収められた家電を目次から;

川上弘美『センセイの鞄』の電池

伊藤たかみ『ミカ!』のホットプレート

吉田修一『日曜日たち』のリモコン

柴崎友香『フルタイムライフ』のシュレッダー

福永信『アクロバット前夜』のマグライト

尾辻克彦『肌ざわり』のブラウン管テレビ

映画『哀しい気分でジョーク』のレーザーディスク

吉本ばなな『キッチン』のジューサー

生田紗代『雲をつくる』の加湿器

アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』の電気毛布

小川洋子『博士の愛した数式』のアイロン

干刈あがた『ゆっくり東京女子マラソン』のグローランプ

高野文子『奥村さんのお茄子』の「オクムラ電機店」

栗田有起『しろとりどり』のズボンプレッサー

映画『グレゴリーズガール』の電動歯ブラシ

花輪和一『刑務所の中』の電気カミソリ

川上弘美『夜の子供』の電気掃除機

長嶋有『猛スピードで母は』の炊飯ジャー

長嶋有『ジャージの一人』の電子レンジ

長嶋有『瑞枝さんの原付』の電気アンカ

 しかし、この「家電」の中にパソコンが入っていないのは何故だろう。唯一書かれているのは。あとがきにある『村上春樹「レキシントンの幽霊」で主人公が車に乗り込み、助手席にどさっと放り出すのは「マッキントッシュ・パワーブック」だ』という記述だけである。パワーブックは私が最初に持ったパソコンである。まあ、しかしそんなことはどうでも良い。問題は、もはや一般家庭におけるパソコンの普及率は既に85.9%に達している(内閣府2009年4月17日発表の消費動向調査)という事実だから、もはや完全な「家電」といってもいいだろう。

 長嶋氏は「パソコンは用途を限定できないから、家電としたくない」というのだが、しかし、いまやパソコンの家庭における用途はほぼ限定されているのではないか。ワープロ、(使う人は使うけど使わない人はまったく使わない)表計算、ネット検索、メールくらいだろうか。一番多いのは多分ネット検索とメールだろうけれども、まあ一般人はその程度にしかパソコンを使っていないわけで、だとしたら最早「用途を限定できない」夢の箱でもなんでもなくなってきているのだ。ましてや、スティーブ・ジョブズなんかは完全にパソコンを「家電」として、拡張性もなきものとして、パソコンの箱の中を人には見えないようにして作ることに腐心した。なおかつ、デスクトップのように「本体」「キーボード」「モニター」というものに分かれた姿も美しくないと考えて、オールインワンのラップトップや、タブレット型コンピュータの方に行っているのだ。

 ということは、もはやパソコンは「家電」の仲間なのだ。自分が使っている結果は見えるのだが、その中身はどうなっているのか、なぜそのような結果になっているのかが分からない、という点ではテレビや電子レンジと変わらないのではないだろうか。

 まあ、本が書かれた時代のこともあるのだろうけれども、やはり昭和の匂いがする家電ばっかりじゃなくて、平成の匂い、21世紀の匂いがする「家電」も欲しいのだ。そう、「お掃除ロボット・ルンバ」なんてのもマイコン技術を使った商品だし、いまや電子ジャーとか電子レンジなんかも完全にマイコンが制御しているわけだ。

 もはや、コンピュータなしでは生きられない私達である。勿論、コンピュータ発生以前に生まれた我々世代はなくても大丈夫かも知れないが、でも、それがない状態になるとちょっと困った状態になるだろう。なにせ、「あることに」慣れてしまっているからね。

 というような意味で、私は長嶋氏によるパソコン論というものを一度読んでみたいのだ。長嶋氏が、多分、今も使っているはずのパソコンについてどんな思いを持っているのか、どんな嫌悪感を持っているのか、あるいはどんなパソコンを持っているのか、MacなのかWindowsなのか、なんてことが気になってしまうのであった。

Epsn9755_2

 こんなソーラーパネルなんてものも、いずれは家電になるのでしょうね。

EPSON RD1s Elmarit 28mm/F2.8 @幕張メッセ (c)tsunoken

 

 

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