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2011年3月30日 (水)

『貧困都政』というよりは贅沢貧乏都政なのだ

 貧困というよりは、もはや贅沢貧乏というやつだな。本来の贅沢の仕方をしらない男が金を遣いまくっている、という。

『貧困都政 日本一豊かな自治体の現実』(永尾俊彦著/岩波書店/2011年2月18日刊)

 著者の永尾氏はあとがきに書く『この12年間の都政とは何だったか。福祉や医療で削った金を知事の思いつきに投資して大失敗したのに誰も責任をとらない。それどころか知事は、公費での豪華外遊や高額接待を繰り返す。のみならず、身内に都の仕事をまかせるなどの公私混同さえ行われた。また、市場を汚染地に移して食の安全を危険にさらした。「日の丸・君が代」の強制や職員会議での採決禁止に象徴されるように、都の方針に従わない教師や職員を処分・左遷し黙らせる。福祉や医療は崩壊し、道徳は地に堕ち、民主主義は失われた。まさに都政の「失われた12年」だった』と。

 目次を見てみよう;

第1章 福祉炎上

第2章 病院が消されていく

第3章 将軍様の銀行

第4章 オリンピック招致をは何だったのか

第5章 築地市場は誰のものか

第6章 夜間中学からの抵抗

第7章 トップダウンに「自治の花」が咲くものか

 という具合。、まさに石原〈天罰〉慎太郎東京都知事の悪行の数々である。何故都民はこんな悪行知事に都政を12年間も任せたのだろうか。

『1999年、26人。2008年、43人』って何の事だか分かりますか? この10年間で増えた「餓死者」の数である。この数は病気(拒食症を含む)に起因する栄養失調の死亡者は除いてあり、いわゆる「飢え死に」した人の数なのだ。東京都の2011年度の年間予算は一般会計、特別会計、公営企業会計合わせて約12兆円である。これは、石原自身が『韓国は約14兆円、ノルウェーが12兆円、サウジアラビアが11兆円というところでありまして、これだけの予算規模をもった都市というのは世界に例がない』と自慢話をするとおり、これだけの「豊かさ」を誇った都市は世界で東京都だけである。ところがそんな豊かな都市で何故餓死する人が出るのか。

 美濃部亮吉、鈴木俊一、青島幸男の後を引き受けて石原が都知事になった1999年、東京都の財政は逼迫していた。そんな「非常時」には石原のような「ワンマン体制」「独裁体制」が必要なことは分かる。とにかく、福祉大事、ギャンブル切り捨てで財政を悪化させた美濃部体制。そんな美濃部体制を批判して登場したものの、結局は「箱モノ」行政でやはり財政悪化の原因を作った鈴木体制。「都市博中止」という公約は見事「ワンマン・独裁」で果たしたものの、それ以外はすべて官僚任せにして、結局は有り余る税収入がありながらやはり財政悪化させた青島体制の後を引き受けた石原である。それこそ地方交付税交付団体になりかねなかった東京都を立て直さなければならないということで、都職員(都知事・都議も含む)の歳費カットや無駄の徹底的な見直しという大ナタを振るわなければならなかったのは事実であるし、そうした場合には強権も振るわなければならない。

 しかし、その結果、東京都の財政は健全化、どころか今や余剰金が1兆円もある状態になっているのだ。その時に至っても未だに「ワンマン」「独裁」体制を維持しているというのは、どうしたものだろうか。自分が解決した財政赤字だから、自分が勝手に使っていいと考えているのだろうか。切り捨てられた福祉、医療は相変わらずそのままであるし、一方ではオリンピック招致に現状を無視して150億円も費やすというのは、まったく現実を見られなくなった「裸の王様」としか言いようがない。石原の「思いつき」一発で出来てしまった新銀行東京も、結局は他の一般銀行よりも高い金利で厳しい融資条件を借主につけてしまい、これでは東京都のほとんどの税収をあげている中小・零細企業にとっては何の意味もない銀行であるしかない。そんな、破綻した銀行に追加融資を決めている東京都なのである。

 そんな、石原の暴走を止められない都議民主党も同罪である。本来は石原都政に対する批判勢力である筈の都議民主党も、築地移転問題でも本来は反対勢力だったにもかかわらず賛成に回ってしまい、青少年保護育成条例改悪についても、元々は反対だったのが、二次案になったら賛成に回ってしまうというのは、選挙民に対する裏切りでしかないのではないか。

 いまや東京都は「非常時」ではない。こんな平時にはトップダウンではなく、ボトムアップで問題を掬いあげ、政治を行う必要があるだろう。自分の能力なんかは限りがある。その時に有効な力を発揮するのは東京都の有能な官僚たちなのだが、そんな官僚の姿がこの男には見えていないのだろう。で、相変わらず「ワンマン」「独裁」体制を変えようとしないのだ。

 それにしても、文学者であった石原の筈であるが、これほど言葉遣いに気を遣わない男も珍しいだろう。オリンピック招致に瑞穂町が招致賛同決議案を否決した時に石原は『頭がどうかしてるんじゃないのか。三多摩(で国体)がある。その時になって、吠え面かかないようにした方がいい』と言って恫喝したそうだ。そういえば、青少年保護育成条例改悪に異議を唱え、東京都が主催する東京国際アニメフェアから撤退し、自らアニメコンテンツエキスポを立ち上げたコミック10社の会に対しても「後から吠え面かかないようにした方がいい」という言い方をしていた。もっとも、この後、アニメフェアへの「低姿勢な協力要請」をしてきたのには笑いましたがね。でも、まあこれも地震のおかげで双方とも開催が取りやめになったりはしたけれども。

 まあ、いずれにせよこんな石原にまだ都知事をやらせたらいかんのです。ワタミでもいい、そんまんまでもいい。まあ、まともなのは共産党の小池くらいだが。誰でもいいから、取り敢えず石原都政にまずストップさせなきゃいかんのです。

 

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