フォト
無料ブログはココログ

Amazonウィジェット

  • Amazonおまかせリンク
  • おすすめウィジェット
  • Kindle

« 『近頃の若者はなぜダメなのか』なのではない、そんな若者に期待する老人がいけないのだ | トップページ | 株式会社全日本相撲協会ってのもありだよね »

2011年2月 6日 (日)

『ゴダール・ソシアリズム』は観るべき映画なのか、ということについて

 正確には『FILM JLG SOCIALISME』という。つまり『映画 ジャン・リュック=ゴダール 社会主義』ということなのだろう。この映画が資本主義的な映画ではないことはよくわかった。しかし、資本主義的な方法論でしか上映されないことも、考える必要もありそうだ。

 結局、ストーリーを語らなくなったゴダールはノイジーな映像と音響(SONIMAGE)に溢れた映画を作ったのだった。

Image

 ゴダールにとって「映画」というものは何なのだろうか。「タダ」(やほとんどタダのような料金で)で観られるテレビという媒体に比較して、映画はいやでも有料メディアであるわけで、そんな有料メディアが無料メディアにどうやって勝つかというのが映画の立場であるのだ。そこには、ストーリーを語るときの豊かさというようなものが映画のテレビに対する優位の立場をとっていたわけだ。つまり、テレビドラマの世界は「画面を見ていなくても分かること」が重要視されている世界であって、「台詞」や「ナレーション」で画面を見ないで台所仕事をしている主婦にもストーリー展開が分からなければいけないのだ。これが、テレビ脚本の世界である。しかし、映画の脚本の世界ではその逆のことが言われている。つまり、映画の脚本では「ト書き」はなるべく少ない方が良い、ナレーションは「入れるな」ということである。つまり、映画の脚本に求められるのは、見る人に「分かりやすい」ということではなくて、それらの仕事は演出家(監督)がやるものであるから、演出家(監督)が作りやす材料を提供するのが脚本家の仕事であるということなのだ。

 そんな時に、最早ストーリーを語らなくなった演出家が、周囲に何を求めるのか。求めるのは、映像だけである。そんな映像の集積がこの映画である。ビデオで撮影されたいかにもビデオ映像のようなフィルム画面を見ながらそんなことを思った。

 ゴダールは最早フィルムで映画を撮ることを考えていないのではないか。ということは、ストーリーを語ることは考えていないのではないか、ということである。『勝手にしやがれ』とか『気狂いピエロ』とか『ウィークエンド』とか『男性女性』などのゴダールの「名作」というものを考えてしまうと、そうした「名作」発想すら辞めてしまっているゴダールの今現在のやり方というものは、それなりに理解はできるものの、映画を「作品」として観てしまう我々世代の感覚からすれば、ちょっとなあ、というところもある。

 まあ、もっともメディア論でもってきた人ではあるから、それはそれで仕方のないことなのかな、というところでもあるけれども。

 でも、最後に残るのは最大の疑問。つまり、『なんでゴダールはこの作品を「映画」として公開したのだろう』ということ。テレビで公開すれば一番いいんじゃないかとも思えるのだが・・・。

 しかし、こうした映画に出演する「プロの」俳優も困ったんじゃないかな。なにしろ自分の演技の作品の中での位置づけが出来ないからなあ。

日比谷シャンテ他で公開中

予告編はこちら→http://www.youtube.com/watch?v=10JVzqcSKXU

映画のホームページはこちら→http://www.bowjapan.com/socialisme/

« 『近頃の若者はなぜダメなのか』なのではない、そんな若者に期待する老人がいけないのだ | トップページ | 株式会社全日本相撲協会ってのもありだよね »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/549500/50763207

この記事へのトラックバック一覧です: 『ゴダール・ソシアリズム』は観るべき映画なのか、ということについて:

« 『近頃の若者はなぜダメなのか』なのではない、そんな若者に期待する老人がいけないのだ | トップページ | 株式会社全日本相撲協会ってのもありだよね »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

PEN PEN チョートクカメラ日記

自転車フォトグラファー 砂田弓弦

シュクレはお留守番

アローカメラ&我楽多屋

まだ東京で消耗してるの?