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2011年9月 1日 (木)

おじさんにはまったく理解できない『二時間一万七〇〇〇円』という生き方

 若いOL(多分)がたまたま行った新宿2丁目の店でウリセン・ボーイを買ってカラオケボックスに行ったというだけの話なのだが・・・。

『二時間一万七〇〇〇円』(内藤みか著/新潮社(電子版のみ)/2011年8月26日刊)

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電子版だけのため、AMAZONでは注文できません

 で、そのお値段が「二時間17,000円」というお話。泊まりは30,000円だそうだ。

 もともとケータイ小説だったということなので、あまり期待はしないで読んだのだが・・・まさに期待通りの、期待できなさであった。

 まず、主人公たる語り手の女性のキャラクターがまったく見えてこないのは何故なんだろう。勿論、主人公の具体的な名前やら職業やらが出てこないとダメなんて事を言っているのではない。そんなものなくてもお話として成立する小説はたくさんある。ところが、この小説では主人公が一体どんなあたりでで生活しているのか、どんな考え方で生活しているのか、どんな毎日を送っているのか、まったく描かれていない。かろうじて分かるのは、彼女は大卒のOLらしく、27歳という年齢であるということくらい。それ以外は、主人公の「語り手」のキャラクターはまったく見えてこないのだ。具体的なイメージとしての主人公は、まったく出てこない。ケータイ小説の読者って、こんな見えてこない主人公でもOKなのだろうか。つまり「希薄な主人公」。

 それでいて、何故かウリセン・ボーイを買う日には、何故かスクラッチくじが当たったり、宝くじに当たったり、とまあよくよく運の良い人なんだろう。もっとも、最後に競馬で当てた際にはウリセン・ボーイは買わずにヴィトンのポシェットを買うのだが、そこでウリセン・ボーイを買わなかったこと軽く後悔なんてしてしまったりしている。ご都合主義の展開。

 まあ、最初にウリセン・ボーイを買うことになったのも「成り行き」だし、二度目もボーイからのメールで「成り行き」だし、最後にボーイとセックスすることになってしまうのも、結局は「成り行き」でしかない。

 結局、この主人公は「たまたま」スクラッチくじが当たったから男を買っただけだし、たまたま宝くじが当たったからまたまた男を買っただけだし、競馬で稼いだお金はポシェットを買ったという具合に、なんか積極的に「何か」をする人ではない。つまりすべてにおいて「希薄な動機」。

 つまり、逆に言うと、こうした生き方が今の人らしい生き方なのだろうか。なにものにも積極的にならずに、成り行きだけで生きていく、という生き方。つまり「希薄な生き方」。

 こうした「希薄な人生」が今の若者には受けているのだろうか。実際、今の若者の行き方はこうした「希薄な人生」なのだろうけれども、それが今の若者の生き方なのだろうか。まあ、確かに希薄と言えば希薄なのかも知れない。それおは大人の世界が若者に強制した「希薄な生き方」なのかもしれない。

 ただし、文学の本来の読み方を知らない若者がそれだけ多いと言うことなのだろうか、ということだけは気になる。こんなケータイ小説が文学じゃないんだけれどもなあ。

 でも、書いたのは40過ぎのおばさんなんだけれどもなあ。

 ま、おじさんにはまったく理解ができないジャンルの小説ではあります。ページ数が少なかったので助かったが・・・。

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