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2011年6月11日 (土)

『定年が楽しみになる生き方』を実践するのは、今からでは結構大変そう

 私もあと1年半位で定年になるという立場になると、どうしても自分の定年後がどうなるのか気になるせいか、書店でもこんなタイトルを見ると手に取ってしまう。

『定年が楽しみになる生き方』(吉越浩一郎著/WAC BUNKO/2011年4月27日刊)

 吉越氏はフランス人の妻を持ち、その結果フランス人風の仕事の仕方をして、そしてトリンプ・インターナショナル・ジャパンの社長まで務めた人物だ。トリンプ・インターナショナルといえば女性の下着のメーカー&ショップとして有名な会社である。そんな会社の社長夫人がフランス人であり、そんなフランス人の妻を持った夫がまさにフランス風に残業一切しないという社長であるなんて、なんて素敵な会社でしょう。とはいうもののこの吉越氏、代表取締役在任中(副社長・社長)に19期連続増収増益を達成して、2004年に「平成の名経営者100人」(日本経済新聞社)に選ばれているのだ。フーム、それはそれなりに経営についての様々なノウハウがあるのだろう。

 まあ、日本風に必要以上に頑張ったって、それは無駄骨というものであり、必要なところで頑張り、必要でないところでは家庭を大事にするということなのであり、日本ではそんな必要でないところまで「がんばった風」を装うことが、仲間から見て必要になる、ということなのだろうな。

 話は違うが、その辺の日本風の「がんばり」が、今回、東日本大震災の際に「がんばれ東北・がんばれ日本」なんて大合唱に、皆違和感を覚えたのではないだろうか。「お前に『がんばれ』なんて言われる筋合いはない」ってなもんで。

『ビジネス面でも、ヨーロッパと日本には明確な違いがあります。ヨーロッパのビジネスマンにとって、仕事は「自立した個」をベースとして進めていくものであって、個の能力を買われ、仕事のできる人間は会社からのオファーがあり、職場を転々とします。転職があって当たり前という考え方を持っています。

 一方、日本では、仕事にのめり込んでしまって、会社というコミュニティの中で働くという意識になっています。自立とは眞逆の「埋没した個」となり、滅私奉公で働く。ですから、転職や独立という志向ではなく、例の「キーン」という特殊な音を発しながら大きな会社でいかに出世するかに力を注いでいます。』

 という、まあ、いままでいろいろなところで言われていた「日本人サラリーマン像」をここでもいわれているのである。さらには、こうした社会であるから日本では強いリーダーシップを発揮する人が出てこれずに、1年単位で交代する首相が出てきている、とまあこれまた耳の痛い話ですね。ところで上の文章中の「キーン」というのはまあその社会(企業)の中だけで通じる用語というような意味合いで使われています。

 ただし、こうしたサラリーマン社会のありかたというのは、どうにも第二次世界大戦後の日本で、壊滅してしまった日本経済を立て直すために護送船団方式(日本型社会主義)の政治・法律・経済方式を取りはじめてからのようで、年功序列やら終身雇用なんていう制度も、そうした政治・法律・経済方式になってからのようである。それ以前の、明治・大正・昭和初期の日本のサラリーマン社会はもっと欧米型の「自立した個」の社会であったようだ。要は、そうして日本中が「埋没した個」となることによって、日本経済を立て直してきたのだろうな。だとすると最早戦後70年近くたって、いまや戦後の高度成長モデルもないし、むしろ低成長モデルか、長期衰退モデルになってしまったこの国で、今までのような「埋没した個」モデルが生き残ることはないだろう。もっと熾烈な「自立した個」の競争モデルになるはずである。

 で、結局そんな中途半端な時代の会社に「埋没した個」のような日本のサラリーマンが、定年後には「濡れ落ち葉」やら「粗大ごみ・生ごみ」になって、我が家であるはずの家の中に居場所がなくなってしまっている、ということなのだ。って、そんなこと今さら言われてもどうしようもないじゃないか。もはや「埋没した個」の生活を40年近く送ってきた日本のサラリーマンが、いまさらフランス風のサラリーマンになれるわけではなく、どうすりゃいいのよ。

 ただし、読んでみて納得できる部分も多い。例えば『第1章 定年退職が楽しみになる生き方・考え方』のなかの『定年退職で跡形も消える人脈』とか『社内でしか通じない「共通言語」が使えなくなる」というのは、まさにその通りだと思うし、『定年後に無理して働くことはない』『退職金は投資に回さない方が無難』なんてのはなるほどね、で『「上司も部下もいない」という喜び』というのは、まさにそうだと膝を叩くというところである。

 吉越氏に言わせると定年後の人生は「余生」ではなくて、これからが本当の人生、つまり「本生」だということである。そこで『第4章 吉越流「本生」を輝かせる10のポイント』では以下の実践を描く;

実践その1 夫婦間でも、会社と同じく情報の共有化を心がけよう

実践その2 「笑い」は問題を解決する

実践その3 「歩け、歩け」と「真向法」の勧め

実践その4 人生の春夏秋冬をわきまえる

実践その5 人と会話ができる場所を見つける

実践その6 常識力を養うために本を読む

実践その7 八時間睡眠とバランスの取れた食事

実践その8 世の中の出来事に好奇心を持ち続ける

実践その9 食事会やお付き合いは、割り勘で

実践その10 「ピンピンコロリ」を成し遂げるための強い意志を持って生活する

 というもの。

 確かに、定年になってしまったら、子どもは大体独立してしまっているし、要は妻との二人だけの人生になるわけで、それまで如何に妻を大切にしてきたか(大切にしてこなかったか)が、その後の人生を豊かにするのかどうかの分かれ道になる、というのは良くわかる。

 はたして貴方はどれだけ実践できていますか? ちなみに私は二つぐらいかな。ああ、もう駄目ですね。所詮、私は典型的な日本のサラリーマン。

 さあ、これから1年半で、どれだけ人生を変えていけるだろうか。37年間のサラリーマン人生である。結構変えるのは大変だけれども、まあ、できるところからやってみよう。

 ただし、もっと楽な方法を書いた本に出会ってしまったら、その時は方向転換。

 えっへっへ。

 

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