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2011年11月10日 (木)

『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』って言うより北海道警のほうが恥さらしだよね

 オリンパスの株が連日ストップ安になってしまっている。オリンパスペンE-P1、E-P2、E-P3のユーザーにとっては、まあ関係ないといっては関係ないが、でもオリンパス・ユーザーって結構オリンパスという会社にシンパシーを持っていて、意外とその株の持ち主なんかも多そう。そういう人たちには、とりあえず「ご愁傷様」と言っておこう。なんて却って気を悪くしたかも。

 で、そんな話とは何の関係も無い北海道警のノンフィクションなのだ。今日は。

『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(稲葉圭昭著/講談社/2011年10月6日刊)

 北海道警の起動捜査隊に配属となった稲葉氏はスパイの頭文字を使った「エス」を作ることが大事なのだということを先輩刑事から教わる。つまり;

『起動捜査隊は110番を処理するだけでは、飯は食えない。捜査の協力者を作って、独自に情報を取る。これができなければ、刑事としてはやってはいけない』ということなのだそうだ。

 そんな「情報提供者=エス」を作るということは、限りなく犯罪者集団に近づくということで、ヤクザ対策の刑事はヤクザに、麻薬対策の刑事は麻薬の売人に、拳銃対策の刑事はヤクザや拳銃を密輸入している外国人に、という具合に密接に犯罪人と一緒になるのだ。そして、そんな犯罪人がなんで捕まらないのかといえば、捕まえてしまえば情報が取れなくなるから、刑事が捕まえずに泳がしているからだろう。「この刑事さんは俺のことを捕まえない。じゃあ、少しは情報をわたしてもいいかな」なんてチンピラに思わせてしまえば、刑事の勝ち。以降、そのチンピラは刑事の思うがままに情報を渡し、刑事の役にたつように動くのである。まあ、言ってみれば「相身互い」ということね。

 当然、刑事のほうもかなりヤバイ状況に(つまり、犯罪を見逃すということ自体が犯罪だからね)置かれるわけですが、それでも警察の目的に合ってれば見逃してくれる、という刑事の仕事も結構犯罪スレスレのところでなりたっているのだ。

 ところが、そんな刑事がある日、捜査方法を巡って配置換え(つまり降格)をされてしまう。要は、単純に公務員お得意の「尻尾切り」なんだけれども、まあ、稲葉氏自身はもうちょっと北海道警の幹部に近づいていたと自分では思うんだけれども、結局まだまだ自分は「尻尾」だということに気付かされてしまうんだな。そう道警の幹部はもっともっと上のほうでのうのうと仕事をしていたのだ。

 で、ホされた稲葉氏は自分のエスで使っていた男から覚醒剤をもらって自分に使うという生活に入っていく。私のように年取ってから閑職に追いやられるのなら、それはそれでいいじゃんなんて考えられるのだけれども、まだ、年若い稲葉氏にはそれが我慢ならならなかったんだろうな、それで覚醒剤生活になってしまったんだろうけれども、そんなことをしれいれば警察機構ではすぐバレる。ということで、パクられた稲葉氏をこここれ幸いとばかりに、北海道警は、自ら行っていた「おとり捜査」やら「ヤラセ捜査」やらの総てを稲葉刑事に負わせてしまった。おまけに稲葉刑事が作った『覚醒剤130キロ、大麻2トン、拳銃100丁』という、本来ならば稲葉刑事の「手柄」として褒め称えられるはずの仕事が総て、稲葉刑事の「犯罪」と言う事になってしまったのだ。

 スゴいね、警察の官僚機構というものは。要は、下部の一刑事がやった行為なんてものは、官僚上部の判断しだいで「有罪」になるかもしれないし、「捜査に有効に機能」になるかも知れない、という多分に曖昧な基準で決められるものなのだ。

 現場の警官とか自衛隊員なんて人たちは、多分地域住民の為に一生懸命仕事をしている人たちだろう。その中に、地域住民の一人としてヤクザもいるかもしれない、麻薬の売人もいるかも知れない、拳銃の密売人もいるかもしれない。そんな人たちと付きあわなければならないのが、現場の人間だ。

 まあ、そんな現場の人間が結果として総ての責任を「おっつけられた」というのが、この北海道の警察・検察・裁判所の判断なのだ。とんでもないよね。

 まあ、最後にうれしいのは『現職時代の知り合いだった人々、高校、大学時代の同級生、柔道の仲間など、大勢の人が彼を温かく迎え入れてくれたことだ』という、解説の元北海道警察釧路方面本部長の原田宏二氏の言葉だろう。原田氏は稲葉氏の裁判中にも稲葉氏の無罪を訴えていた元北海道警のOBである。まあ、OBだからいえるんだろうけれどもね。

 しかしそんな、人たちの日常的な付き合いまで介入するのが官僚なら、自分たちの日常までマスコミに介入されてもしょうがないんじゃないのか? 突然、プライバシーなんてことをいうなよ。というか、官僚にプライバシー権は本来ないんじゃないかと考えるのだが如何。

Epsn1932_2

EPSON RD1s Elmarit 28mm/2.8 (c)tsunoken

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