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2011年10月 9日 (日)

『公安は誰をマークしているか』って、大体は理解しているつもりだが

 公安がマークしているのは、国家を破壊することを目的とした、暴力革命勢力、テロ、ゲリカ、スパイなどである、という事は知っているが……。

『公安は誰をマークしているか』(大島真生著/新潮新書/2011年8月20日刊)

 筆者は産経新聞の警視庁公安部・警備部担当を務めた人物。したがって、ここでいう「公安」とは警視庁の公安部・警備部のことなのだ。

 で、公安各部の担当を目次で書くと;

序章  公安とは何か

第1章 警視庁公安部公安総務課vs共産党

第2章 公安一課vs過激派

第3章 公安二課vs革マル

第4章 公安三課vs右翼

第5章 外事一課vsロシアスパイ

第6章 外事二課vs北朝鮮工作員

第7章 外事三課vsアルカーイダ

第8章 事件現場に臨む公安機動捜査隊

第9章 公安調査庁の実力は

 日本共産党が、その歴史から公安部の1課がまるまる担当しているというのは分からないではないが、しかし、いまや完全な議会政党に成り下がってしまっている日本共産党にそこまで神経質になるのは、いかがなものか。まあ、その辺は新しい状況に対応できないお役人根性を見るのであるが。

 それと同時に、中核派、革労協から共産同赤軍派まで十把一絡げにして公安二課が担当しているにもかかわらず、革マル派だけが三課が担当というのも、革マルすごいというところなのだが、まあ、確かにJR東日本にがっちり食い込んでいる革マルだけのことはある。

 更に、右翼を担当している三課なんかは『右翼団体の幹部を「先生、先生」と呼んで人間関係を良好にし、情報をえているものも少なくない』というから、これは完全に「癒着」じゃないのか? しかし、この公安三課。今どんどん増えているいわゆる「ネトウヨ」まで対象にしているんだろうか。この不勉強にして、単に脊髄反射的に北朝鮮、韓国や中国なんかを目の敵にしているだけの連中を……。まあ、まだ活動しているわけではないから対象にははらないか。そう、公安からも相手にされていない、ウヨク君なのだ。ああ、残念。

 それにしても面白いのは、外事一課に対するロシアスパイである。イリーガル機関員である「黒羽」という男が使っていた仲間とのコンタクト方法なのだが、「デッド・ドロップ・コンタクト」という方法で、『連絡場所に選んだのは、東京都世田谷区の閑静な住宅地にある神社「世田谷八幡宮」と東京都中野区の「哲学堂公園」の二か所だった。日本での諜報活動で得た自衛隊などに関する情報をマイクロフィルム化し、飲料水の空き缶の中に隠して、世田谷八幡宮の社務所裏に植えてある松の脇の石垣の上や哲学堂公園内の池の脇にあるベンチの下に置き、仲間である旧KGBやSVRの機関員が後で回収する方法で、情報を伝達していたのだ』というのであるが、イマドキとしては暗号化した情報をメールか何かで送るのかと思ったら、超アナログな方法で、しかもそれこそ江戸時代の忍者・間諜かとでも思える方法で、情報のやり取りをしていたなんて、シンジラレナ~イ。

 しかも、外交官には「不逮捕特権」というのがあり、過去にも日本で殺人事件を起こした外交官が、不逮捕特権を振り回して事情聴取を避け、そのまま帰国してしまった、なんてこともある。そんな、不逮捕特権のある外交官ならスパイ活動なんていくらでも出来るじゃないかと思うのだが、どうだろう。特に、ロシア大使館なんて2/3の駐在員がスパイだという説もあるほどなのだから。

 しかし、過激派各セクトも弱体化していまやごく少数のテロ部隊ぐらいしか存在しないし、日本共産党も単なる議会政党になってしまった今、こうした公安警察はどんどん縮小せざるを得ないだろう。単に予算獲得だけのために、こうした組織を温存する意味はないだろう。逆に、資本と同様、犯罪・テロもグローバル化している現在、外事警察の存在感は今以上に大きくなるかもしれない。

 また、単なる東京都警察本部でしかない警視庁が、これだけ大きな公安・外事組織を維持しているということは、それだけ東京が世界からの情報の集結地になっているということなのだろう。今後、日本経済が多少小さくなっても、その地位は変わらないだろう。相変わらず、極東における西側情報の集結地であるという、地政学上の関係論には変化がないからだ。

 また、今後日本が外国人移民を認めるようになると、外事・公安の地位はもっと上がるかもしれない。まあ、外国人に対する偏見に満ちた警察人種だもんなあ。その意味では、警察にとっては外国人移民が増えた方が自分たちの予算も獲得できて望ましいなんてことになるかもしれない。

 ウーム、悩ましい問題だなあ。

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