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2010年12月22日 (水)

『生き残るメディア 死ぬメディア』ったって、どのメディアが死ぬのかは判らないのだ

 タイトルだけ読むとなんか「これからも生き残るメディア」がこれで、「もう死んでしまうメディア」がこれです、と書いてあるような気にさせるが、そうではなく現在のメディア状況を、前半は書籍(電子書籍)について、後半を映像系のネットメディア、ついでにアニメについて書いてあるのである。もっとセンセーションな中身かと期待したのだが、実際にはかなり真面目な本なのでした。

『生き残るメディア 死ぬメディア 出版・映像ビジネスのゆくえ』(まつもとあつし著/アスキー新書/2010年12月10日刊)

 いぜれにせよ、電子書籍がコンテンツ側にはなくてプラットフォーム側が圧倒的に有利な状況にあることだけは確かだ。特に、『刷った分だけ印税が支払われる著者、出版流通(取次)に一定の書籍を収めることで売上の前払いを受けてきた出版社、そして再販制度に守られて定価販売で返品も一定の範囲で自由にできた書店(小売)、この三者の関係を大きく崩す仕組みであることは間違いない』というのは事実であるが、少しだけ間違いを糾しておくと『出版流通(取次)に一定の書籍を収めることで売上の前払いを受けてきた出版社』というのは、大手や古くからある出版社だけであり、中小零細や新規出版社にはこうした「旨み」はなくて、むしろ取次からの入金は本を納めて6ヵ月後なんてことは日常茶飯事なのである。勿論こうした「著者・出版社・取次・書店」という業界内4者の関係論は、電子書籍の世界ではありえない。今までの出版業界では出版社がツブれるのは、「本が売れない」からではなくて、「本が売れると」ツブれるのである。何故そうなるのかはここではあえて述べないが、これが出版業界の因習によるものであることは間違いのない事実であり、そうした「おかしなこと」が電子書籍の出現によって改まる、つまり「本が売れないから出版社がツブれるという当たり前のことになる」になるのであれば、電子書籍大歓迎である。

 更に、まつもと氏によれば電子書籍の三原則というのがあって、つまり『①所有感があり同期されること ②検索・引用可能であること ③ソーシャルな読み方ができること』ということなのだが、①は紙の書籍でもあることだし、②はまさにデジタルならではのとくちょうだろう。しかし、この三番目「ソーシャル・リーディング」というのが私には苦手だ。勿論、自分が読んだ本について、他人と感想を語り合ったり、批評しあったりということは大いに好きであることは、他の本読みと変わらない。「そういう意味」ではソーシャル・リーディングはOKなのであるが、それに付随してくるもうひとつの結果としての「リコメンデーション」と言う奴が苦手なのだ。つまり、その本が気に入ったからといって、その本と同様な傾向の本を読む気になるかといえば、そうはならないのだ。つまり、アマゾンあたりからメールで送られてくる「リコメンド」なんてものは「ウザい」だけで、そうされると却って読む気にならなくなってしまう。やはり本は書店で気に入ったタイトルや気に入った表紙で選んだり、なんとなくランダムに本を読むほうが好きである。多分、それは大半の本読みがそうなのではないだろうか? 書店員さんから薦められても「フン、そんなの読まないもんね」という態度が普通の本読みではないだろうか。

 つまり、「本を読む」という行為は「超アナログ」な行為なのである。その後の展開がデジタルだとしても、「本を読む」そのものはアナログにならざるを得ない。って、大体「デジタル的に本を読む」という行為ってどうやるのだろうか?

 人間は元々アナログな生き物である。いろいろな処理をデジタルで行うにしても、その行為のおおもとはアナログである。つまり「本を読む」という行為は人生そのものだったりするから、本来のアナログでよいのである。いかにデジタルに浸りきった生活をしていたとしても、そんなデジタルな人生の終わりにあたって、リブートしたりリスタートなんて出来ないんだからね。

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