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« 『女ぎらい』を読みながら、富山女のことを考える | トップページ | あけましておめでとうございます »

2011年1月 1日 (土)

『愛すべきあつかましさ』って、あつかましいのはお前だよ、島地

 とか何とか言って、一番あつかましいのは、こんな二番煎じみたいな本を書いて印税を稼ごうという島地氏自身だということなのだ。

 『愛すべきあつかましさ』(島地勝彦著/小学館101新書/2010年12月6日刊)

 島地氏によって俎上にのせられた「愛すべきあつかましい人物」とは、今東光、横尾忠則、壇一雄、開高健、ロシア・ピョートル大帝、バルザック、ユリウス・カエサル、ウィンストン・チャーチルと続く、しかし、こんな文学史上の人物や、歴史上の人物を次々と出しても、結局はそういう人たちを、自分との対照比喩に出せる自分ってすごいでしょ、というそれこそ「愛すべきじゃない、あつかましさ」の典型である。

 単に自分自身の「あつかましさ」自慢だったら、それでもいい。しかし、終章に至って、たとえば『小さな会社を経営して、1億円の借金に苦しみ命を絶つ社長がいま何百人、何千人もいるという。そういう社長が、愛すべきあつかましさをもって、借金を5億円まで増やしたらどうだろう。5億円貸した銀行は、逆に借金社長を大事にしてくれるはずだ。10億円だったら、もっと大切にしてくれるだろう』なんてことを書いているのをみると、とたんに鼻白んでしまうのだ。だって、1億円貸してくれた銀行が、それを返さない中小企業にたいして5億円の追加融資をするものか。その辺が、1941年生まれにして1966年に集英社入社、2000年頃に定年退社した島地氏のような、出版バブルの申し子のような人には見えない実経済なのである。

 要は、出版業界が一番いい時にその業界に身を置いていた人が、今厳しくなった業界に対して何を言うのかというところである。確かに、最近の若者出版人の常識ぶり、というか非常識人の少なさはちょっと気になるレベルであるのはよくわかる。そこは、私もオールド出版人としては、もうちょっとハジけた方がいいんじゃないかと感じる編集者も多い昨今ではある。

 だからとして、かろうじて現役である身としては、何を年金生活者が勝手なことを言ってるんだ、と言う以上の感想は持たない。要は、年寄りが言う「最近の若者は」論でしかないのだ。落合信彦の本と同じ、「俺はこんなスゴいことをやってきたんだぜ」っていうマスタベーション本でしかないのだ。こんなものに印税を払っている小学館はよっぽどバカか、あるいは系列の集英社の幹部だから故の「やむなく」出版なのかな。そんなことやってるから、赤字になるんだよ小学館、ってところでしょうかね。

 しかし、こうした出版ゴロみたいなやつを放逐できない日本の出版界って何なんでしょうかね。こんなものが『沈みゆくニッポンを救う処方箋』だって、笑わせるんじゃないよ。確かに『元「週刊プレイボーイ」カリスマ編集長による抱腹絶倒の日本改造論』なのかもしれないが、その方向がまったく現実離れしているんじゃどうしようもない。なんか面白いことが書いてあるんじゃないか、と期待した私がバカでした。

 久々に「買って損した」本であった。新年早々(しかし書いているのは年末というお約束)あまりにもヒドいブログで申し訳ない。

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