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2011年10月25日 (火)

『日本を滅ぼす<世間の常識>』というよりも、最早、「日本は滅んでいるんです」といった方が潔いじゃないの

 ところで、この本の著者である森巣氏は「ウヨク」なんだろうか「サヨク」なんだろうか、なんてことを考えること自体が、いまや無駄という時代になったのだろうな。

『日本を滅ぼす<世間の常識>』(森巣博著/講談社現代新書/2011年10月20日刊)

 なにしろ左翼も右翼もいまや「反原発」であり「脱原発」なんだものなあ。昔、「反原発」なんてことを言い出すと、すぐに「この非国民!」「サヨクめ!」「共産主義破壊分子」「トロツキスト」なんてことを言われた頃から較べると、まさに隔世の感がありますな。まあ、左翼が言うのが反原発で、右翼が言うのが脱原発で、左翼がいうのが電力会社なんて潰せだし、右翼が言うのが電力会社の独占禁止なんて、あまり言うことの違いがなくなってしまっている。

 いまや「脱原発」を言わないのは一部の(えっ? 一部になってしまったの?)「親米ズブズブ右翼」と民主党や自民党の電力議員くらい(これはいっぱいいる)なものだろう。

 しかしまあ、どれだけの連中が「原発大事」なのだろうか。「世界で唯一の原爆被害国=日本」とか言いながら、原発の開発を進めたのは、第二次世界大戦中から原爆の研究をしていた学者たちのルサンチマンと、日本にも原爆が欲しいと考えていた政治家(つまり正力松太郎と中曽根康弘ですな)たちの集合体が、原爆はだめだから、いつでも原爆を作れるように代替物としての原発を推し進めたわけなんだけれども、それが電力会社という独占企業体の持ち物となってしまったために、その独占企業体が生み出す莫大な富に対して、利権を求める政治家と、莫大な富のお裾分けを狙う学者やマスコミが群がって、いわゆる原子力村というものが出来てきたんだろうな。

 そんな格好で出来上がってきた戦後の日本の政治・行政・経済である。しかし、そんな日本の戦後政治行政経済が、実は戦前とまったく変わっていないと言ってしまったらどうだろうか。実は、みんな日本の政治や行政が1945年8月15日を境にガラガラポンして出来たものだと思っている人が多いようだが、そんなことはないのだ。せいぜい、帝国憲法が日本憲法になって、天皇の統帥権がなくなったというだけのことで、要は天皇が現人神から国民の統合の象徴になったちうだけのことで、実は何も変わっていないのだ。

 民主主義が戦前日本になかったのか? いや当然、戦前の日本も民主主義だったわけですね。勿論、今と違って婦人参政権もなかったし、制限付きの民主主義ではあったのだが、しかし民主主義国家だったわけだ。報道の自由はなかったのか? いや当然、戦前日本だって報道は自由だった。当然、戦況が厳しくなるにつれて報道統制は厳しくなり、遂には「大本営発表」だけをタレ流すメディアになってしまったのは事実だったとしても(それは今と同じ、抵抗するメディアじゃなかったからね)、じゃあ、自由な言論はなかったのかといえば、ちゃんとあったのだ。勿論、そんなメディアは軍の弾圧にあってしまって、小さいうちになくなってしまったのだけれども、でも、あったのだ。要は、大マスコミが自分の会社をツブしてはいけないという思い込みのもとに、結局は時の政治に飲み込まれて、自らもその政局に参加してしまっていたのである。

 1945年8月15日まで霞ヶ関官僚だった人間はどうなのか。実は、これが見事に戦後も生き残っているのですな。当然、テクノクラートたる官僚をガラガラポンしてしまっては、戦後すぐの行政がメチャクチャになってしまう、という配慮によるものだ。普通、戦勝国が敗戦国を自分たちより下等の国民だと考えれば、そこでテクノクラートの頭を総取替えしてしまう。まあ、現場の役人は必要なので残しておくが、トップクラスは総取替えをして、その国の全体、まあ日本風に言えば「国体」を変えてしまうものなのだ。

 ところが、アメリカはそれをしなかった。多分、当時のアメリカの判断としては、結局日本の政治って官僚が動かしているだけジャンかよ、っていうものがあったのでしょうな。で、日本の官僚は優秀だと。政治家のトップは軍事裁判で入れ替えたが、それより下はもとのまんま、官僚ももとのまんま、財界ももとのんま(一時、財閥解体としたが、それもすぐにもとのまんまに戻った)、そうつまり戦後日本というのは、なんか断裂しているように見せながら実は戦前の日本とは一気通貫で繋がっているのだ。

 であるから、戦後のマスコミったって、それは戦前の大本営発表だけを垂れ流していた(朝日やその他の)新聞とNHKとは、体質が変わっていないということなのですね。戦前よりは「大新聞」が増えた、「大テレビ局」ができた、でも各局は「大」マスコミは所詮権力の御用聞きにしかなりえないというのは、やはり明治の昔から変わっていないのだ。

 江戸時代以前は「マスコミ」自体がなかったからね、つまり「マスコミ」自身が日本に於ける「産業革命」の産物ではあるのだ、ということは日本に於けるマスコミ自体が「産業」の影響を受けざるを得ない、ということなのかもしれない。

 森巣氏は日本に於けるマスコミの「劣化」を言いたいのだそうだけれども、そんなことは言わないでも、戦前からマスコミ(朝日新聞)は劣化していたということなのだな。

 むしろ、そんな劣化したマスコミに頼らないでいい方法を提示して欲しかった。多分、森巣氏はそんな方法を知っているのかも知れないが。だったら、それを開示しろよ。

 まあ、多分、ひとつのメディアからの情報に頼るな、メディアの情報にはウラがあることを知れ、メディアと取材先の関係論を勉強しろ、メディアの自身の情況も知れ、さらにメディア会社の事情(経営状況)も知れ、ってとこでしょうか。

Epsn0062_2

EPSON RD1s Elmarit 28mm/F2.8 @銀座 (c)tsunoken

 

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